みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

MGD MODELSのMiG-17F フレスコ

2014年08月22日 01時03分10秒 | 航空機(露・軍用機)
 AZ Moedelの1/72のMiG-17は見たところなかなかいいキットで、特にレーダー未装備のF型の方がよさそうに思えます。デカールや箱違いで何種類か出ています。いつかEduardのMiG-15と並べて作ってみたいものです。
 そのシリーズの変わり種は、MGD Modelsから出ている資料本とセットのMiG-17Fでしょうか。A4判、26ページの薄い資料本にAZ Moedelのキットを組み合わせたものです。AZ Model単体よりやや安いので、一応一つ買っておいたんです。驚いたのが、AZ Modelのキットが箱に入っておらず、段ボール紙を折って作った枠で囲んだだけで資料本と一緒にシュリンクパックされていたことです。こんな感じです。

 この資料本、写真キャプションを含めて本文全てチェコ語で書かれています。でも掲載された写真は、他の本では見たことのないものも含まれており、参考になります。冊子の後ろの方はキットの組み立て説明図と塗装図になっています。
 一つ非常に興味深い図面が掲載されています。

本当は三面図で、もっと大きなものなのですが、一部を編集して縮小引用しました。それぞれ黒の実線の側面図に、色付きの側面図が重ねてあります。各社キットの形状を比べてくれているようなのですね。こういうの、面白くて大好きです。ただ惜しむらくはチェコ語で、どの色がどのメーカーのキットか、分からないのです。説明書きの部分には、
 červená barva - AZ model
 zelená barva - KP
 modrá barva - Dragon
と書いてあります。色の名前のはずなのですが、英語から類推できるような綴りではありません。はて、何とか調べられないかな。
 このあたりはさすがインターネット、チェコ語-英語の翻訳サイトがちゃんとあるんですね。
http://en.bab.la/dictionary/
ここに綴りを入力して、記号付きのアルファベットは文字テーブルから入力して、辞書を調べてみました。そうしたら、
 červená = red
 zelená = green
 modrá = blue
 barva = color
であることが分かりました。これによれば、
 赤 - AZ model
 緑 - KP
 青 - Dragon
というわけですね。
 これで見ると、KPは垂直尾翼がちょっと立ちすぎみたいですね。MiG-15の尾翼については、タミヤより立っているKPの方がよいと思っていたが、いろいろ調べてみるとKPはやや立ちすぎではないか、という話を当ブログでしました。MiG-17についてもKPはやや立ちぎみのようです。Dragonの側面形は不正確だ、という話はキットの発売当時から出ていました。面白いのが赤線のAZ model。この資料本と抱き合わせ販売のAZ modelのキットも比較の対象になっているんですね。つまりAZ modelを基準にするのではなく、別に基準となる図面があって、それに対してAZ modelもKPやDragonと一緒に比較されているわけです。もちろんここで言いたいのは、AZ modelが一番正確ですよ、ということなのでしょうが。

ICMのWW1英兵の装備

2014年08月17日 21時53分07秒 | フィギュア(軍事)
 タミヤから第一次世界大戦のイギリス歩兵セットが出ました。今年は第一次世界大戦開戦百周年ですから、菱形戦車始めいろいろ模型が発売されていますが、その一つですね。特に作るつもりもなかったんですが、新製品ですのでおつきあいで買ってしまいました。まあタミヤの新製品で作り易いはずですから、気楽に作ってみるということで。
 そうすると以前買っていた、ウクライナのICMから出ていた四人組の第一次大戦イギリス兵も、これに組み合わせて並べてみると面白そうです。但し、これはICMの中でもそれほど飛び抜けてスタイルがよいわけではありませんので、最新の設計技術で作られたタミヤのものとではあまり釣り合わないかも知れませんね。ICMのキットはここで作品を見ることができます。
 で、このICMの四人の内に、手榴弾を投げている兵士がいますね。作りかけですが、トップ画像の人です。私は第一次大戦にはあまり詳しくないので、この兵士がどういう役割の兵士なのかよく分かりません。しかし、腰に雑嚢と水筒を下げている以外、背嚢も銃剣も弾薬パウチもつけておらず、一般の歩兵とは異なるようです。もしかしたら、同じ第一次大戦のドイツ軍の突撃歩兵(浸透作戦を担った)のような、塹壕戦突破の役割を果たしたのかも知れません。
 特に気になるのが、この兵隊が胸にずらりと並べている弾薬入れです。上下二段で、計12個のパウチが並んでいます。しかしこの兵士は小銃を持っていません。もちろんたまたま銃をどこかに置いて手榴弾を投げようとしているのかも知れませんが、それにしても銃剣も装備していません。ヘルメットも被らず、毛糸帽のようなものを被っています。
 ちょっと探してみたところ、これはどうも、手榴弾専用の弾薬パウチらしいんですね。第一次大戦のイギリス兵の装備品に関する洋書とか、もっと探せば写真があるのかも知れませんが、とりあえずe-bayにこんなのがありました。
http://www.ebay.com/itm/WWI-USGI-BRITISH-11-POCKET-GRENADE-AMMO-VEST-Geo-P-Ide-Co-UNISSUED-MINT-/121084524695?_trksid=p2054897.l5659
手榴弾用ベスト、ということのようですね。あ、e-bayですから、売れちゃったら閉じられることでしょうから、リンク切れていたらごめんなさい。ここから引用した画像を貼り付けておきます。

 他にも、米軍用ですが、
http://militaria153.com/store/ww1_grenade.html
ここにもいくつか見えます。Youtubeにはこういう動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=8ixAG3w7xAs
ということでICMのこの英兵が胸に付けているのは手榴弾用ベストで、手榴弾投擲を専門にする兵士のようです。ICMこのキット、よく見ると真ん中のパウチ二つはボタンが外れていて、ここは使用済みということでしょうか。

それにしても12個も手榴弾を入れていると結構重いんでしょうね。ついでに、ICMの兵士はガスマスクケースを付けていません。いくら第一次大戦だからと言って、常にガスマスクケースを身につけていたわけではないと思いますから、これに合わせて、タミヤのキットもガスマスクケースを付けずに作っても可だと思われます。

超音波カッター買い換えました 03

2014年08月12日 00時03分43秒 | 工具・材料
 新しく届いた超音波カッターZO-41、早速使ってみました。まず切ってみたのが、射出座席の湯口です。現在製作中のMiG-15用のKK-1射出座席。え?まだ製作中なのかって? いろんなパーツを使い、いろんなところにティテールアップを試みるため、数機を平行製作中なんです。
 レジン樹脂製の射出座席は一般に、お尻の下に大きな湯口があります。これを精密鋸などでカットしようとすると、パーツの保持が問題になります。いろんな細かい部品がついている座席本体を、あまり力を入れて握りたくない。でもしっかり保持しないと鋸がまっすぐ切れない。その点、超音波カッターだと、全然力を入れなくても切れますから、パーツの保持も軽く持っていればよいわけです。
 超音波カッター未経験の方に申し上げますが、これは決して大きなかたまりを一刀両断にすぱっと切断するものではありません。ブロック状のものにまっすぐ切り込むと、切り分けた肉の逃げ場がないので、刃が食い込んで進まなくなります。むしろ、鉋がけをするように、薄く削る方が向いています。つまり縦に切るのではなく、横に削って行くんですね。射出座席のお尻の下の湯口も、一度に切ろうとせずに、角を落としながら、平らに削りながら、一枚ずつ皮をむくようにカットしていきます。結局その方が早くてきれいにできます。

 以前のUSW-333と新しいZO-41との差は、パワーだけではなく、その操作性にあります。USW-333は、手元の作動スイッチを押している間だけ超音波振動が作動します。しかし新しいZO-41は、手元スイッチを一度押すと、10分間作動状態になります。しかも、常に超音波振動をしているわけではなく、刃先に対象物が当たった時に自動的にパワーを上げるという親切設計。10分経ったら、或いはハンドピースの温度が上がりすぎたら、自動的に電源がオフになります。しばらく待って作業再開です。
 古いUSW-333では、手元のスイッチを人差し指で押している間だけパワーがオンになっていました。このスイッチが、わりと小さくて押しにくい。不用意に触れてオンになることを防ぐためだと思います。しかし、スイッチを押したままカットの作業をするので、どうしても手に力が入って、刃を対象物に押しつける感じになっていた気がします。人差し指だけ力を入れて、刃全体には力を入れない、ってなかなか難しい。
 ところが新しいZO-41では、スイッチを押し続ける必要がありません。一度押せばしばらくオンの状態。だから、対象物に刃を当てるだけ、あとは振動で自然に切り進む感じ、ことさらに刃を押しつけない、という切り方が意識せずにできるんですね。一度に分厚く切るよりは、薄く二回に分けて切る方が早くてきれいに切れるし、機械に負担をかけない。この機能は正解ですね。
 結局1回10分の作動時間内で、射出座席一個の湯口が十分カットできました。しばらくはレジンパーツの在庫の湯口をあらかじめカットしておく、という作業を、暇を見て薦めておきましょうか。

超音波カッター買い換えました 02

2014年08月11日 10時59分38秒 | 工具・材料
 うまいことお盆前に届きました。まず驚いたのが、発送用の段ボール箱を開けると、通販明細書や別売り替え刃カタログが、トップ画像のようなクリアファイルに入っていたことです。それから、こんな団扇もおまけで入っていました。

これ、本多電子の通販部門関連会社、エコーテックのマスコットキャラクター「キリカ」ちゃんと、お友達の「つむぎ」ちゃんなんだそうです。こちらを参照。Web漫画はこちら
 さらに製品のパッケージ、箱の表はこんな感じ。

箱の右側面には「キリカ」ちゃんたちが。

 へえ、カラフルになったもんですねえ。以前買ったUSW-333の箱は、味も素っ気もない、こんなの

だったんですからね。これつまり、超音波カッターの購買層が模型趣味の世界にも広がった(或いは広げよう)ということの現れなんでしょうね。だから、萌え系のキャラクターを設定して展開しているんだと思います。
 若い方には実感してもらえないと思いますが、我々が若い頃、エアブラシというものはまだまだ高嶺の花でありまして、エアブラシを持っていれば英雄扱いでした。それが、画材店だけではなく、一般の模型店でも扱うようになり、値段も次第に買いやすくなってきて、模型趣味の世界に普及してきました。超音波カッターも、エアブラシのように、これからユーザーが増えて行くのは確かでしょう。もちろん、超音波カッターは精密機器ですから、価格が下がるといっても限度があると思いますが、それでもレジン樹脂を多用する人や、フィギュアなどの原型を作る人などにはきっと便利だと思われます。
 フィギュア原型作製、ということについてひと言。超音波カッターは、硬いもの相手とは限らないんです。フィギュアのキャストに使うシリコンゴム型の加工にも使えるんです。シリコンゴムのような柔らかい素材は、普通のカッターでは刃が対象に沈み込んでしまって力が伝わらず、なかなか切れないものです。それが超音波カッターなら、すーっと、ほとんど刃を当てるだけで切れるんですね。原型だけでシリコン型を作っておいて、流し込みのための湯口の溝を後から切り込む、という使い方もできそうです。その場合は、こういう長刃が活躍しそうです。

超音波カッター買い換えました 01

2014年08月10日 22時57分48秒 | 工具・材料
 長年愛用してきた超音波カッターが急に切れなくなったので、ホーン部と固定具のクリーニングを行ったら復活した、という話をしました。それでまずは大丈夫なんですが、でも固定具やそれを固定するビスは、刃そのものほどではないものの、消耗品です。固定しているだけで消耗するなんて、日頃はあまり気づかないのですが、何しろものが超音波カッターですからね。目に見えないものの凄いヘルツ数で振動しているわけですから、すり減りもしますよね。
 で、調べてみると私が使っていた本多電子のUSW-333は既に現行商品ではなく、また現在の機種の消耗品はこれとは互換性がなくて、使えないようなのですね。今後のことを考えると、このまま使い続けるのにも不安を覚えました。
 それに、大量に買い込んでいるレジンパーツやレジンキット(チャーチル戦車のレジンキットや女の子レジンフィギュアは一体いくつ在庫があるんだ…?)を考えると、実際作る時間があるかどうか分かりませんが、やはり超音波カッターは手元に必要です。と言うか、時間がないからこそ、レジンを簡単に切削できる超音波カッターは私には必需品かも。
 で、さらに調べてみますと、今なら、本多電子の通販部門で、現在手持ちの古い機種を下取りにして、上位機種がお得に買えるらしいんですね。少々お高いものなので、この機会に上位機種に買い換えることにしました。新しいZO-41です。

ILIAD DESIGNのMiG-15用デカール その3

2014年08月08日 00時00分41秒 | 航空機(露・軍用機)
 さてイリアッドデザインのデカールについて、もう一つ。面白いことに、説明書の表紙にも裏にも全く描かれていないのに、実物のデカールシートにはしっかり入っている塗装例が一つあるんです。トップ画像の中央部に米空軍のマークがありますよね? さらに616という番号と、U.S.AIRFORCEの文字が。この塗装例はデカールのみあって、説明書には出てきません。
 これ、このデカールシートに含まれている盧今錫中尉の亡命機と同じ機体のマークですね。この機体は亡命時から各種テストを受ける過程で、何度もマークを書き換えられています。亡命時の北朝鮮塗装は、赤の2057番。亡命直後に機首の番号が消され、小さくMIG 15と書かれ、機体の北朝鮮マークはそのままで、垂直尾翼にソ連の赤星が描かれます。これが、『世界の傑作機』の82頁に載っている状態ですね。さらに嘉手納基地からライトパターソン基地に送られ徹底的に調査やテストが行われますが、その時には米空軍の国籍マークが描かれ、機首には大きくTC-616の文字が書かれました。さらにTCの文字を省き、616の数字を小さくしたのが、エグリン空軍基地に送られた時の状態。このイリアッドのデカールは、まさにそのエグリン基地での塗装です。そしてこの機体、現在は亡命時の北朝鮮の塗装に戻されて、米空軍博物館に展示されています。
 ちなみに、ライトパターソン基地の状態で616の番号の前に加えられたTCの文字、テストパイロットを務めたトム・コリンズの頭文字なんですってね。知らなかった…。また、この米空軍のマークのMiG-15は、ライトパターソン時のものもエグリン時のものも、いずれもカッティングエッジデカールのCED 48015に入っています。

ILIAD DESIGNのMiG-15用デカール その2

2014年08月06日 00時00分35秒 | 航空機(露・軍用機)
 イリアッドデザインの朝鮮戦争MiG-15用デカール、そのほとんどは先行する他社のデカールにも含まれていた機体ですが、一つだけ、機首に「中國人民志願空軍」と書かれた黒の07番機は、今まで他社のデカールに入っているのを見たことがありません。
 実はこの志願空軍の機体については、当ブログでも以前採り上げたことがあります。実際に朝鮮戦争に出撃した際の機体は北朝鮮のマーキングにしていたようで、この人民志願空軍の文字を書き込んだものは、恐らくプロパガンダ映画の撮影用に塗装した機体ではないかと考えております。このイリアッドデザインデカールの説明書でも、「この機体の写真は存在しているが、この塗装で実戦に出たのかどうかは分からない」と認めているようです。
 さてイリアッドデザインのデカールは、機体後半に書かれた機番は黒、機首の文字は赤、と解釈しているようです。さらに、主翼上面には

国籍マーク(解放軍の八一マーク)が描かれています。ただこれには諸説あるようで、例えばホビーマスターの塗装済み完成品(1/72)では、機首の文字は黒、そして主翼の国籍マークは無し、
http://www.1999.co.jp/10107783
という解釈になっています。またライオンロアーのエッチング製ステンシルテンプレートの説明図では、主翼の国籍マーク無し、
http://blog.goo.ne.jp/m4-mee/e/f4c2b66d909ff39715c59f0a79fc285d
という解釈です。台湾から出ていたデカールは、機首の文字は赤という解釈。但し残念ながら、漢字が略字(簡体字)になっているのは誤りで、旧字体(國や願や軍)が正しい。
http://blog.goo.ne.jp/m4-mee/e/02763d3ffc836a8e92317b5d5faf42da
当ブログでは、
http://blog.goo.ne.jp/m4-mee/e/7def9e361173c4cbcac0f50e5faaa03f
白黒画像の写り方からして、機首は赤かもしれない、また恐らく主翼に国籍マークは無いのでは、と考えました。。
 イリアッドデザインのデカールは、機首の文字は旧字体で赤、機体後部の機番は黒、ということですから、当ブログの説に一致しています。主翼の国籍マークについては、マーク無しの説に従うならば、使わなければよいだけの話。このプロパガンダ塗装のMiG-15は、今までのデカールシートには全く採用されなかったものだし、考証にも納得できるし、何より西洋人が作ったものにしては漢字の字体が正確だし(以前はひどかった~)、とてもすばらしいと思います。

ILIAD DESIGNのMiG-15用デカール その1

2014年08月04日 00時05分00秒 | 航空機(露・軍用機)
 手持ちのキットの在庫数よりデカールの保有数の方が既にずっと多くなっているのに、MiG-15専用デカールが発売されるとやはり買ってしまいます。まあ、読み物と思えばOKです。よいデカールとその説明書は、見ているだけで楽しいものですし。
 ということで、イリアッドデザインというメーカーから1/48の朝鮮戦争MiG-15のデカールシートが発売になりました。説明書の表紙(トップ画像)を見ると、6種類の機体が作製できるようです。説明書の裏面は、機体正面の塗装とマークの説明になってました。

メーカーのサイトはここ。
http://www.iliad-design.com/index.html
http://www.iliad-design.com/decals/KoreanWarMigs.html
 MiG-15と言えばやはり歴史上朝鮮戦争が一番有名ですから、Aeromaster Decal(AMD)やCutting Edge Decal(CED)を始めとして、各社から朝鮮戦争参加機の特集が出ています。特に、Aeromaster Decalの説明図にはその典拠となった写真の掲載されたロシアの雑誌が文献として掲載されていて、単にタミヤのキットが出たからというだけではなく、やはり朝鮮戦争に参加したソ連軍の写真やデータが公開されたことも大きかったようです。近年になってもH-modelsから朝鮮戦争MiG-15特集がいろいろ出ました。そこで、今度新しく出たイリアッドデザインのデカールシートに、先行各社と重複しない機体が含まれているかどうか、ちょっとチェックしてみました。

黒の931番機(K. I. Siyom乗機)
→CED48017にあり

黄の758番機(Capt. Paevl Milauszkin乗機)
→AMD 48-230にあり

赤の2057番機(米国に亡命した盧今錫(No Kum-sok)の乗機、亡命時の北朝鮮マーキング)
→モノグラムのキット

赤の03番機(Maj. Arkady Boitsov乗機)
→AMD 48-229、CED 48017にあり

赤の2249番機(中国志願軍の王海乗機、北京航空博物館展示機(bis)のマーキング)
→AMD 48-229、CED 48017にあり

ということで、細かい解釈の違いはあるものの、そのほとんどが先行する各社のデカールに含まれている機体でした。
 しかし、今まで別売りデカールに含まれていなかった機体が一つありました。一番上の、機首に「中國人民志願空軍」と書かれた黒の07番機です。

超音波カッターが切れなくなった!

2014年08月02日 22時35分19秒 | 工具・材料
 愛用している本多電子の超音波カッター、またぞろレジン製射出座席の湯口をカットしようと引っ張り出して来ました。最初はいつものとおり、硬いレジンがまるで豆腐のように切れていました。ところが突然、スイッチを押しても切れなくなってしまいまったんです。超音波の振動がなければ、普通のカッターナイフと同じです。
 スイッチを押すと、パイロットランプは確かに点灯します。しかし超音波カッター特有の、蚊の鳴くような小さな振動音が全然聞こえないんですね。レジンのような硬いものでではなく、紙に当ててもやはり切れません。もちろん、超音波切断につきものの摩擦熱も全く発生しません。
 長年愛用していたのに、ついに故障か~。みなさんご存じのように、レジン樹脂というのは、普通のカッター刃を当ててもギシギシしてなかなか切れないのです。精密ノコを使うにしても、射出座席のようなパーツは座席側にごちゃごちゃ細かいものがついていますから、力を入れて保持する場所がありません。超音波カッターを買ってから、その問題が一挙に解決。作業時間は短くて済むし、正確に切れるし、安全です。レジンが豆腐のように切れる刃物は危険だろうとおっしゃるか? いや、そうでもないんです。万が一刃が指に当たっても、痛いと思った次の瞬間には作動スイッチから指を離してしまいます。そしたらもう刃は切れなくなるんです。指がずぶずぶと切れている間、スイッチを押したままになんて、したくでもできるものではありません。そもそも超音波カッターの作動スイッチは、小さくて結構押しにくい。これは安全のためにわざと押しにくくしているんじゃないかと思います。不用意にオンにならないようにしてあるんでしょう。
 最近なかなか模型を作る時間がないのですが、いつかはこのキットにこのレジンパーツを使おうと、いろいろ買い込んでいます。いつの日かキットに組み入れるその時のために、空いた時間でレジンパーツの湯口だけをぱさぱさと切っておこうと、超音波カッターの出番は結構多いのです。航空機のコクピットに、武装パーツに、ミニスケール戦車にと、まだまだ切りたい湯口はいっぱいあります。ちょうどまた、最近買ったレジンパーツを切り出しておこうと思った矢先に、超音波カッターが切れなくなってしまいました。これは痛いな~。最近はかなり安くなって、模型店等でも扱い始めたとは言え、やはり三万円前後はしてしまいます。修理を依頼するにしても、私のは結構遠くで買ったので、買ったところに相談するのも難しいし。

 もしやと思って、取扱説明書を見直してみました。すると、時々清掃をすること、と書いてあります。超音波カッターの先端部は、刃を固定金具に挟み込み、その固定金具をホーンと呼ばれる本体側の軸穴に差し込み、それをネジで固定するようになっています。その固定金具を一旦取り外し、ホーンの軸穴内部と、固定金具の周囲を清掃するんだそうです。
 そこでネジを外して固定金具を引き抜いてみました。そう言われれば、わずかですが金属粉がこびりついたような汚れがついています。この程度の汚れ(金属表面がこすれたような感じ)が作動に影響するとは思えなかったのですが、とにかく掃除しておくことにしました。家庭用アルコール消毒スプレーの液を綿棒につけ、それでホーンと固定金具をぐりぐりと拭きます。これを何度か繰り返し、最後に乾いた綿棒で磨きました。もちろんアルコール消毒液はわずかにして、本体を濡らさないようにします。
 さて清掃終了。刃を新しいものに交換して、元通り取り付け完了。この時、ネジはきっちりと締めておきます。買ったばかりの頃、刃を交換した際に、ちょっと締め方が甘かったのでしょうか。スイッチ入れたら超音波のすさまじい振動のため、ネジがポンと飛び出してしまいました。

 さていよいよスイッチオン! こいつ…、切れるぞ! 元通り切れるようになりました。心なしか、清掃前より切れ味がよいような気が…。そんなに激しく汚れていたわけではないのに、ちょっと汚れがついていた程度なのに、それでも本体の発振体の振動が刃に伝わるのを邪魔してしまうんですね。恐るべし超音波。逆に言うと、ちゃんと清掃さえしていれば、振動がちゃんと伝わるように最初からチューニングされているということなんでしょう。さーて、またレジンの湯口をじゃんじゃんカットするぞ。