みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

コンプリート! っと思ったら…

2011年09月29日 00時00分14秒 | 航空機(露・軍用機)
 ドラゴンからキューベルワーゲンとティーガーI中期型がセットで出るって?
http://www.dragon-models.com/html/7434poster.htm
あー、だめだ、ティーガーは前のまま変わってませんね。ウイリスジープに76ミリシャーマンを抱き合わせたやつでもそうだけど、これならティーガーは省いてキューベルワーゲン二台組のほうがなんぼかマシではないか。ま、私は買いませんけど。キューベルワーゲンはイタレリがあるし、ジープはエアフィックスがあるし。

 さて、R.V.AircraftというメーカーからMiG-23のシリーズが出ています。ぱっと見どこが違うのか分からないようなサブタイプがきっちり並んでいますが、見た限りでは形状は正確、表面のパネルラインも細かくて、非常によい。また、レドームの違いもごまかさず、必要に応じてレジンパーツを入れてくれている、という実にうれしくなる企画。
 ただ問題が二つあって、このR.V.Aircraftというメーカーは国内で扱っているお店が少ないこと、そして値段が高いこと。1/72のMiG-23でひと箱四千円以上というのは、やっぱきつい。私はMiG-23はあまり詳しくないのですが、どうも細かい問題はありそうな感じはします。でも、全体的には本当に飛行機が好きで作っているという雰囲気の、かなり好感の持てるシリーズなので、できれば揃えたいと思ってたんですよ。で、やっと最近トップ画像のように五種類揃いました。国内の模型店サイトでいろいろ検索するとこの五種類でたぶんコンプリートだ、ってことで喜んでいたんですね。

 そしたら… えー、まだ出るの?これで終わりじゃないの?
MiG-23MLD
http://www.hannants.co.uk/product/RVA72014
MiG-23B
http://www.hannants.co.uk/product/RVA72017
MiG-23BN
http://www.hannants.co.uk/product/RVA72018
この内B型とBN型はいずれも地上攻撃型。だから空戦用レーダーを廃止して下方視界をよくして対地照準システムを装備した機首になっています。で、このままエアインテークをやや小さい固定式に変えればMiG-27にもなるわけですよね? ってことは、これよりさらにラインナップが増えるかもしれません…。うわー、みんな揃えていたらまた万札が飛んで行ってしまう…。
 どうもこのメーカー、アマゾンも扱ってくれているみたいです。あ、取り扱いは模型店なんだな。
 昔々、ハセガワのMiG-23とMiG-27を作ったことがあります。スジボリを彫り直して、さらに塗装してから差し込めるように主翼の回転軸の穴を切り欠いておいたり、と工夫したことを記憶しています。ただハセガワのは機首などの寸法がおかしいということは知っていたんです。その後に、ズベズダからMiG-23とMiG-27が出て、これをハセガワと比べると、もう機首の長さが全然違うのにびっくり。で、エデュアルドのエッチングパーツまで買い込んでズベズダを作り始めたのはよいのですが、どうも主翼が変。なんだか左翼だけ二枚入っているような感じで、どうも右翼の表と裏の曲率が逆みたいなんです。表を盛って裏を削らなければならない。また全体も凸モールドなので、スジボリを彫り直さなければならない。そのまま途中で止まって今日に至ります。このR.V.AircraftのMiG-23シリーズが出たとき、やっと近代的なキットが出たと、とてもうれしく思いました。こうなると、1/48でも新たなキットが欲しいもの。エッシー(現イタレリ)のは、現代の目で見るとちょっときつい。え?1/32?そんなものありましたっけ? 私は中国製キットは無視することにしているので…(すみません)。

ドラゴンの極初期型ティーガーI その2

2011年09月27日 00時00分37秒 | AFV(独)
 ドラゴンの極初期型ティーガーIですが、トップ画像をご覧ください。車体内側にあるビス留め用の柱、キットによって違うんですね~。写真右側の柱が二本のものが#7370で、さらに低い柱がもう三本、計五本あるのが#7376です。何の意味があるんでしょうかね~。この組み立てキットではビスは全く使わないので、よく分かりません。ドラゴンアーマーの塗装済み完成品に使うのでしょう。
 それにしても、車体上面パーツを固定するためなら、#7370のように前後二本で足りる。#7376の方は、上面パーツを見ると、前後の高い柱を受ける部分はあるんですが、内側の低い柱を受ける部分は全くありません。何しろ、この真ん中の低い柱の真上は砲塔リングの内側だから、これを受ける部分があるはずはないんだが…。よく見ると、この真ん中の低い柱は砲塔リングの中央に位置しているので、砲塔の真ん中から降りてくる軸を受けるのかも知れません。もちろん組み立てキットの砲塔にはそんな軸はないんですが。その前後の低い柱二本は、もしかしてシュトルムティーガー用かな? あれ?シュトルムティーガーの車体って、極初期型と共用できるのかな? まあ、そういうことを確かめるためだけにドラゴンアーマーを買うつもりは、全くないんですけどね。
 しかし、組み立てキットには全く必要のない、塗装済み完成品用と思われるこの柱。あるだけ邪魔なんですよね。ちょっと高さがありすぎるので、車体上下パーツを接着する際にこの柱がつっかえるんです。まあ、高さを削ればすむ話なんですけど、余計な手間は確かにかかります。
 ひっくり返して車体裏側から撮影してみました。

まあ何とか転輪がまっすぐ揃っていますよね。これでキャタピラを通すにも問題なさそうです。足回りの一番後ろの誘導輪、実車同様車軸がL字型に曲がっていて、向きを変えることで駆動輪と誘導輪との距離を変え、キャタピラの張力を調整できるようになっています。それはいいんですがやや問題が。DS素材のキャタピラをご覧ください。

別の箱から一本ずつ出してきて並べてみました。ご覧の通り、どうも長さにかなり個体差があるらしいんです。だから、最初の一輌でキャタピラの張り具合を見て誘導輪の接着角度を決め、それで安心して二輌目も同じ位置にしたら、こんどはキャタピラが短すぎたんです。まあ、DS素材は手でしごけばある程度伸びますから、それで調整は可能な程度ですけど…。組めなくはないけど何かどこか腹が立つという、いつものドラゴンですね。いや、でも、全体的にはとてもよさそうなんですよ。

ドラゴンの極初期型ティーガーI その1

2011年09月25日 11時54分01秒 | AFV(独)
 今度はドラゴンのティーガーか?と笑われそうですが、現在はとにかく空いた時間に気になった物を引っ張り出してきて、何か手を動かして、やりたくなった作業をまずやっておく、という状態なもので。で、こないだからレジンキットの大きな湯口のカット、なんてことをちょこちょこやってたわけです。少しずつ進めてきたピットの自衛隊戦車ももうじき塗装に入れると思います。
 で、ふと組み立ててしまおうと思い立ったのが、ドラゴンの極初期型ティーガーI、いわゆる502重戦車大隊の、レニングラード戦線のやつです。#7370の「1942」というタイトルが砲塔にオリジナルの雑具箱をつけたやつで、#7376の「1942/43」というタイトルが砲塔に三号戦車の雑具箱をつけたやつです。こういうのは、最初の生産分以降はなかなか再版してくれないので、作る予定はなくとも複数買い込んでいたんですね。しっかりドラの商売に乗せられてしまった…。しかし、完成品の大きさに比べ箱がでかいので、これをなんとかしないと、新製品を買っても置く場所がない、ということで目障りになったので、この際作っちゃおうかとニッパーを手にした次第。もうすぐフジミの新製品も出ることですし。
 さてみなさんご存じのように、このキットは千鳥配置の転輪を組み立てやすくするために、転輪が四つずつ最初から連結されていて、一列分がワンタッチで装着できるようになっています。リボルバー拳銃のクイックローダーみたい、などと思うのは私だけかも。しかその転輪を繋いでいる腕部分は、全部組み立ててしまうと表からは見えない、というアイデアものなんですね。以前の後期型や中期型のときもそうなっていましたが、あれは一列ずつではなく、さらに二列分が一体成形になっていました。この極初期型は一列ずつ。
 ただこういうアイデアは、それを組んだらずれることなくピタリと収まる、という部品精度があって初めて機能するもの。いや、誤解なきよう最初に申し上げますが、決して精度が悪いわけではないんです。普通に組めます。しかし、転輪の向きをピタリと揃えたい、と思うと、やはりあちこち削って調整しなければならない。要点を整理しますと、まず軸穴がきついので、丸ヤスリでやや大きくしておくこと。車体から出ている車軸にテーパーがかかっているので、軸穴は車体側の縁を少しけずればOK。
 次に、転輪四つを繋いでいる、Ω型の腕部分。Ωのように曲がって、次に上から取り付ける車輪の軸を避けるようになっているわけです。しかしこれが、上から付ける車軸にやや当たって干渉する。そのため、下の車軸を押してしまう。これを避けるには、腕のΩの内側を丸ヤスリで削って広げておかねばならない。その分腕はかなり細くなりますが、そのばですぐ転輪を取り付ければよいと思います。力が加わる場所では全くないし。
 で、#7370一輌、#7376二輌、足回りを組み立てました。クイックローダーの割には時間かかったな。#7376の一輌は、外側の第一転輪を外した状態にしました。雪や泥がつまってしまうので、実戦では一番前の転輪を一つ外していたとか。

 しかしこうしう作業を発売直後にやっておけば、新製品レビューとして少しでもみなさんのお役に立てたかもしれないのに、ずっと寝かせて置いてはだめですね。よしっ、ドラのチャーチルが出たら、まず一個素組みしてレポートするぞっ。

フカヤのサイレントメビウス その2

2011年09月19日 23時59分18秒 | キャラクター・SF等
 懐かしいフカヤの「サイレントメビウス」レジンフィギュア、トップ画像は「香津美・リキュール」のパーツです。パーツ割りとしては標準的。両足は腿で本体側と接続しますが、周りに何もモールドがないので擦り合わせは容易。両腕はコスチュームの縁の位置で本体と接合しますが、大きな隙間はできないようで、さすがです。

 こちらは「キディ・フェニル」のパーツ。パーツ割りは香津美と同様。ただ両足がブーツの縁で分割されています。これも組み立てやすい。手に持っているのは、グラビトンというでっかい銃だそうです。設定からすると、やや浅黒い肌で塗装するのがよいようですね。
 さて、両者通じてちょっと難しいのが、チャイナドレスのように身体の前後に垂れ下がった、上着の裾。これが体の動きに合わせて流れたりはねたりしている様子を表現するために、腰の下から別パーツになっているんですね。これを、布地のシワを合わせながら、自然になびいているように接着し、整形しなければなりません。うう、私にできるかな。接着面も少なそうだし。で、この足の、ブーツの上の腿の部分、メイド服で言うと絶対領域の部分(だっけ)、設定では布のズボンで蔽われているはずなのですが、できれば勝手に肌色で塗って生足にしようかなと思ったりなんかしちゃったりして。

フカヤのサイレントメビウス

2011年09月17日 23時37分08秒 | キャラクター・SF等
 さて、本日も超音波カッターでミリキャストのチャーチルの湯口カット。さらに3輌分作業を進めました。この勢いで仮組・擦り合わせまでやってしまいたいのですが、バトルフィールドシリーズはやや成形が甘い感じで、手間がかかりそうです。

 話は変わって、本体サイトの常連さんが所用で久しぶりに北九州に行き、時間を作って八幡のフカヤまで行ってきたそうです。北九州と言えば、プラモデルの歴史を語る上で欠かせない土地。そしてフカヤは八幡にあるオリジナルフィギュアを昔から出していた老舗です。
http://www.fukaya.co.jp/
フィギュアにスケールモデルに鉄道模型に、すばらしい品揃えで、私も若い頃時々行きましたが、常連さんがいつも集う楽しい思いお店でした。
 さてそこに安売りで出ていたからと、フカヤオリジナルフィギュアをお土産で買ってきてもらいました。「サイレントメビウス」の登場人物、「香津美・リキュール」と「キディ・フェニル」のレジンフィギュアです。うわ、懐かしー。と言っても、この「サイレントメビウス」という作品、私は全然知らないんです。見た記憶も残念ながらありません。「サイレントメビウス」についてはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%93%E3%82%A6%E3%82%B9
へえ、そいいう話だったんだ。考えてみると、当時より現在の方がよほどオタク的にディープな生活をしているな…。
 で、私が懐かしいと言うのは、あくまでもこのフカヤのフィギュア。オリジナルの漫画作品の連載が1988年からだから、フィギュアの発売はそのもう少し後でしょう。それにしても二十年近く前のキットです。当時はフィギュアのレジン組み立てキットなんて自分には絶対無理と思っていましたから(今でも無理、っちゃあ無理なんですけどね)、ずらりと並んだフカヤのオリジナルキットを前に、とにかくあこがれていました。それぞれの作品のことなど何も知りませんので、姿形の好みのフィギュアを箱絵で見ては、こんなの作れたら楽しいことだろうな、と思っていたわけです。

超音波カッター活躍中

2011年09月15日 23時46分10秒 | AFV(英・チャーチル)
 たとえドラゴンが1/72でチャーチルを発表したとしても、ミリキャストのチャーチルの価値が些かも減ずるわけではありません。最初期型から最後期型まで、通常戦車型から工兵用特殊車輌まで、その幅広いラインナップはさすがです。で、部品分割が細かい以前のシリーズは現在入手困難で、しかも組み立てに高度の技術を要しますので、もうちょっと上手になってから。最近の、パーツの一体化が進んだバトルフィールドシリーズのチャーチルは、まだしも現実的です。
 とは言うものの、レジンキット特有の難しさは如何ともしがたい。おまけに、ここだけの話ですが、レジンの抜きは今のバトルフィールドシリーズは以前のシリーズより劣るんです。せっかく一体化が進んでいるのですから、気に入らない部分を一旦切断して修正するなんてことをするのももったいない。どこで妥協するかですね。

 さてなぜまた急に在庫のバトルフィールドシリーズのチャーチルを作り始めたのかというと、いや、大して意味はないんです。忙しい時に限って、あー色塗りてえ~とか、ランナーからぶちぶちパーツをカットしてえ~とか、とにかく形にしてかっこよさを味わいてえ~とか、絶版品コレクションを眺めまわしてえ~とか、突発的に衝動に駆られることがありまして。今回は、超音波カッターですぱすぱ切りてえ~、の波が来たんです。
 バトルフィールドシリーズのチャーチルは基本的に足回りは一体成形。キャタピラの接地面にあたる部分にでっかい湯口があって、これをカットしないと全てが始まりません。トップ画像の矢印をつけた湯口をカットして、接地面を平らに整形するんです。接地面のキャタピラのパターン再現は最初からあきらめる、というのがよろしいようで。
 こうした大きい湯口を切除するのはなかなか大変です。ヤスリで削っていては時間がかかるし、削りカスも大量に出る。かといって通常のカッターでレジンをカットするのは、刃がギシギシして非常に面倒。こういう作業には何と言っても超音波カッターですね。豆腐でも切るかのようにすらすら切れます。
 以前もレポートしましたが、超音波カッターは太いパーツをざく切りにするのは不得意。切り進むにつれて刃が食い込んで、切りしろの逃げ場がなくなるので、刃が止まってしまいます。一番いいのは、かんながけの要領で削って行くことです。これで、この太い湯口もキャタピラぎりぎりまで短時間で削ることができます。
 昨日から夜の空き時間に作業して、これだけ湯口をカットしました。

バトルフィールド仕様のチャーチル各型の車体、7輌分です。通常の工具ではこんな短時間ではできませんね。もう、すぱすぱ切れるので大変気持ちがいい。やり過ぎてキャタピラまで削ってしまわないよう注意しなければなりませんが、ヤスリと違ってあくまでカッターですから、手元の状態は見えやすい。ヤスリみたいに削り過ぎちゃったということは起こりにくい。モーターツールと違って、不用意に刃がすべって要らぬところを削るということも起こりません。
 よく見ると、フェンダー・脱出ハッチ・増加装甲板などの違いから、いろんな型が混ざっているのがお分かりでしょう。ここにはMk.ⅠやMk.Ⅱの初期型は含まれていません。って、結構大量に買い込んでいたんだなあ…。で、同じ7輌を並べて横から撮影してみました。

ボクスホールの戦車工場みたい。…かな?

フジミのミニスケール新製品

2011年09月13日 22時45分25秒 | Weblog
 先日、オペルブリッツトラックのバリエーションキット、「ドイツ軍用トラック 箱型救護車仕様」が発売になったばかりのフジミですが、全日本模型ホビーショーでさらにいろいろ発表になったようです。
 「ドイツ軍用トラック対空機銃搭載仕様」。おお、これはかっこいい。昔のエッシーでも、箱形救急車型、四連装対空機関砲型が、通常トラック型のバリエーションとして発売されていましたが。でも、やはり当時のことですから、単にパーツを足しただけで、細かいところまでは気を遣っていなかった。でも、フジミのこれはさすがで、対空機関砲を単に載せただけではなく、細かいところまでパーツが用意されています。先の箱形救急車にしても、エッシーとは屋根などの形状が違うのがうれしい。対空機関砲は、もしや旧製品の使い回しではと心配するには及ばず、この画像で見る限り新製品のようです。
 「ドイツ軍用トラック燃料給油車仕様」。おお、これは飛行機と組み合わせるのに最適。似たような車輌がアカデミーから出ていた気がしますが、たぶん間違いなくフジミの方が組み立てやすいと思います。

 そして、長らくどうなることかやきもきしていた「ティーガーI」、ホビーショーで発表になったようです。通販サイトで予約を受け付けている、ってことは、今度は確かなんですよね? やった~! おや、この画像で見ると、初期型なんですね。キャタピラはプラの連結型のようです。こうこなくっちゃ。ファイフェルフィルターは後期のタイプ。排気管カバーややや分厚いように見えますが、それはこっちで削るから大丈夫。この時期に発売されるんだから、砲塔左右非対称をぜひともお願いしたいところ。

ドラゴンからチャーチルMk.IVが?!

2011年09月06日 08時46分19秒 | AFV(英・チャーチル)
 すでに話題になっているようですが、ドラゴンから1/72でチャーチルMk.4が発売になるようです。狂喜乱舞といきたいところですが、うーん、所詮ドラゴンですからねえ。人の期待を裏切るのが得意なメーカーだから、まあ冷静に待つことにしましょう。と言っても、2箱や3箱は軽く買うと思いますけど。あ、だからって今まで積んでいる、と言うか、複数を順次改造しながら作り進めているイタレリ(旧エッシー)が無駄になるわけではありません。あれはあれで、ドラゴンが出たところで価値がなくなるわけではない。キャタピラについては、DS素材よりは、プラキャタピラの方が絶対良いはずですし。あれ?そういえば、以前の予告ではMk.IIIで、しかもドラゴンアーマーってことになってなかったかな?
 それはそれとして、ドラゴン君は早速箱絵でポカをしてくれたようです。
http://www.1999.co.jp/10160645
この箱絵を見ると、砲塔の下の縁が帯状に厚くなっていて、これはMk.7用の新型砲塔の特徴ですよね。でも、それにしては砲塔上面が溶接になっていません。新型砲塔は鋳造と溶接の併用型で、砲塔の天井が鋳造の車体側面に溶接されるようになっています。しかしこの絵だと砲塔天井も一体の鋳造のように見え、これはMk..4の特徴に合う。車体側面の脱出用ハッチも四角形。ってことは車体もMk.4の仕様。これを要するに、砲塔下縁の帯状のふくらみさえ除けば、その他の特徴はMk.4と考えてよい、ということになります。
 ここを見ると、砲塔のパーツは一応正しくMk.4のものになっているようですね。実際のパーツ写真ではなく、CGではありますが。
http://www.dragon-models.com/html/7424poster.htm
いや、助かった。箱の中のパーツさえ正しければ、まあ箱絵の間違いは大目に見ましょう。またこれによると、車体上面と左右フェンダーとが一体成形になっているようですね。フェンダー外してキャタピラが見える状態にはしにくい。

 どうも、パーツの設計者と箱絵画家と組み立て説明図の編集者との連携がとれていないようですが、これくらいのことならドラゴンならありがちなこと。だって、イタレリのチャーチルだって、箱絵には間違いがありますもんね。ここでイタレリの箱絵について検証。
 トップ画像は、エッシーとイタレリのチャーチルの箱絵を比較してみたものです。左上がエッシーの旧白箱のもの、左下はプラキャタピラになってからの白地箱絵のもの。構図は似ていますが明らかに異なる絵です。旧箱はチュニジアでの塗装、新箱はライトグリーン(ライトブロンズグリーン)の単一塗装。いずれも正しくMk.3の砲塔になっています。それに対して、イタレリ版の箱絵はどうでしょう。砲塔が明らかにMk.7仕様の新型砲塔になっています。しかも主砲にマズルブレーキがない、ってことはMk.7の75ミリ砲ではなく、その前のタイプの6ポンド砲なんですね。実際にこんなことはまずあり得ないと考えられます。
 好意的に考えれば、スポンソンの脱出ハッチが四角い旧車体にMk.7仕様の新砲塔が載っている、というのはアップデート型ですね。Mk.9以降の、新造車輌ではなく、既存の車輌を改造したタイプです。ではイタレリの箱絵のような砲塔、つまりMk.7の砲塔に古い6ポンド砲を載せたタイプは、というと、Mk.9ですね。これは新しい75ミリ砲が間に合わなかったため、砲塔のみ新しくして主砲は古いままにしたもので、主砲も新しくなるとMk.10になります。
 但し、砲塔の交換と並んで、車体側へのアップリケアーマー装着が同時に行われているので、厳密にはイタレリの箱絵のように砲塔のみMk.9で車体は増加装甲無し、ということはほとんど考えられません。そういう個体もあった可能性はゼロではないと思いますが、いずれにせよイタレリの箱絵はその可能性を意識して描いたのではなく、単に間違ったんだと思います。しかし、中のパーツはちゃんとMk.3なので問題はありません。ま、箱絵で楽しむのも一興。

ピットロードの陸上自衛隊61式戦車 その3

2011年09月03日 00時00分03秒 | 車輌その他
 さて前回温度を下げたヒートペンで曲げておいたプラ棒、61式戦車にちょっと使ってみました。61式戦車は車体正面装甲板にボルト留めの四角い点検パネルがあり、そこにはパネル吊り上げ用のリングがついています。それをこのプラ棒で作ってみました。簡単で目立つディテールアップで、しかも真鍮線と違ってプラ棒は接着も容易なので、効果は大ですね。
 で、この時点で出来たパーツを積み上げてみました。トップ画像です。まだ接着していません。車体前端の合わせ目はかなりプラ板で修正してあります。キャタピラはなんとか装着できましたが、実は手で引っ張って伸ばしてはいるのですが、やや長さが足りないんです。砲塔は…。これで見ても相当隙間が出来ているのが分かりますね。次の課題はこの、上下全然合わず、しかも接着面の少ない砲塔をどう組み立てるかです。
 ちょっとこれをご覧下さい。車体上下を合わせる前の、車体下部足回りです。

これくらい車体内側にプラ板で隔壁を作らないとスケスケになるんです。車体上部の袖部には水平方向に隔壁が作ってあります。これで外から隙間が見えません。で、そこに立ててある四本のプラ棒(ランナーで作りました)ですが、車体上下を合わせるとこのプラ棒が車体正面の天井に接するようになってるんです。これで車体上下の支えができますから、上下がふにゃふにゃになることを防げます。隔壁のプラ板は薄いし、ぴったり接着するのが難しいので、これでは上下の支えにならないもんですから。キャタピラの後方、誘導輪の上にちょこっと見えるのは、キャタピラがやや短くて足らなかった部分をそれらしくプラ板で補修したものです。どうせフェンダーの下でよく見えないので、適当です。車体前方、駆動輪直上の斜めの部分、成形色が同じなので見えにくいのですが、ランナーの切れ端を使ってかさ上げしてあります。車体後端は車体正面側でかさ上げ。こうしておかないと、キャタピラとフェンダーがくっついてしまうんですよ。

ヒートペンの温度低減アダプター その3

2011年09月01日 00時21分19秒 | 工具・材料
 さて、完成した温度低減用アダプターを使用して、ヒートペンを試してみました。私はミニスケールの車輌に手すりを取り付けるのに、真鍮線ではなく細めのプラ棒を使っています。プラ棒は金属線と異なり、曲げても弾性でじわっと戻ってしまい、必要な角度でぴたり固定することができません。その時、曲げた角の部分にヒートペンを当てて少し溶かしてやると、必要な角度でぴたり固定することができるんです。ところが、今まではヒートペンの温度設定を一番低くしても、細いプラ棒にはやや温度が高く、溶けすぎて変形してしまうことがしばしばあったんです。だから水を用意しておいて、先端を冷やしながら作業をしていたんですね。
 ここで温度低減アダプターの登場です。説明書によると、3段分(約20℃)温度が下がるということなので、期待できます。で、テストの結果はと言うと、トップ画像のとおりです。プラスストラクトの0.4ミリプラ棒を曲げてみました。エバーグリーンの0.5ミリではミニスケールの手すりには太すぎるので、プラスストラクトの0.4や0.3を使っています。こうやって何個も作っておいて、幅の合うやつを選んでその都度使うんですね。この頂点の所は、手で曲げておいてヒートペンで溶かして固定するんです。
 今までは、先端の温度を気にしながら少しずつプラ棒を当てていたんですが、このアダプターを使用してみると、プラ棒をしっかり当てても溶けて変形することがありません。ゆくり軟らかくなって必要な角度まで曲げて行けます。いいじゃん。これ! これなら、ティーガーIにツィメリットコーティングを施すために削ってしまう車体側面の履帯交換ワイヤー、あれを0.3ミリプラ棒で作り直す時にも便利です。
 さて肝心のツィメリットコーティングはいかがでしょうか。ランナーについている品名の銘板、って言うんですか、あの裏で試してみたのがこれです。

一番左の列はちょっとスタンプがずれてしまいました。アダプターの無かった頃は、先端の温度が高くなって来た時、ゆっくり押しつけるとプラが溶けすぎて、ビットの横からぶにゅっとはみ出したりしたんですが、今度は大丈夫。ゆっくり押しつけても溶けすぎることがありません。右側の列はわりとよくできました。真ん中の列は、溝の間隔が均等にならなかったので、中央部に再度ビットを押しつけて、古い溝の上に強制的に溝を作り直したものです。アダプター無しだと、二度押しつけるとプラが溶けて溝が深くなりすぎたものですが、アダプター付きだとこのようにある程度の押し直しができるんですね。こりゃあ、すごい。さあ、またツィメリットの情熱が燃え上がってきたぞ!