みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

オーロラのミグ19 その2

2009年11月27日 23時51分20秒 | キット評
 さて「プラモデルやじ馬考古学」殿のブログを読んでから、また懐かしくなってオーロラのキットを出してきました。今回の写真は前回とは別の箱絵です。前回のよりも後から発売されたものだと思われます。これ、九州のある模型店に、お客さんの放出品として売りに出されていたものなんです。ガラス棚の中に置いてあったのですが、見た瞬間心臓が高鳴りましたねえ。で、申し訳なくなるくらい安かったんですよ。
 前回の、緑色でいかにもプラモデルをそのまま絵にしました、という雰囲気の箱絵と異なり、これは実際の飛行機を描いたような感じになっています。時間は夜なのでしょうか、「プラモデルやじ馬考古学」殿のおっしゃる「オーロラ絵画」的な空ではありません。ご覧の通り三機のミグ19が編隊を組むかのように飛んでいます。しかしよく見ると、手前の大きく描かれた一機は脚を降ろしており、バンクしている真ん中の一機はどうも脚を収納途中のように見え、一番奥の一機は脚を収納しているように見えます。と言うことはこの三機編隊、順に脚を引っ込めながらバンクしているということになります。いや、それよりも、同じ一機の時間軸に沿った動きを一枚の絵に描き込んだ、と考える方がよいかも知れませんね。
 パイロットは赤色のヘルメットをしているようです。射出座席のヘッドレストも見えるのですが、今の知識からすれば、あまりソ連機の射出座席っぽくは見えません。背景の景色には誘導路や駐機場らしきものも見え、基地を飛び立ったシーンということなのでしょう。
 さてこのミグ19、非常に太く短い胴体、それに胴体からそのままバナナのように伸びている尾翼など、独特のフォルムをしています。後退角を持つ主翼の上面には境界層板があるし、また垂直尾翼の高い位置にある水平尾翼なども、ちゃんとソ連機らしくできているところが面白いんですね。やっぱりこのキット、大好きなんです。次回は中のパーツを眺めてみることにします。

オーロラのミグ19 その1

2009年11月22日 09時29分36秒 | キット評
 常に読んでいる模型ブログの一つに「プラモデルやじ馬考古学」があります。ブックマークがアイウエオ順で「プラモ日記」殿のすぐ前にあるので、いつも見ているんですよ。サブタイトルが「1950年代後半のレベルミサイルプラモの世界」となっているとおり、ビンテージプラモのボックスアートを毎回詳しく紹介して下さっています。管理人殿はプロフィールに
 プラモデルボックスアート評論家。
 子どもの頃からプラモデルに熱中。
 趣味のプラモデル(作るヒマがなくて、ただ集めるだけ)
 が高じて、ブログを作りました。
 50~60年代Revell社のボックスアート大好き!!
と書いておられます。ロケットやミサイルばかりではなく、航空機や人体模型からカタログに至るまで、50~60年代の、いろんな面白い企画がたくさんあった時代のアメリカプラモデルの世界を広く紹介しておられ、懐かしいキット、初めて見る貴重なキットなど、毎回楽しみにしています。それにしても毎回よくこれだけたくさん、それもテーマ別によく練られた記事を書かれるものだと感心します。すばらしいコレクションですね。
 で、今最新の2009年11月15日のエントリー、
オーロラ・ボックスアートギャラリーPartⅠ 不思議な異次元空間、オーロラ・ワールドへ、ようこそ!
ですが、オーロラ社の独特な絵柄のボックスアートが並んでいます。確かに、不思議な色合いの空が背景に描かれていたんですよね。ほんとに楽しいネット上のプラモデル博物館です。スクロールしながら見ていると…
 おお! 大好きなオーロラのMiG-19が載っています! おまけに、タイトルがまだYak-25だった時代の箱絵まで! 私の所有しているものの一つが今日掲載した写真で、これと同じものもここに載っていますね。これが最初に発売された時はYak-25となっていたことは知識としては知っていたのですが、実際の箱絵はこんなのだったんですね。何と、被弾して翼端がちぎれているとは。これがこのキットに入っている主役の飛行機ですからね。やはりソ連はやられ役ってことでしょうか。
 MiG-19になってからの箱絵は、ご覧のとおり緑色の機体。背景は空のようなのですがはっきり描かれていません。それにしてもこの箱絵、リベットの様子、光沢、そしてなにより緑色…。他の箱絵のように実物を描いたのではなく、この箱に入っているキットを描いた感じがするんです。つまり、プラモデルを描いた箱絵。
 「プラモデルやじ馬考古学」に戻ってさらに下の方には、おお、何と、リンドバーグのMiG-19まで載っているんですね! すばらしい。このエセMiG-19は、リンドバーグから別のキットが出ていたというのも、知識としては知っていたのですが、これも初めて箱絵を見ました。中身はどんな感じなのでしょう。確かオーロラのものよりもやや大きいと聞いたことがあります。
 もちろん、冷戦時代、鉄のカーテンの向こうで情報不足、それに、あちら側の未知の平気に対する驚異、ということが加わって、わずかな写真からこういう機体をでっち上げてしまったのでしょうが、でもこれもプラモデルというものの面白さの一つ。やはりこれも一つの文化と言えましょう。

イタレリの対戦車チーム その2

2009年11月19日 21時07分22秒 | フィギュア(軍事)
 さてこの対戦車チームセット。軟質プラと言っても、切削や塗装が出来る素材で(たぶん接着も)、丁寧に処理して塗装すればかなり使えるキットです。ただ、一体成形が基本で、特に手が別パーツになっておらず、体と一体成形なのでややきついところがあります。特に、2インチ小型迫撃砲を構えた英空挺隊員は、背中にステン短機関銃をしょっているのですが、これが横から型抜きされている関係上、ステンから背中の装備品にかけてが板状になっているんです。まあ塗装でごまかしましょうかね。ここを彫る技量は私にありませんし…。でも、前回の写真と合わせてご覧頂くと、細かいところまで、例えばヘルメットの偽装、アゴひも、ユニバーサルパウチのシワ、手榴弾の溝など、全体的には実によく出来たセットだと思います。

イタレリの対戦車チーム その1

2009年11月17日 00時42分55秒 | フィギュア(軍事)
 すみません、作業は全然進んでいません。また最近買ったもののレビューでも。イタレリの1/72「対戦車チーム」セットです。イタレリのミニスケールものは、日本ではそれほど前情報なしに発売されますから、入荷予告で知ってからどんなものだろうと想像していましたが、予想どおり軟質プラによるウォーゲーム向けらしきフィギュアセットでした。これです。
ITALERI 6131 ANTI TANK TEAMS Second World War
http://www.italeri.it/VisualizzaProdotto.aspx?PROD=00924
英米独ソの対戦車戦闘中の兵士が四名ずつ入っています。で、対戦車と言うからにはそれぞれがどんな兵器を装備しているかが気になりますね。
英軍はPIATを装備
米軍はバズーカを装備
ドイツ軍はパンツァーファーストを装備
ロシア軍はパンツァーファーストを装備
となっています。他はまだしもロシア軍がパンツァーファーストと言うのは、やはり鹵獲品を使っているということでしょうか。もうちょっとオリジナル味は出せなかったものか。時代はやや前の装備になりますが、対戦車ライフルを期待したかったところ。あ、写真は左から順にご覧下さい。左の二つはロシア兵です。
 以下細かい点検を。英軍は空挺部隊隊員となっています。ステンガンを構えた兵一名、ライフルとPIAT弾薬を持った兵一名、2インチ小型迫撃砲砲手一名、PIAT射手一名です。でも、左から三番目の写真をご覧のように、PIATのこんな構え方はないんじゃないかな。あ、これはあくまで手に持って行動中ということですね。このまま発射するのではありませんよね。
 米軍は、箱絵もパーツも空挺部隊で間違いありません。箱絵の肩章を見ると明らかに一〇一空挺師団所属ですね。バズーカを持った兵、双眼鏡で観察中の下士官、機関銃手、迫撃砲手の四人です。他はみんな一人一体成形ですが、写真一番右のこの米軍兵士の機銃手、それに迫撃砲手は組み立て式になっています。腕のパーツが機銃の方に一体になっているなど、工夫されています。この他に機銃の三脚架も別パーツになっています。迫撃砲の脚も別パーツ。結構凝っています。
 ドイツ軍は、箱絵では迷彩スモックを着ていますが、パーツは普通の国防軍の戦闘服に見えます。シュマイザー手一名、MG34銃手一名、パンツァーファースト射手二名です。
 ロシア軍は冬服、拳銃を持った指揮官一名、デグチャレフ機銃手一名、それにパンツァーファーストを持つ兵が二名です。

各種スジ彫り工具 UMMスクライバー

2009年11月07日 23時21分38秒 | 工具・材料
 大阪のホビーランドさんのところで、ちょっと変わったスジ彫り工具を買いました。UMM SCRIBER(UMM SCRIBING TOOL, SCR-01)です。メーカーはUMM-USAというところ。説明書に書いてあるURLはここ。このスクライバーはここに載っていました。私の写真では、いっぱい並んでいるスジボリ工具の一番右に置いてあるのがそれです。右端に説明図をおいておきました。ご覧の通りおもしろい形をしています。各面に刃がついているので、慣れない内はどこを持って作業をしていいやら分かりません。熱中してカリカリやっていると、思わず痛ってことになりそうな(大袈裟)。
 で、実際の使い心地はと言うと… これが実にいい。スジ彫りには主に、Pカッターの刃みたいに曲がった部分を使いますが、きれいにまっすぐな線を彫ることができます。力の入れ具合で細い線太い線もある程度調整できます。普通は定規やテープをガイドにして彫ることになりますが、フリーハンドでもけっこうまっすぐ線が引けるんです。写真では小さいから見にくいでしょうか、3の「SCRIBE」の写真にあるように、直線部分の刃は航空機の胴体のような筒状のものに、まっすぐ当たりを取るのに便利。他にもカンナ(キサゲ)のように削ったり、ノミのようにえぐったりもできますね。航空機に細かくパネルラインを引く、と言ったスジ彫り作業にはもってこいです。こいつはいいものを買ったわい。

 で、ご覧の皆さん、これまた沢山スジ彫り工具を買い込んだものだと、あきれておられるかもしれません。ああこれは使えそうだと買い込んでいる内に、いつのまにかこんなにたまってしまいました。左から二番目はハセガワのトライツールのニードル。これを一番古くから使っています。主にPカッターと併用。そのほかのニードルは、ミネシマやコトブキヤなどなど。
 一番左は、チェコのplus modelの「MODELLER GRAVING TOLL(ママ)」。説明には、鉛筆のように線が引けるようなことが書いてあります。ご覧の通り、ねじをゆるめると刃が交換できるようになっていて、けがき針状の先端と、斜めに切り落として三角形に尖らせた先端と、二種類が用意されています。確かこれが一番値段が高かったと思うのですが、実を言うと今ひとつ使い方がよく分かりません。いろいろ試してみようとは思っているのですが。
 で、これだけある中のどれが使いやすいかと言うと… この中には、こいつはダメだというものは一つもありませんでしたが、まあ強いて挙げるなら… 写真中央下の方にクリーム色の柄のついた小さなニードルがありますよね。こで、ハセガワのスグレモノ工具シリーズの「テンプレート&エングレーバーセット」に入っているものです。説明書にはカルコと書いてあります。これが非常に使いやすかった。値段的には一番安いんですけどね。なにしろテンプレートのオマケみたいなものですから。もちろんパネルラインの直線を引くにはあまり適していないのですが、テンプレートを当てて四角い点検パネルを彫るとか、給油口の丸いキャップを彫るとかには、実にぴったりで、細い線をきれいに引けます。もっと高価な工具もそれなりに使いやすいのですが、コストパフォーマンスから言うと、このハセガワスグレモノ工具はさすがに「優れもの」です。
 あとこれ以外には、十和田技研のヒートペンに、極細スジ彫りの引ける先端工具があります。ピンポイント・プロとういやつ。これは非常に細い線が引けるようです。これで線を引いておいて、その後でスクライバーとうい方法もあると思います。これについては改めて詳しくレポートするつもりです。いやあ、ヒートペン大好き。

バイソンデカールのシャーマンファイアフライ用デカール

2009年11月01日 09時55分44秒 | デカール
 まごまごしている内に月が変わってしまいました。ぼちぼち模型に復帰します。本日は、先日のTracks & Troopsから届いた荷物に入っていたデカールから。
 ミニスケールAFV用のデカールというのは数も少なく、あっても高価なのでなかなか入手が難しいところです。キットのデカールでよければ問題ないのですが、レジンキットなどデカールが最初から入っていないことも。バイソンデカールは1/35以外に、1/72と1/76用のデカールをたくさん出してくれているので大変ありがたいメーカーです。しかし日本では1,500~2,000くらいになってしまうし、そもそも扱っているお店が多くない。で、海外通販するときは適宜同時に発注することにしています。
 今回入手したのは72021のファイアフライ用。IC、ICハイブリッド、VCと各タイプが含まれていて、迷彩車体もあって、選択肢は豊富。ただし、キャタピラにダックビルがついているよとか、上陸用のダクトをつけてね、とか、かなり無理な注文も…。砲塔のロケット弾ランチャーなら、ドラゴンから流用すればなんとかなるんですが。
 本題とは関係ないのですが、このデカールを見ていて時代が変わったなあと思うのは、
  「この説明書のカラー版をダウンロードして自分で印刷できます」
と書いてあること。番号の若いバイソンデカールよりも大判になっているとはいうものの、紙の質も印刷の質も大幅にやる気がなくなっているのは、ユーザーがダウンロードして使うことを前提にしているからなのね。バイソンデカールのサイトは、ここ↓。
  http://www.angelfire.com/pro/bison/
で、ダウンロード先として説明書に指定してあるのは、ここ↓。
  http://picasaweb.google.com
グーグル提供のウエブフォトアルバムですね。しかし、ここだけ指定してもらっても、ここから探すのが大変。メーカーサイト内の、このファイアフライ用デカールのカタログを、「1:72/76 decals」をクリックして探すと、ここに↓ありました。
  http://www.angelfire.com/pro/bison/72021.html
このページの下の方に、「説明書はグレースケールです。しかし、高画質(150 dpi)で説明書をダウンロードして自分でカラー印刷できます」と書いてリンクが貼ってありますよね。これをクリックすると…、ここ↓。
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions135#
これ、1/35じゃん! ここからさらに自分で探さなければなりません。ちょっと不親切だな。上の方の「Johan Lexell」さんをクリックして、「Instructions 1/72」を選んで、やっと見つかりました。これ↓
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5355969041052240498
と、これ↓。
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5355969050675565842
おお、きれいきれい! 製品についている白黒印刷の説明書よりも、格段に分かりやすいし。実際のデカールシートには、各マークの番号が打ってありませんから、三枚目のこれ↓
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5355969050672521730
も必ずダウンロードしておかねばなりません。まあこれくらいなら、白黒でも分かると言えば分かるのですが。でもネットによるダウンロードを前提としている、というのはよいことかもしれませんよ。説明書の印刷コストが下がるなら、全体の価格も下がるかもしれないし。

 バイソンデカールは、ドイツものばかりではなく、連合軍のアイテムもたくさん揃っているのがうれしいところです。他に72019の北アフリカ英軍戦車も持っていますが、面白い塗装例のリー/グラント、シャーマンが揃っています。これ↓
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5281937433562832066
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5281937440695524018
デカールの貼り方の説明も丁寧ですね。あれ? 三枚目のこれ↓
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5281937450821153298
は、全く同じ説明が縦に三段並んでいますね。これは、メーカーがこれを印刷して、三枚にカットして製品に入れるという、印刷元データそのままだからですね。ユーザーは一枚で十分なんだから、インクがもったいないな(笑)。
 他にもこれ↓
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5322658120809821442
  http://picasaweb.google.com/bisondecals/Instructions172#5322658131324712706
イタリア戦線の英軍戦車。フローティングスクリーン付きのシャーマンDDもありますよ。これはミリキャストのキットに使ってやらねば。シャーマンIIAという珍しいものも複数入っています。シャーマンIIはM4A1に相当、Aは主砲が76mm砲であることを示します。76mm砲シャーマンは英軍への配備数は少なく、主にイタリアで使われたようで、デカールの選択としては、さすがよく分かっているなというところです。これも欲しくなってきた。バイソンの1/72用デカールは、ある程度1/35と連動しているようですから、1/72のキットがあるかどうかは必ずしも考えてくれていない気もします。もっとも、シャーマンDDは1/35だって改造は大変ですが。で、お前はいつ作るんだ、とおっしゃるなかれ。デカールはある意味、ああ、こう作ろうか、こう仕上げようか、という夢を買うものですよ。あはは、いや、ちゃんと作る気はあるんですって…。
 カラーで提供されている説明書は、72011以降ですから、それより番号の若いものはありません。しかし72005「WOLFERINE」、72006「Firefly VC」、72004「 CROMWELL」も、英軍車輌ファンには非常にありがたいデカールですね。WOLFERINEはイタチ科の動物クズリのことで、ご存じM10戦車駆逐車のイギリス軍呼称ですね。このデカールにはM10ばかりではなく、アキリーズやチャレンジャーやセクストンやクルセーダー対空戦車も入っていて大変お得です。