みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ICMのWW1英兵の装備

2014年08月17日 21時53分07秒 | フィギュア(軍事)
 タミヤから第一次世界大戦のイギリス歩兵セットが出ました。今年は第一次世界大戦開戦百周年ですから、菱形戦車始めいろいろ模型が発売されていますが、その一つですね。特に作るつもりもなかったんですが、新製品ですのでおつきあいで買ってしまいました。まあタミヤの新製品で作り易いはずですから、気楽に作ってみるということで。
 そうすると以前買っていた、ウクライナのICMから出ていた四人組の第一次大戦イギリス兵も、これに組み合わせて並べてみると面白そうです。但し、これはICMの中でもそれほど飛び抜けてスタイルがよいわけではありませんので、最新の設計技術で作られたタミヤのものとではあまり釣り合わないかも知れませんね。ICMのキットはここで作品を見ることができます。
 で、このICMの四人の内に、手榴弾を投げている兵士がいますね。作りかけですが、トップ画像の人です。私は第一次大戦にはあまり詳しくないので、この兵士がどういう役割の兵士なのかよく分かりません。しかし、腰に雑嚢と水筒を下げている以外、背嚢も銃剣も弾薬パウチもつけておらず、一般の歩兵とは異なるようです。もしかしたら、同じ第一次大戦のドイツ軍の突撃歩兵(浸透作戦を担った)のような、塹壕戦突破の役割を果たしたのかも知れません。
 特に気になるのが、この兵隊が胸にずらりと並べている弾薬入れです。上下二段で、計12個のパウチが並んでいます。しかしこの兵士は小銃を持っていません。もちろんたまたま銃をどこかに置いて手榴弾を投げようとしているのかも知れませんが、それにしても銃剣も装備していません。ヘルメットも被らず、毛糸帽のようなものを被っています。
 ちょっと探してみたところ、これはどうも、手榴弾専用の弾薬パウチらしいんですね。第一次大戦のイギリス兵の装備品に関する洋書とか、もっと探せば写真があるのかも知れませんが、とりあえずe-bayにこんなのがありました。
http://www.ebay.com/itm/WWI-USGI-BRITISH-11-POCKET-GRENADE-AMMO-VEST-Geo-P-Ide-Co-UNISSUED-MINT-/121084524695?_trksid=p2054897.l5659
手榴弾用ベスト、ということのようですね。あ、e-bayですから、売れちゃったら閉じられることでしょうから、リンク切れていたらごめんなさい。ここから引用した画像を貼り付けておきます。

 他にも、米軍用ですが、
http://militaria153.com/store/ww1_grenade.html
ここにもいくつか見えます。Youtubeにはこういう動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=8ixAG3w7xAs
ということでICMのこの英兵が胸に付けているのは手榴弾用ベストで、手榴弾投擲を専門にする兵士のようです。ICMこのキット、よく見ると真ん中のパウチ二つはボタンが外れていて、ここは使用済みということでしょうか。

それにしても12個も手榴弾を入れていると結構重いんでしょうね。ついでに、ICMの兵士はガスマスクケースを付けていません。いくら第一次大戦だからと言って、常にガスマスクケースを身につけていたわけではないと思いますから、これに合わせて、タミヤのキットもガスマスクケースを付けずに作っても可だと思われます。

PlusmodelのMiG-15パイロット

2014年05月07日 00時08分17秒 | フィギュア(軍事)
 結局エアロボーナスのフィギュアやその他パーツを衝動買いしてしまったのは、最初に紹介した朝鮮戦争時のソ連空軍少佐が欲しくて、ちょうどそれが入荷していたので、同時に入荷したものも一緒に買っちゃったというところなんです。で、MiG-15関連のフィギュアと言えば、これも最近入荷したものなんですが、PlusmodelのMiG-15パイロットです。これ、すげえ出来がいいんですよ。
 トップ画像のフィギュア足下に置いてあるのは、 別部品になっているパラシュートです。背中側からの画像を見ると分かりますが、

膝の裏(アマガミじゃねえっての)の穴に、パラシュートのダボがはまるようになっており、ちょうどおしりの下にパラシュートを装着する形になります。そのままKK-1射出座席に座れば、ちょうど座席の窪みにパラシュートがはまるんですね。
 いやー、シャープな彫刻といい、細部の表現といい、ほれぼれするフィギュアですね。これに見合うMiG-15の完成品を作るのは、ハードル高いわ~。顔をよく見ると口ひげを蓄えているようです。メーカーのサイトは、ここ。このフィギュアのページはここです。ここに掲載されている絵はそのままパッケージにも使われていまして、

この絵のパイロットも口ひげを蓄えているんですね。
 MiG-15のパイロットと言えば、我々の間ではモノグラムのキットに入っていたものが有名です。この時代のソ連機のパイロットって当時は他になかなかなかったし、肝心のモノグラムのMiG-15が、当時の資料的制約からか、同じシリーズのF-86セイバーと並べてほぼ同じ大き、というめちゃくちゃなオーバースケールで、今から見ると歴史的価値しかないのに対して、このキットに入っていた立ち姿のフィギュアはめちゃくちゃ出来たよかったんです(ここに載ってます)。今もしも、安い値段でこのキットが中古市場に出たら、パイロット目当てに買っちゃうよ、というくらい。そういえばセイバーにもパイロットがついてたな。あれも出来がよかった。
 で、MiG-15がオーバースケールだったので、このフィギュアもでかいのかと気になって、在庫(フィギュアだけ捨てずに取ってあった)を引っ張り出して見たのですが、これがこのPlusmodelのフィギュアと大きさぴったり。背の高さも体格も同じくらいで、並べて使っても全く違和感ありません。ポーズはモノグラムの方が硬く、Plusmodelの方が自然な感じではありますが。

AerobonusとPlusmodelのMiG-29パイロット

2014年05月05日 00時01分20秒 | フィギュア(軍事)
 エアロボーナス、さらに合わせて買っちまったのが、MiG-29パイロットです。前回紹介した冬用ジャケットのパイロットと比べて装備が近代的に見えるのは、前回のフィギュアがライフジャケットでもGスーツでもない単なる防寒ジャケットを着ていて下が見えなかっただけだけなのかもしれません。ヘルメットは同じ型のものを被っているようですね。これもMiG-29のキャノピーを開けて、ラダーを取り付けて、その横に立たせるとかっこいいと思われます。ところが肝心の1/48のMiG-29については、以前はアカデミーのキットに、NeOmegaやFM Detailのコクピットセット、背中のフェアリングを大型化したC型に改造するためのNeOmegaの改造パーツ、その他PartやEduardのエッチングパーツなど、いろいろ取りそろえて、そのまま何年も放置しているうちに、興味がMiG-15やSu-22などやや古い時代の航空機に移り、近年になってディテールパーツ不要というグレートウォールホビーのキットが出てしまったのに今のところ作る気にならず、結局このパイロットフィギュアだけ先に作ろうかな、などと思っているところです。ところでこのエアロボーナスのフィギュア、後ろから見ると両足の間に大きなランナーがあります。フィギュア保護のための左右の壁と同様、このフィギュアの成形上の特徴なのですが、お尻への接続部はそう大きくなく、製作の際にこれを除去するのはそう難しくはありません。

 さてMiG-29のパイロットとしては、同様に大変出来がよいものにPlus Modelのものがあります。これも最近入荷したのでやはり買ってしまいました。

ちょっと面白いのは、このPlus Modelのフィギュアにはしばしば、フィギュア周辺に薄いバリが残っていることです。ここでシリコン型が前後割りになっているのが分かるわけですが、中には頭の上まで、フィギュア周囲にずっとバリが続いて残っているものもあります。炭素冷凍されたハン・ソロみたい…。
 それはそれとして、エアロボーナスのものは右腰にピストルホルスターを付けています他、Plus Modelのものはピストルは携帯していませn。左手に何か持っていますが、これは酸素マスクとそのホースのようです。ヘルメットもエアロボーナスのものと異なり、バイザーがヘルメット外部に跳ね上がるタイプになっています。
 メーカーのサイトはここ。
http://www.plusmodel.cz/karta_cz.php?id=586
http://www.plusmodel.cz/view_cz.php?id=586
製品のパッケージにもこの絵が使われています。これらフィギュアはMiG-29に限らず、Su-27や、または機体はもうちょっと古くても、現在運用されている機体には使えると思うのですがいかがでしょう。

AerobonusのSoviet air force fighter pilot - winter suit

2014年05月03日 00時24分44秒 | フィギュア(軍事)
 暦は五月になりました。さて、前回は朝鮮戦争時のソ連空軍パイロットを紹介しました。これと一緒に入荷していたのが、同じエアロボーナスのソ連空軍パイロット冬期スーツです。前回は運良くフィギュアの元になった画像を書物やネットに発見できましたが、どうも今回はモデルになった画像が見付かりません。そのため詳しいことは分からないのですが、ヘルメットや服装の雰囲気からして、Su-17~Su-22やMiG-21~MiG-23/27などの側に立たせて幅広く使えそうです。ヘルメットを付けている割には全体的に軽装備で、着陸後に飛行機から降りてきたところ、という感じなのでしょうか。
 右腰につけているのはピストルのホルスターですが、左腰につけているのは何でしょう。よく分かりませんが、ピストルの予備弾薬のパウチかも知れません。何しろ元の画像が分からないし、各時代のパイロットスーツの種類なんてなかなか分からないので、何色で塗ればよいのかなどよく分かりません。但しこのフィギュアで特徴的なのが、その冬用ジャケットです。随分着ぶくれた感じがしますが、実際ロシアの冬の飛行場ではこんな感じなのでしょう。襟のボア(って言うんですか?ファッションに疎いもので)のふわふわ感もさすがです。そう言えば、ミニスケ屋さん原型のロシア戦車兵の襟のボアもふわふわ感たっぷりだったのですが、あれは1/72でした。これは1/48。
 さらに特筆すべきは、ジャケットの生地の質感です。たぶん、アメリカのボマージャケットによくあるような、革製のジャケットだと思いますが、表面の質感がその革の感じを実によく表していると思います。特に背中からの写真をご覧いただければお分かりでしょう。ちょっとすり切れた感じに塗装すれば実感が出ます。こういう原型を作る技術って、すごいものですね。

AerobonusのSoviet Airforce Colonel, Korean War

2014年04月21日 22時41分11秒 | フィギュア(軍事)
 MiG-15の尾翼については、新しい視点でもう一度今までのキットを見直したいな、なんて思っております。特にGRANは、胴体は細い、尾翼は寝ている、でもKPのコピーではない、というくらいにしか思っていなかったので、もう一度引っ張り出して来て見直そうと思っておりますが、とりあえずMiG-15の尾翼の話は次に回して、今回はまたまた最近買ったレジンパーツ紹介、エアロボーナスのソビエト空軍大佐(朝鮮戦争)です。トップ画像がそれ。正面からの画像と背面からの画像です。
 胴体と首とはよいとして、中央に配置されたパーツが前後に重なっていて分かりにくいと思いますが、これは別部品になっている右手と、畳んだ飛行帽です。このフィギュアのタイトルは「朝鮮戦争におけるソビエト空軍大佐」となっています。べつに大佐でなくとも、将校ならこういう服装になると思います。佐官クラス以外に、尉官でも非戦闘時はこうではないかという気もします。ではなぜ「Colonel=大佐」になっているのでしょうか。
 ここでピンとくるのは、朝鮮戦争時のミグパイロットとして最も有名な人物です。このエアロボーナスのフィギュアって、その特定の人物をモデルにしているのではないのかな。はて、あの人は朝鮮戦争時に大佐だったっけ。
 調べてみると、たぶん当たりです。エフゲーニイ・ペペリャーエフ(Yevgeny Pepelyaev、Евгений Г. Пепеляев) です。文林堂の世界の傑作機『MiG-15ファゴット、MiG-17フレスコ』の78ページ「ソ連空軍のMiG-15エースリスト」にも「大佐」とありますし、その他洋書類も「Colonel」とあるので間違いないと思います。世界の傑作機では撃墜数が19となっていますが、この19以外に非公認のものがもういくつかあったはずです。ウィキペディア(英文)にも項目が立っています
 さてではこのエアロボーナスのフィギュア、顔までペペリャーエフに似ているのでしょうか。

うーん、例えばここなどと比べると、まあ似ているような気もしますが、やっぱり1/48ではそこまで云々するのは無理でしょうかね。しかし全体の雰囲気はよくできていると思います。

 最近エアロボーナスから出ている1/48のフィギュアは、航空機の側に立たせるとちょうどよいものや、射出座席と一切整形になっていて最初から座っているフィギュアなど、なかなか好ましいものが多い。未入手なのですが、Su-7に載せるための射出座席KS-4とパイロット、なんてものもあります。あ、Su-7は既に手持ちのキットと同じ数のコクピットセットを買っているので、これ以上買ったら余ってしまうな…。
 それはそれとして、このペペリャーエフも、MiG-15の横に立たせるのにぴったりです。飛行服や装備品を装着したパイロットと並べても、激励中・指導中という感じでもよさそう。

 もう一つこのフィギュアで気になることは、この飛行帽です。トップ画像では、右腕パーツと前後に並んで成形されているのでちょっと見えにくいのですが、拡大するとこんな感じです。

はて、フィギュアの頭部は将校用の制帽をかぶっていますから、この飛行帽は手に持たせるのでしょうか、それとも脇に挟むんでしょうか。エアロボーナスのフィギュアには特に詳しい説明図は入っていませんが、あ、パッケージ画像を見ると飛行帽は手に持ってますね。
 それから、このポーズのぺぺリヤ―エフ、どこかで見たことがあるんですよ。確か、洋書のどれかに収録されているイラストです。もちろんそのイラストも何らかの写真を基にしているのでしょうから、写真を探しても見つかるかもしれません。さっきから書棚のMiG-15関係の洋書を探しているんですが、はて、どれだったかな。
 あ、ネット上にはありました。
http://georgy-konstantinovich-zhukov.tumblr.com/post/34950466966/korean-aces

これですね。飛行帽の持ち方も、この絵のようにすれば大丈夫。あれ?さっきのパーツの顔の写真、この絵のペペリャーエフの顔とどこか似てませんか? エアロボーナスのパッケージ画像は一応色つきですが、べた塗りでちょっと分かりにくいんです。塗装もこの画像に従って行えば大丈夫です。

HaTのイギリス兵 その2

2011年06月25日 20時39分26秒 | フィギュア(軍事)
 で、HaTのイギリス兵ですが、細かく見ていると結構よくできているんですよ。ベルトやパウチはくっきりとモールドされていて、塗装もしやすいようです。軟質素材なのがいかにも残念です。でも逆に言えば、軟質素材で本来塗装に凝ったり改造を楽しんだりするためのものではないにしては、大変よくできている、ってことにもなります。
 タイトル画像をご覧下さい。迫撃砲チームの一部です。3インチ迫撃砲は砲身とバイポットの2パーツからなっていまして、仰角調整用のロッドは砲身と一体成形になっています。軟質素材で細いパーツの接着は難しいんですが、まあ最近は接着剤もいいものが出て来たので何とかなるかな。

 さてこちらは機銃手とPIAT射手のパーツです。こちらはと言うと、ご覧の通り首や手が別部品になっているんです。ブレンガン銃手は右腕と銃、それに添えている左手が別部品で、これを一緒に体の方にはめ込むようになっています。ヴィッカース機銃は、機銃を構える手首から先が機銃と一体成形になっています。これは手は手、銃は銃と別部品にするよりも、銃を自然に構えることができる、巧みな部品分割だと言えます。プライザーやプラスチックソルジャーなんかはそうなっていますね。しかしそれは、接着可能なプラだからこそなんでして、軟質素材のパーツを差し込んで、自然にポーズが決まるのかどうか、やや不安ですね。差し込みがきついと首が少し浮いてしまうかもしれません。緩めならば、むしろ接着剤でがっちり接着できるかも。しかしやはり言えるのは、軟質素材で、主にウォーゲームの駒に使うものだとしても、細部まで実にまじめに作られている、ということです。

HaTのイギリス兵 その1

2011年06月19日 23時48分28秒 | フィギュア(軍事)
 どうも日記の更新が滞っててすみません。仕事が重なるときは重なるもので。現在作っているものもあるんですが、そんなに大きなネタではなくて、本ブログとi-modelleres両方に連載するほどではありません。そこで、そのミニスケールAFVの記事はi-modelleresの方にこれから載せることにして、ここではまたいつもの小ネタをば。

 最近HaTの新製品で「イギリス歩兵機関銃セット」と「イギリス歩兵迫撃砲セット」とが相次いで出ました。HaTと言えば1/72のヒストリカルフィギュアなどを出しているメーカーです。ヨーロッパ人が古代や中世のフィギュアが好きなのか、それともゲームの駒に使うのか、相当な数の製品を出しています。なんだかもうヒストリカルがメインという感じなので、第二次世界大戦の、それもヨーロッパ戦線のイギリス兵が出ると聞いたときはちょっと意外に思ったくらいです。
 箱絵は、なかなかかっこいい。イギリス軍のベルトやサスペンダーやパウチなどは、生産工場によって布の色に割と差があり、タンみたいに明るい黄土色に見えることもあれば、かなり緑がかって見えることもあります。カナダ軍の場合は黄味が強いこともあるようです。この箱絵ではやや緑の強いものに描いてあります。
 中身はというと、こんな感じ。

ご覧のようにほとんどが一体成形なのですが、なかなか出来はよい。左側は迫撃砲に弾丸を装填しようとしているところ。中央の、PIATの弾薬を運んでいる兵隊など、かなりよさそうです。
 もう一枚、

左側はヴィッカース7.7ミリ機銃に送弾中の兵士、中央はブレンガン射手、右側は火炎放射器車射手です。火炎放射器はノズル部といい背中のタンク部といい、正確な形状です。
 ただし、残念なことに、すべてソフトプラスチック製です。HTのフィギュアは従来もそうでした。特にHaTの材質は柔らかめで、塗装は難しそうです。接着も困難っぽい。まあ素直に作って並べて楽しめばよいのかも。

ヴァリアントミニチュアの英兵 その2

2011年05月04日 23時52分45秒 | フィギュア(軍事)
 ヴァリアントのイギリス兵、基本的には一体成形なのですが、いくつか分割パーツになっているものがあります。一体では抜けない形状のものもありますが、もう一つはポーズが選択式になっているもの。これなんかはその一つで、右腕がリーエンフィールド小銃、ブレン機銃、PIAT弾薬ケースの三つから選べるようになっています。
 ただし、小銃を選んだ場合、右腕が自然に胴体につながる角度に接着すると、小銃を引き金の位置で片手で持ったままかなり高く掲げている感じになります。ブレンガンを選んだ場合は、重い機銃をグリップでぶら下げた、という雰囲気のちょうどよい腕の角度になります。PIAT弾薬ケースの場合も同様に、自然にぶら下げた感じになります。さて、どれを選ぼうかと悩む必要はありません。このキットは同じランナーが四枚セットで入っているので、どのタイプも作ることができますから。
 一方、いずれの場合も左手は、ご覧のように前方に突き出した形になります。小銃を選んだ場合も、左手は小銃には触れません。そうするとこの兵士は、左手を前に突き出して何をしているのかな、ということになりそうですね。もしジオラマに使うなら、このポーズを生かして建物の角や柱に捉まっているところ、などにするとよさそうです。
 このブレンガン、折りたたんだバイポッドが一体成形になっていますが、これがまた雰囲気がいいんですね。このままでも十分使えそうです。ほんとにこのフィギュア、オーバースケールである点を除くと、なかなかのものです。

ヴァリアントミニチュアの英兵 その1

2011年05月01日 00時34分18秒 | フィギュア(軍事)
 前回挙げた、Valiant Miniaturesのイギリス兵、見た目ずんぐりして背が低い感じがする、と述べました。そして、実際にパーツをランナーから外して、手にとってパーティングライン処理を初めて見ると、もう一つ問題が。

でかい…

これ、1/72にしては明らかに大きいぞ。まあ、「がたい」の差というのは1/35でもよくある話で、例えば先頃発売されたタミヤの「ドイツ兵階級章デカール(アフリカ軍団・武装親衛隊)」について、我が心の師匠「模型慕情」殿が、
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SS襟章は、大小2種類が付属。
フィギュアはサイズ差が激しいために、大小あるのは有難いのです。
それこそ貪欲に理想を申し上げれば、
全ての記章類に大小が欲しいところです。
http://tokyostory.exblog.jp/16228183/
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と述べておられました。確かに、それくらいフィギュアのサイズはメーカーや原型師によって差があるものです。
 それにしても、このヴァリアントの兵隊は大きい。大柄な兵隊がそろっているというレベルの話ではありません。おや、この点については海外でも言及があるようです。たとえばここ↓。
http://airfixtributeforum.myfastforum.org/archive/6lb-at-guns-57mm__o_t__t_9177.html
前回触れた「ABフィギュア」(メタル)と並べてくれています。わあ、こんなに違うんだ。ABフィギュアは1/76のはずだから、ヴァリアントより小さくて当然なのですが、でもこれはスケールの差ということを超えている。
http://www.figuren-modellbau.de/valiant-miniatures-VM001-british-infantry.html
↑ここでは、武装など各部を計測してスケールを算出し、1/46から1/64までまちまちだ、と述べています。例えばリー・エンフィールドライフルは1/50だとか。

 でも…。でもですよ。トップの写真をご覧ください。全体の雰囲気はとてもいいんですよ。確かに全体のスタイルはずんぐりむっくりという感じです。ところが、斜め上から見ると結構いいんです。もっと高い位置から見ると、こう。

これ、もしかして、ウォーゲームのコマとして設計されているんではなかろうか。販売上は1/72としておいた方がいいので、公称1/72と謳っているだけなのかも。そして、テーブルに並べた時の、ゲーマーの目線から見下ろしてちょうどよいように作ってあるのかもしれません。
 すると、飾り方としては、戦車に随伴させるとちょっとアンバランスになるかも知れません。特にジープやブレンガンキャリアなどと並べると大きさが目立ってしまう。しかし、雰囲気重視で歩兵だけ並べるなら、なかなかよいのではなかろうか。スケールの欠点を補って余りある、なかなか好きなフィギュアです。特に、1/35でもあまり見かけない、戦闘指揮中の将校が入っているのは点数高い。やや大きめということで、ミニスケールフィギュアの塗装練習・色味のテストには持ってこいかな。
 さてもう一つの、プラスチックソルジャーの方はどうだろう。入荷が待ち遠しいところ。

このイギリス兵、すごい!

2011年04月23日 20時29分59秒 | フィギュア(軍事)
 いや、最近更新状況がまことにお寒い限りで、お恥ずかしい。ちょこちょこ作業はしているんですが、ここにアップするほどに進展していないんです。しかし、フジミのティーガーの3輌目は必ず近日中にお見せできると思います。
 で、最近うちのサイトの常連さんから見せてもらった1/72のフィギュア、結構出来がよさそうなので、ちょっと紹介します。きちんと三脚にデジカメつけて撮影する暇がなかったので(それに夜になっちゃったし)、トップの写真はスキャナにパーツを置いてスキャンした画像です。お見苦しい点ご容赦願いたいのですが、このイギリス兵、両手首の辺りで別部品になっているのが見えますか? そして手首は銃の方と一体成形になっています。つまり銃をしっかり握っているわけ。これ、相当いいんじゃない?
 兵隊の横にブレンガンとリーエンフィールドライフルが写っていますが、これはどちらか選んで取り付けられるようになっているんです。しかも、銃が当たる部分のパウチがちゃんと凹んだ形に成形されている。1/35でもそこまでやっているものは少ないぞ。他の兵隊も大変巧みな部品分割が導入されていまして、特にステン短機関銃なんか、すごい。メーカーはここです。
 こうした人は人・銃は銃、という固定概念を排した巧みな部品分割は、彼のプライザーを思わせるのですが、しかしプライザーの細身のスタイルからすると、このフィギュアはどちらかと言うと背が低くてずんぐりした感じです。どこかで見たと思ったら、ミリキャストのサイトで一緒に扱っている「ABフィギュア」と似ているんですよね。もっともAVフィギュアの方はメタルフィギュアですけどね。それともう一つ、「ヴァリアントミニチュア」とも似ています。

同じ原型師なんじゃないかと思えるくらい。
 で、もう一つ重要なことは、このプラスチックソルジャーはその名の通り、接着の可能なプラスチック製のフィギュアであること。これは嬉しい。もっとも、腕から別部品みたいな分割をしたならば、接着できないと困るんですけどね。それともう一つ、ミニスケールにしてはかなり顔の造形がよくできているということ。それを生かすような塗装の腕がこちらにあるかどうかは別にして。
 こないだからドイツばっかりやっていて、これが済んだらイギリス車輌にイギリス歩兵を作りたいと思っていたところなので、ぜひこれ、自分のももう一つ入手せねばなりません。