みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ハセガワのB-47E その3(たまご屋さんのこと)

2013年04月20日 00時00分57秒 | 航空機(軍用機)
 この古いハセガワのB-47E、もう一つ興味深いことがありました。組み立て説明図(いわゆる設計図)の表紙なんですが、そこに小さな赤いスタンプが押してあるんです。文字も十分読めます。

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もしもたらない所がありましたら
設計図をもって来てください
たまご屋
TEL ********
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そうそう、組み立て説明図を当時はみんな「設計図」と呼んでました。これを売っていた模型屋さんが、パーツ不足や不良品があった場合に備えて、自分のお店のスタンプをその設計図に押していたもののようです。今だと、コレクションを考えて余計なスタンプは押して欲しくない、という人も多そうですが、当時は何と言ってもお客の大半は子供。いつも店に来てくれる子供のために販売店舗の連絡先を記しておく、という配慮だったのでしょう。もちろん、自分の店舗で販売した商品であることを確かめられるという意味もあったのでしょうが。いずれにしても、町の模型屋さん的な暖かさを感じました。

 どの時代に販売されていたものか正確には分からないにしても、有名模型店が次々店を閉めている昨今、こんな昔からのお店は今はもうないんだろうな、それに検索してみるにも「たまご屋」さんでは、模型店ではなく鶏卵を売る本当の玉子屋さんばかりヒットするだろうなと、ロマンを感じつつもあきらめていたところ…。
 もしかして、これですか!?

http://seezoo.blogo.jp/archives/5494664.html
 この街に今も忘れられない“もけい屋”があった。
 「たまご屋」というお店。模型店でなく“もけい屋”。
 こう書いているだけで、涙が出るほど懐かしい。

http://tokai.machi.to/bbs/read.pl?IMODE=true&KEY=1065178157&BBS=toukai&PAGE=3
 北区のたまご屋さんは、正式には08年3月30日で閉店されました。
 建物も今はもうないはずです。
 春日井はやっていますが、本家とはなんら関わりの無い店舗です。

http://tokai.machi.to/bbs/read.cgi/toukai/1065178157/l50
 たまご屋には子供の頃から世話になったし、閉店後の食事会にも招待された、
 最近は仕事の帰りによくたまご屋のおばさんにと地下鉄で会うよ。

これによれば、名古屋の大曽根というところにあった模型店のようですね。でも、私の入手したB-47Eに押してあるスタンプの電話番号には市外局番がなく、局番からしか書いていないので特定するのは難しい。とにかく私は名古屋にはあまり土地勘がなくてどんな場所なのかよく分からないのです。でも、そこで売られていたB-47Eが、どんな人の手を経たのか分かりませんが、回り回って、先日仕事のついでに立ち寄った模型店の中古コーナーに置かれていて、それが今目の前にある、というのはやはり何かの縁なのかも知れません。最近ベストセラーになっている『ビブリア古書堂』ではありませんが、古書に物語があるのと同じように、中古プラモにも物語があるものです。

ハセガワのB-47E その2

2013年04月18日 00時00分56秒 | 航空機(軍用機)
 これがB-47Eストラトジェットの箱に描かれているハセガワの旧ロゴです。我々の世代には、めちゃ懐かしい。当時から「飛行機のハセガワ」でしたもんね。それから箱の側面にはこんな広告が。

缶スプレー塗料の「プラック・エアスプレー」ですよ。これは私、全く記憶にありません。ハセガワのオリジナルブランドだったようです。当時、塗料と言えば瓶のレベルカラーがずらりと並んでいる、という感じでして、缶スプレーはどんなのがならんでいたか、そもそも記憶に無いんす。チェッカー模様がかっこいい。

デカールはこんな感じ。やや黄ばんでいますが保存状態は良好。十分使えそうな感じです。でもマーキングは意外と少ない。たったこれだけなんですね。もちろん当時は細かい注意書きのデカールなどはなかったんですけど、それにしても国籍マークも右主翼正面一個だけなんですね。あとはSAC(strategic air command)のエンブレムが目立っているくらいです。

ハセガワのB-47E その1

2013年04月16日 21時40分08秒 | 航空機(軍用機)
 ハセガワのB-47E ストラトジェット、再版されるんですね。
http://www.1999.co.jp/10224097
これ、ほんとに懐かしいキットです。いや、最近Pavla ModelsからハセガワB-47用のコクピットやエンジンポッドのレジンパーツが相次いで発売されたので、今なぜこんな古いキットのディテールパーツが出るんだろうと不思議に思っていたんです。
http://www.hobbyland.co.jp/catalog/product_info.php?products_id=103386
http://www.hobbyland.co.jp/catalog/product_info.php?products_id=103387
http://www.hobbyland.co.jp/catalog/product_info.php?products_id=103389
ハセガワからの再版に合わせてパブラが発売したんですね。何年か前に箱替え・デカール替えで出たことはありましたが、今回は以前の箱絵の再版のようです。

 いやこのキット、子供の頃に売っていたという懐かしさだけではないんです。実はほんの先日、とある模型店の中古品コーナーに、もう箱もぼろぼろのB-47Eがあるのを見つけて、そのハセガワの旧ロゴを見たら無性に懐かしくなって、そんなに高い値段もついていなかったので買ってみた、ってなことがあったばかりだったんです。トップ写真がその箱絵。かなり傷んでますよね。おまけに、埃だらけだったのを雑巾で拭いた跡もありありと。
 でも中身は大変綺麗でした。そうそう、昔はこういう厚紙の帯がパーツの上に渡してありました。パーツが踊らないようにということでしょうが、この帯の絵や惹句がまた子供の心をくすぐったんですよね。

こういう帯は、大型キットに施されていた。小さなキットにもついていた記憶はありますが、大型キットには割とよく見ました。ということは、子供にはなかなか手の届かない大型キットを、お小遣いをためてやっと買って、箱を開けて、帯を外すといよいよパーツが!という感動があったわけでして、この帯はそんなことが思い出させてくれました。
 この帯、箱の側面にホチキス止めしてあるんですが、私が購入時にはホチキスは既に外されていました。帯を外すとこんな感じ。

ランナーからのパーツの脱落もほとんど無く、保存状態は良好です。

MiG-15のエンジンパーツ その2

2013年04月08日 00時00分06秒 | 航空機(露・軍用機)
 MiG-15のエンジンパーツの話の続きです。それにしても、1/48ならディテールアップのやり甲斐があるというものですが、1/72ではこれらのレジンパーツをストレートで使うだけでも十分すぎるくらいですね。ちょっと1/72のパーツを並べて比べてみました。
 写真左半分がAIRESのパーツ、右半分がCMKのパーツです。ご覧の通り、空気流入部の異物避けメッシュが、AIRESではエッチングパーツ、CMKはレジンの一体成形になっています。まあ1/72ですからエッチングパーツを円錐状に丸めて接着するのは大変。ここは一体成形でも十分だと思います。R.V.Aircraftも一体成形でした。
 双方の下の方、バーテンダーがカクテルを作るときに振り回す缶みたいなものが並んでいますが、これが遠心式ジェットエンジンの燃焼室です。形としてはAIRESの方が正確。まあCMKの方が発売時期がずいぶん前なので、その辺は割り引きましょう。問題はその数。AIRESは9個、CMKは10個あるんです。ぱっと見たとき、はて、ニーンエンジンの燃焼缶は9個だったはずだがと思いました。資料を見ても、やっぱり9個です。でも組み立て説明図を見てすぐ分かりました。実際に使用するのは9個なんですね。AIRESは1ランナーに3個、それが三つ。CMKは1ランナーに5個、それが二つ入っていて、1個余る、というだけのことでした。それから、排気ダクトの長さが両者でずいぶん違いますが、これはAIRESがMiG-15に使用することを前提にしているのに対して、CMKはアタッカーやヴァンパイアなど英国系の機体に使うことを考えているからでしょうか。でも、実際ダクトの長さが違うのかどうかはよく分かりません。

MiG-15のエンジンパーツ

2013年04月06日 23時57分47秒 | 航空機(露・軍用機)
 うわ、新年度になってしまいました。昨年度末までに一つプロジェクトは片付きまして、四月からはちっとは模型が作れるかと思っていたところ、昨年度は忙しいからと断っていた仕事が、ではいよいよ新年度にとまた回ってきたりして、なかなか大変です。お仕事があるだけありがたいのですが。しかし、いろいろ買い物だけはしているので、それが溜まって製作スペースを埋めており(つまり作業用の机の上にキットが積み重なっている)、まずそれを片付けなければ作業ができないという現実問題もありまして。

 それで、以前の話の続きですが、MiG-15のエンジンパーツって、意外とあちこちから出ていたよなと、在庫をあさってみましたら、R.V.Aircraft以外にもこれだけありました。AIRESの1/72、1/48、それにCMKの1/72です。AIRESの1/48の内一つはエンジンのみ、もう一つはコクピット、機首電子機器、機種下面機関砲ベイ、エンジンの入ったディテールセットです。
 AIRESのディテールセットは箱に「bis」と書いてありますから、エンジンは改良型のVK-1の筈ですね。エンジン単体のセットのタイトルには「RD-45/Rolls Royce Nene」とありますから、初期型ってことですね。しかし実際のパーツは同じものが入っていて、その点ではR.V.Aircraftと同じです。既に述べたように、実物写真を見てもVK-1とNeneには外見上の違いがほとんどありませんので、模型としてはこれで問題無いと思います。