みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ドラゴンのチャーチル その13

2011年12月17日 22時40分20秒 | AFV(英・チャーチル)
 砲塔に関する補遺です。組み上げて全体を見るとまさにチャーチル戦車の雰囲気はばっちりだったのですが、一つだけ、砲塔の形状が今ひとつかなと感じました。鋳造砲塔にしては各辺の角の丸みが足りない感じがする、というのは既に触れました。もう一つ、ちょっと縦方向に長いかな、という気がしたんです。しかし、いろいろ書籍を見ましたが、このMk.4~6の鋳造砲塔を真上から見た写真って、なかなかないんですね。もっとも、他の車種にしても真上から撮った写真はあまりありませんが…。斜め上からの写真はいくつかありますが、それにしても見る角度によって感じが違うし…。
 大戦当時のマニュアルに添付された、各面の装甲厚を記した図面、『グランドパワー』誌はじめいろいろな書籍に引用されていますが、あの上面図から判断するに、やはりドラゴンの砲塔は縦方向に長いような気がします。もしくは横幅が足りないのかもしれません。参考までに、各メーカーの砲塔を並べて比較してみました。
 一番右がこのドラゴンのキット。初期型の6ポンド砲を既に接着しています。右から二番目が、クロムウェルモデルのレジンキット。いわゆるアーマーファースト、車体と砲塔がそれぞれ一体成形になっていて、湯口を落とすだけでOKというレジンキットです。左から二番目がモデルトランスのレジンキットで、エッシーのキットに用いる改造パーツです。一番左がミリキャストのもの。これのみスケールは1/76です。べつに、各メーカーの平均値が正解だなどと言うつもりはありませんが、やはりドラゴンのは、後部雑具箱を除いた縦方向実寸がやや長い上に、横幅がやや狭い感じがします。それ以外にも、砲塔左面、車長ハッチの左後ろの面は、他三社のようにやや丸みがかっているのが正しいようです。砲塔右面のラインは、各社結構違いますね。写真から考えるに、右の前方の面は、ドラゴンのものはもう少し長くすべきでしょう。言い換えれば、右面の頂点がもう少し後ろに来るのがよさそうです。
 ハッチの形状も各社違いますが、車長ハッチについて言えば、円周上にもう一つ外縁が見えるものもあり、ミリキャストの表現も正解でしょう。クロムウェルとモデルトランスは車長ハッチ全体がお餅のように盛り上がっています。実車は確かにやや盛り上がるのですが、ちょっと大げさかもしれません。ハッチのヒンジの間にあるのは、ペリスコープの装甲カバーなので、ドラゴンの突起はもうちょっと盛り上がっていた方がよさそう。装填手ハッチは、各社ともファイアフライの装填手ハッチのように四角い枠がありますが、それが目立たない実車写真もあるようです。
 ついでに、車体前面から側面に見える鋳造のパーティングラインですが、この写真

のように側面中央にあるものと、この写真

のように下の縁に近いところにあるものと、実車では両方あるようです(もしくは、基本的には下にあって、別の合わせ目が中央に見えるのかも)。ドラゴンの砲塔は、下の縁近くでパーツが上下割りになっています。その接着ラインを生かすもよし、合いが悪いので思い切って埋めてペーパーがけし、中央に描き直すのもよし、ということですね。余談ですが、砲塔後部の雑具箱は、矢印を入れたように左右非対称に面が落としてあるんですね。ドラゴンはこれを正しく表現しています。しかし、なぜ左右非対称なんだろう。恐らく、開いたハッチが当たらないようにするためしょうか。しかし砲塔が3時か9時の位置ならどっちみちハッチには当たらないはずなんだが。

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