みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

マタドールのチャーチル用パーツ

2006年08月19日 11時32分33秒 | AFV(英・チャーチル)
やった! 東京へ行った知人に頼んで探して来てもらいました、マタドール社のチャーチル用改造パーツ!

写真上の左が地雷除去用鋤(マインプラウ)、上の右がカーペット敷設装置、下がマッチボックスのMk.IV AVRE を通常のMk.IV、Mk.V、Mk.VIに改造するためのセットです。先日紹介した折りたたみ状態のAVRE突撃橋と合わせて、四つになりました。最近あまり入荷しないらしく、以前どっと入ったのが残っていたもののようです。
箱絵は割とあっさりしていますが、あのマタドールトラックをあしらったロゴマークが見えていますね。ご存じのとおり、黄色やだいだい色のインクは退色しやすい。キャラメル箱型の紙箱に表紙が貼り付けてありますが、糊も所々はげてきています。たぶんかなり前に輸入されたんでしょう。でも、中身はレジンやメタルですから、問題なし。

実は今、エクストラテックのシャーマンの足回りを六台並行製作しています。早く作っておかないと、ドラゴン辺りから早晩発売されそうだから…(ほら、ドラゴンからはもうファイアフライがアナウンスされてる…)。で、六台分という大量の車輪とキャタピラを丁寧に切り出す作業をしています。毎日まじめに少しずつ作業はしているのですが、これを写真でみなさんにお見せしても全然おもしろくない。

そこで、しばらく退屈な作業が続く間を利用して、このマタドールの製品などを順次ご紹介したいと思います。

タミヤハードコートヤスリ

2006年08月17日 15時32分56秒 | 工具・材料
 さて本日の話題。タミヤの「ハードコートヤスリPRO 半丸」を使ってみました。2000円以上しますのできっと優れものだろうと思いましたが、予想に違わず実によく削れます。クラフトヤスリが「鉋の切れ味」だとすると、このハードコートヤスリは「ヤスリそのもの」という感じです。四谷仙波堂さんの新製品紹介には「普通、鉄工用のヤスリは硬度62程度、プロ用の高級ヤスリでも63程度と言われていますが、このヤスリはなんと硬度67!」と書いてあります。特別に固いんですね。
 ミニスケールのレジンキットは、しばしば車体底面がそのまま巨大な湯口になっていて、これを平らに削り落とすのに苦労します。レジンという材質はナイフで切ろうとすると、ぎすぎすして刃が入りにくい。かといって普通のやすりでごりごりやっているとどれだけ時間がかかることか。そこでまず回転工具で大まかに削り落とします。縁を痛めたくないので縁は少し残し、それ以外のところは思い切って削り込んでおきます。そしてこのハードコートヤスリで一気に平らにします。
 手応えとしては、とにかくよく削れるので、強く削ったときと優しく削ったときの削り量が把握しやすい、という感じです。つまり目標の位置まで削るのに、ここで止めておこう、もう一皮削ろう、という調整がやりやすいんです。切れ味の悪いヤスリで、なかなか削れないなとがりがりやっていたら、いつのまにか削りすぎたとか、片削りになっちゃったとか、そういうことが起こりにくい。写真はミリキャストのファイアフライです。ちょっと分かりにくいのですが、車体を上下ひっくり返して、車体底面を荒削りした状態。実に手軽にここまでできました。ところどころまだらに見えるのは、回転工具の刃跡に光硬化パテを埋めたためです。
レジンパーツをよく使う人には、この一本は重宝します。

 ついでにちょいと追加情報。光硬化パテで充填したところをクラフトヤスリで削ると、目が詰まります。硬化したパテの粉ではなく、硬化後に場合によって表面が粉を吹いたようになる、その部分が詰まるんだと思います。これが歯ブラシでも真鍮ブラシでも取れない。粉ではなく、ねっとりした物質だからだと思います。そういう場合は、アクリル塗料の溶剤を振りかけておいてからブラシをかけるとすぐに取れますよ。どうもアクリル溶剤に溶けるもののようです。

ExtraTechのファイアフライ(その2)

2006年08月09日 19時38分28秒 | AFV(英)
 キャタピラを履かせました。エクストラテックのシャーマンシリーズ、M10系列も同様ですが、足回りの組み立てにちょいとコツが要ります。前回も書きましたが、このシリーズ、現在全部で11個在庫があり、内5個が組み立て途中。

 連結式プラキャタピラの組み立てで一番怖いのは、端から順に巻いて行って最後の隙間が半ピース分空いちゃった、という中途半端な状態です。問題は、どの部分で全長を調整するかです。それも5台も組み立てているとだんだん慣れてきました。今後続きを組み立てる時の自分用のメモ代わりに、足回りのコツを書き留めておこうと思います。

 さて、エクストラテックのキャタピラはいわゆるピンの部分が糊しろになっていて、ちゃんとかみ合って連結するようになっています。この精度が結構高い。きちんとつなげば隙間無くちゃんと直線になってくれる。それともう一つ大事なことは、面で接着するのではなく、かみ合って接着するようになっているため、ぴったり間を詰めてつなげることもできれば、すこし隙間を空けてつなげることもできることです。これは誘導輪に沿ってカーブする部分を自然に曲げるためには、大変重要です。

 写真のファイアフライは手前が組み立て途中のエクストラテック、奧が比較用のミリキャストです。ミリキャストは三分割式デフカバーのVCです。エクストラテックのICは、説明図では一体型デフカバーですが、なぜか箱絵は三分割。パーツはどちらもキットに入っていますので、自分で選ぶことは可能です(ICはやっぱ一体型かな)。では順を追って。

・駆動輪の幅を調整し、軸を通しておく
駆動輪は表裏、二枚合わせ。これをそのまま接着すると、キャタピラ幅より狭くなります。プラ板などを間に挟んで少し幅を広げ、キャタピラがぴったりはまるように調整しなければなりません。またスプロケットに湯口が来ていますので、切り出しは正確に。
駆動輪はあらかじめ軸を通し、車体側の接着位置に穴を開け、キャタピラ装着の際に回転角を調整できるようにしておきます。

・サスペンションに対して転輪をまっすぐに
サスペンションひと組で8パーツ、これが組み立ての際にずれやすいので慎重に、転輪がまっすぐになるように気をつけます。サスペンションアームの軸部分に当たる取り付け用突起は、長すぎるので頭を少し削るか、または穴の方をピンバイスで深くします。頭を削る場合は全部切らずに少し残すこと、ピンバイスならば0.9ミリがよいようです。

・各車輪をまっすぐに
そうして各車輪を車体に接着する際、キャタピラの通り道がまっすぐになるように、各車輪の前後方向の位置をそろえて接着します。特に駆動輪に対して転輪が内側に、転輪に対して誘導輪がさらに内側になる傾向があるようです。誘導輪にはプラ板か何かでスペーサーを入れ、車体から少し離して接着する方がよさそうです。

・転輪の接地面を水平に
どうしても転輪の接地面が若干不揃いになります。接着剤が乾いた後、板ヤスリの上に載せて軽くこすって、キャタピラと接する面を平らにしておきます。

・誘導輪に沿うキャタピラピースは、若干隙間を空けて
誘導輪に沿う部分のキャタピラ5枚は、あらかじめつなげておいてから、接着剤半乾きの内に巻き付け作業に進みます。その際、若干隙間を空けてつなげておくと、誘導輪にうまく馴染みます。

・キャタピラは「駆動輪→上面→下面とその前後」の順
いよいよキャタピラの装着。車種により違うと思いますが、このシャーマンの場合、上半分を取り付けた後、下半分を履かせるとうまくいくようです。まず1ピースごとのキャタピラ片を駆動輪に接着します。それにつながるように、またサスペンション上部のスキッドにうまく乗るように、上面のキャタピラを適度に波打たせておいてから接着します。
それから駆動輪下、誘導輪回り、誘導輪下をそれぞれ別個にあらかじめ連結させておきます。駆動輪回りのキャタピラを巻き付け、残りの部分を駆動輪と誘導輪の間にはめ込む感じで装着し、流し込み接着剤で転輪に接着します。

・キャタピラピースの数と、駆動輪下・誘導輪下で調整
私の場合、説明書よりキャタピラ1ピース少なくして、ちょうど一回りしました。また微調整は、駆動輪の下(駆動輪と第1転輪の間)、及び誘導輪下(第6転輪と誘導輪の間)のたるませ方で行います。車種によっては下面のキャタピラを2ピース分カットするように指示されていますが、これはカットせずにそこで曲げて、他の部分で枚数を減らすことで調整する方がよいようです。

トラペのシャーマンとエクストラテックのシャーマン

2006年08月06日 15時45分55秒 | AFV(米)
 エクストラテックのファイアフライICを組みながら、店頭で見かけてまあ買っておいたトランペッターのM4にも、ちょいとニッパーを入れてみました。

 トランペッター… 偏見かも知れませんが、私にとっては所詮コピーメーカー。ただ単に1/35を部品ごとそのまま1/72に縮小したようなエレファント、こいつらメーカーの人間は一度も自分で組み立てていないぞ、としか思えないその組みにくさにむかっ腹を立てて以来、新製品が出ても買っていません。でもまあ、気の迷いでシャーマンは買ってしまいました。

 組み始めてみたら、やっぱり…。あちこちに疑問符が…。このシャーマン、サスペンションが二種類用意されていて、組み立て式のと一体成形のと、自由に選べるようになっています。トラペに時間と労力をかけても仕方がない、修正し始めたらきりがない、とにかく割り切って、これはストレート組み! ってことで堂々と一体成形のサスペンションを選びました。余ったパーツは他に流用だっ!

 M4A1(76ミリ砲)は車体の側面に妙な角度がついているのが気になる。M4(中期型)の車体も前面装甲板の角度がちょっと… それから車体側面の増加装甲板まで一体抜きなので、ちょいと厚い。車体前面については、写真をご覧下さい。奧がトラペのM4、手前がエクストラテックのファイアフライICです。ファイアフライのICはM4車体をベースにしていますので、基本的に同型のはずです。この角度の違いにご注目下さい。どうでしょう。やはり私はエクストラテックの方が正しいように思うのですが。

ExtraTechのファイアフライ(その1)

2006年08月01日 14時11分55秒 | AFV(英)
 しばらくブログの更新が滞ってました。ここのところ工具の話が続きましたので、ここらでまた製作の途中経過を。エクストラテックのファイアフライです。
 エクストラテックの1/72M4シャーマンシリーズはM10やアキリーズも含め、出るたびにみんな買いました。いつ完成させられるのかわからないんですけどね。プロフィパックも、全部ではありませんがいくつか。例によって気が向いたときにちょこちょこ作るので、何輌も製作途中で並んでいます。
 いや~、なぜか好きなんですよね、このシリーズ。値段の割りにディテールが不満、シリーズ化したために若干パーツの混乱がある、などの批判もあるようで、私も製作途中にしばしば苦労するところがあるのですが、それでもなぜだか、憎めないんです。ドラゴンは安い割りにはディテールもオマケも満点。でも作っていてなぜか癪に障るところが必ず出てくる。どうもメーカーの模型に対する愛情があまり感じられない。その点エクストラテックは、メーカーの製品に対する愛情が、モデラーにも伝わるのかもしれません。
 写真は、エクストラテックのファイアフライのサスペンションです。左が組み立て途中、右が組み上がった状態です。ご覧のようにサスペンションひと組が8部品から成っています。そこまで凝っているのに、上部支持輪のディテールは今ひとつ、そして上部キャタピラ支持スキッドも肉が抜けていません。その点、ドラゴンの新製品だと、サスペンションひと組が4部品、ディテールもあるし、スキッドも抜けている。だったらドラゴンを作ればいいじゃないかと言われそうですが、それでもやはり、エクストラテックの方が好きなんですよね。
 エクストラテックM4シリーズのサスペンションの組み立て上の注意点としては、
・上部支持輪のアーム(パーツB33)は内側を若干削ってから、まっすぐ取り付けること、
・転輪のアーム(パーツB3)をおもての板(パーツB2)に取り付ける時、板側の位置決め用突起が長すぎるので、若干頭を削ってからアームを接着すること、
が挙げられます。私はエクストラテックの足回りは5輌くらい既に組み立てています。経験から申し上げますと、この写真の左側のような組み合わせで先に部品を接着しておいて、それから全体を組み上げると狂い無く出来上がるようです。
 不思議なもので、エクストラテックでこうした難点をクリアすると達成感があるのですが、ドラゴンでこうした難点に遭遇するとなぜかイライラするんです。こりゃどだい公平ではありませんね(笑)。でも、新製品のくせに、サスペンションの左右が削らなくてはうまく合わないというドラゴンは、やはり問題だと思いますよ。
 さて、今気づいたのですが、製作途中のミニスケールのファイアフライ、エクストラテック、MRモデルズ、ミリキャスト、HATと都合5輌が製作途中です。いつのまにか、ずいぶん欲張って並行制作したもんですね。また追ってご報告いたします。