みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

PlasticSoldierのチャーチル戦車 その2

2013年12月17日 23時45分12秒 | AFV(英・チャーチル)
 さてこのプラスチックソルジャーの車輌、スナップタイトのような簡易組み立てキットになっています。そうなるとディテールがどの程度できているのか気になるのですが、いやそれがなかなかのもの。エンジンルーム上面の排気管とカバーが車体と一体成形なのは仕方がないにしても、砲口が開口していないのは仕方がないにしても、車輪と履帯が一体成形なのは仕方がないにしても、パーツを見回す限りではなかなかよさそうです。
 こうした足回り一体パーツの場合、前後からよく見えるキャタピラの接地面が、抜きの関係上どうしてものっぺらぼうになってしまいます。このキットはと言うと、トップ画像のように、のっぺらぼうながらもまあまあなんですね。これなら、フェンダーから覗いていて、前後からよく見える部分だけ、パーティングラインを丁寧に取って、さらに彫り込むとか、他のキットのキャタピラ表面を「型思い」や「おゆまる君」で型取りして貼り付けるとかすれば、かなりよくなりそうです。
 このキットについては、私などがレビューしなくても、Youtubeにとても分かりやすい紹介動画があります。「The Plastic Soldier Company's 15mm Churchill: a video review」です。これで見ると、砲塔正面にややヒケがあるようですが、側面形などはすばらしい。是非ご覧下さい。

PlasticSoldierのチャーチル戦車、入荷!

2013年12月15日 22時56分01秒 | AFV(英・チャーチル)
 前々から気になっていたプラスチックソルジャーのチャーチル戦車を入手しました。「PlasticSoldier」はイギリスのメーカーで、1/72クラスのウォーゲーム用フィギュアとそれに組み合わせる車輛や火砲をたくさん発売しています。以前当ブログでここのイギリス歩兵セットを紹介したことがありました。このイギリス歩兵もすばらしく出来がよいので、組み立て状況をブログに書こうと思いつつ、そのままになっています。車輛は基本的にスナップタイト的な部品構成で、キャタピラも一体成形なのですが、評判はよいようです。で、チャーチルの新製品となるともう放っておけません。
 箱絵は、表だけではなく側面まで繋がって一枚になっています。すげえかっこいい。

またちょっと拡大してみると、いかにも油絵風なテクスチャになっていて、惚れ惚れしますね。

構図は、チャーチルを扱った書籍ではよく見かける有名なMk.VIIの写真を下絵にして描いているようです。

これです。戦車兵の様子もそっくりです。タミヤのチャーチル写真集にも載ってましたっけ。ということは、このキット、タイトルは「チャーチルタンク」としか書いてありませんが、中身はMk.VIIなんでしょうね。
 と思っていたら、箱の裏側のにはこのような図が載っています。

おや? これを見る限りMk.VIIではありませんね。溶接型砲塔(LT)でマズルブレーキ付きの75mm砲、ってことはMk.VIですね。箱の表と裏で型式が違うんです。はたしてこのキットにはどの型が入っているのでしょうか?!

 答えは、はい、これ。

主砲のバリエーションパーツが豊富に入っているので、Mk.IV、Mk.V、Mk.VI、そしてAVREの四種類を作ることができるんですね。説明書に色分けがしてあるので分かると思いますが、6ポンド砲(カウンターウエイト付きの長砲身Mk.V)、75mm砲、95mm榴弾砲、ペタード砲が用意されています。これを選択することによって四種類のタイプを作り分けられるわけです。このキットには2輛分のパーツが入っているので、二種類楽しめますね。全部作るには二箱買わねば…。

AFVクラブのチャーチル新製品

2013年03月14日 22時22分14秒 | AFV(英・チャーチル)
 ホビーサーチではいよいよ、AFVクラブのチャーチル戦車新製品の予約が始まったようです。こんどのタイプは、「チャーチルMk.III QF75mmMkV砲搭載型」です。
http://www.1999.co.jp/10220194
http://www.1999.co.jp/image/10220194b/30/1
よくアップデートされたMk.IIIと、英文では表示されるタイプですね。このタイプには新造車輌は無く、すべて既存車輌の再生・改造です。
 QFはクイック・ファイアーで、本来は装薬分離ではなく、弾体と薬莢が一体となっていて、一度に装填できる大砲を指すんでしたっけ。QF75mmは要するにMk.VIIの装備しているマズルブレーキ付きの75ミリ砲のことですね。以前の6ポンド砲をこの新しい75ミリ砲に換装したタイプです。
 さらに、Mk.IIIの溶接砲塔をアップリケアーマーで強化し、車体も同様にアップリケアーマーで強化したものです。と言うことは、主砲がQF75mmだからMk.Xで、砲塔がMk.VII仕様の新型鋳造溶接併用砲塔ではなくMk.IIIの溶接砲塔だからライトタレットでLT、ってことになりますから、別の言い方をすると、Churchill Mk.X LTということになりますね。ホビーサーチの写真でも、PMMSの写真でもよく見えませんが、車長用キューポラは新型に変更されているはずです。
 いや~、これが届いたところでとても作る暇はありませんが、AFVクラブのチャーチルは応援したいところなので、一応買おうかな。と言うか、きっと買うんだろうな。

ARMORYのチャーチル用エッチングバーツ

2013年03月12日 21時32分50秒 | AFV(英・チャーチル)
 また更新に間が空いてしまいました。MiG-15のエンジンの話もまだ続きがあるんですが、なかなか暇が出来ません。このご時世お仕事があることはありがたいのですが、年度末でやっと大きなものが片付いたと思ったら、また次の依頼が来たりして、なかなか模型に復帰できません。でも、買いたい物はいろいろあるので、模型店や通販でちょこちょこ手に入れています。いったいいつ作れるかしら。
 で、最近発売になったエッチングパーツ、なかなか使えるパーツをピンポイントで出してくれるARMORYのチャーチル戦車用ディテールセットです。ドラゴンの1/72用です。
http://hobbyterra.com/product/churchill-mk-iii-iv-detailing-set-for-dragon.html
こないだの初期型ティーガーI用キューポラにしてもそうですが、このメーカーのパーツはあまり欲張らず、使える物中心という感じです。航空機用も、それから兵士やパイロットのフィギュアも、1/72を中心にたくさん出ていますね。
http://hobbyterra.com/advanced_search_result.php?manufacturers_id=7&sort=4a&resultpp=80
http://www.neomega-resin.com/armory.htm
ミニスケール戦車のエッチング製履帯もあって、特にソミュアのは利用価値が高いのでは。
http://hobbyterra.com/product_info.php?products_id=176
ご存じの方も多いと思いますが、エレールの1/72ソミュアはなかなかよいキットなのです。でも履帯が何とも固くて厚くてパターンもよろしくない。そこを置き換えると全体の見栄えががぐっとよくなります。

 さて、このチャーチル用パーツ。チャック付き復路を開けてみると、いつものARMORYらしく黒い台紙にセロテープでパーツが固定してあります。パーツ数はかなりあります。

 このチャーチル用パーツの一つの特徴は、ドラゴンのキットの外形上の欠点を補うようになっていることでしょうか。ドラゴンのチャーチルを作った方はご存じのように、エンジンパネル周辺や排気管が、かなりダメ。この辺りをごっそりエッチングパーツで置き換えるようになっています。エンジンルーム上面は、車体本体とハッチを含めて一枚の板状になっています。これをドラゴンの車体の上にぺったり貼り付けるんですね。さらにその上に、エッチングパーツを折り曲げながら排気管のカバーを作るようになっています。これをきちんと作ればかなり引き立ちます。
 それからこれは特にドラゴンがダメということではないんですが、左右スポンソン側面の四角い脱出用ハッチもそっくりエッチングパーツで作り替えるようになっています。後はエアインテークのメッシュカバー、後部フェンダーのオイル缶用ラック、ハッチの取っ手、等々です。もちろん、車軸の長さが合わないとか、車軸が太すぎて起動輪に入らないとか、そういった作りにくさはエッチングパーツではどうにもなりませんが、基礎的な工作をきっちりとやった上でこのパーツを使えば効果は十分です。と言うか、ドラゴンでなくともイタレリ(エッシー)に使ってもよさそうですね。

インサイド・ジ・アーマーのチャーチル戦車 その2

2012年07月26日 00時03分14秒 | AFV(英・チャーチル)
 Inside the ArmourからはMk,IのCS型(近接支援型)も出ています。つまり、Mk.Iに対して、主砲の2ポンド砲を3インチ砲に換装するという改造を行い、結果として車体と砲塔とで3インチ砲二門となったタイプです(以下画像はすべてInside the Armourからの引用です)。

ところで、このキット、このように、

車長用ハッチに丸いキューポラが付いていますよ。へえ、そんなタイプがあったのか? しかし、このキューポラ、どこかで見た形だな。ドイツのものかな? やっぱり、説明書きには3号戦車のキューポラ付き、と書いてあります。3号戦車のものの下の方を削ったような形ですね。ドイツに鹵獲されたチャーチルと言えばディエップの写真が有名ですが、しかしこの近接支援型はチュニジアで少数が改造されたものだったはず。ディエップには参加していないのではなかったかな。そうすると、チュニジアで少数作られたものがドイツ軍に鹵獲されて使用されたのでしょうか。私は見たこと無いのですが、そういう写真が残っているのでしょう。

 それからInside the Armourの改造キットですごいのが、回収型ARV Mk.IIです。あ、これがあれば、説明図だけでは今ひとつどのパーツがどこにくっつくのか分かりづらかったミリキャストの1/76チャーチルARV Mk.IIの立体組み立て資料になりますね。ってそのためだけに買うのも大変ですが…。この写真を見ると、

フェンダーの上にエッチングパーツの箱が載っていますが、これはアクセサリーとして単独別売りもされている「工具箱」です。

何という細かさ…。

 大阪のホビーランドさんでも在庫僅少とのことです。どっちみち作る時間は無いのですが、パーツだけはムラムラと欲しくなってしまいます。

インサイド・ジ・アーマーのチャーチル戦車

2012年07月24日 21時43分16秒 | AFV(英・チャーチル)
 ここでちょっとチャーチル戦車の話題を。最近、「インサイド・ジ・アーマー」の新製品が日本にも入荷してきたようで、その中にはかなり興味深いチャーチル戦車のパーツが含まれています。チャーチルファンとしてはかなり垂涎もの。
 Inside the Armourのメーカーサイトはここです。ここの「Churchill Interiors and Conversions」のタグを開くと、こうなります
 Resicastからチャーチル用のエンジンは出ていましたが、ここのはトランスミッションや燃料タンクやラジエーターまで入った、エンジン区画全体に及ぶキットです。エンジンはResicastのものが入っているようですね。戦闘区画や砲塔の内部パーツまで合わせれば、チャーチルの車内が完全に再現できるわけです。すげえ。3インチ自走砲の改造キットなどというすごいものもありますね。

 さらに魅力的なのが、AFVクラブのキットを初期型に改造するパーツです(以下画像はすべてInside the Armourのサイトからの引用です)。Mk.I/IIの初期型と後期型、それにMk,IのCS型(近接支援型)が揃っています。Mk.I/IIの初期型と後期型(改装後- Post Rework)というのはどこが違うのかと言うと、まあチャーチル戦車では初期型・後期型という言い方はしないので分類が面倒ですが、
 ○鋳造砲塔のタイプ(チャーチル全体の歴史の中では初期型に当たる)
に関するサブタイプとして、次のように分類することができます。

「極初期型」
ハセガワの1/72ミニボックスのタイプ。操縦手区画前方左右の泥よけ板や後方の泥よけを含めて、フェンダー類が全く無いもの。

「初期型」
Inside the Armourのこれ。

操縦手区画前方の左右の泥よけ板、及びキャタピラ後方上部の泥よけが追加されたもの。但しエアインテークは下向きで丸っこい旧型。Inside the Armourでは「Initial Version」と呼んでいますが、これより前のセガワのタイプをここでは別のものと考えました。

「中期型」
Inside the Armourのこれ。Inside the Armourは「Late - Post Rework」と呼んでいます。しかしこの後にもさらに「Rework」があるので、これも分けて考えました。

初期型に対して、エアインテークが上向き箱形の新型に変更されたもの。ここに泥が落ちてくるのを防止するために、この周辺のみフェンダーがキャタピラを覆っています。ディエップの参加車輌はこの形のフェンダーが多いようです。ここここをご参照下さい。

「後期型」
中期型にさらに、チャーチルMk.III以降のようなキャタピラ上面全体を覆うフェンダーが張られたもの。つまり砲塔が鋳造タイプである以外、車体はMk.III以降と同じに見えるもの。例えばミリキャストの製品では、これがそう。また近接支援型(CS)ですが、missing-lynxのこの作品も、フェンダー回りがアップデートされたタイプです。但しこのタイプには最初からこの形で製造された車輌は無く、すべて以前のタイプの改造車輌ですから、後期「型」と呼ぶにはやや難があるのかも知れません。ついでに、厳密に言うとこの段階の車輌は、フェンダー前方上面の補強板が無い点で、Mk.III以降のタイプとは異なります。エルアラメイン戦の参加車輌もこの古い形のフェンダーで、これを正確に再現したキットは各スケールとも今のところありません。塗装とマークと埃除けカーテンだけエルアラメイン用で、他はそのまま。これに関しては、比較的簡単に改造する計画(妄想?)が一応あるので、その内実行したいと思っています。(いつになるんだ?)

ドラゴンのチャーチル その16

2012年01月09日 00時16分40秒 | AFV(英・チャーチル)
 明けましておめでとうございます。本年もゆるゆる進めて参りますので、よろしくお願いいたします。
 と、うかうかしている内にもう一月も成人の日。やっとこさ模型ブログも再開、さて、ドラゴンのチャーチル三輌目の続きです。一輌目・二輌目と全く同じにするのも芸がないので、95ミリ榴弾砲搭載型のMk.Vにしてみようと思います。95ミリ榴弾砲はかなり大きなカウンターウエイトがついており、しかも俯角確保のためカウンターウエイトの下面が平らに削ってある、というもの。しかしプラ棒の組み合わせで十分作れる形状。これに換装することにより余剰になる6ポンド砲の二本は、エッシーのキットやレジン改造パーツに流用できますし。
 で、いろんなプラ棒を引っ張り出してきていろいろ試してみます。砲身にはピタリのものがあるのですが、カウンターウエイトにはどうもしっくりくるものがありません。で、余剰パーツ入れの箱をガサガサ探してみました。長年模型をやっていると、余ったパーツって結構な量になりますね。いつかは何かに使えるかも、と思って捨てずにとっておくのですが、大抵何の役にも立ちません。でも、こういう時があるから、やっぱり捨てられませんよね。それでふと手にしたのが、トップ画像のパーツです。これ、タミヤ1/48のティーガーIで余ったものでして、極初期型(北アフリカのやつ)を作ると、初期型で使う排気管や排気管カバー、ファイフェルフィルターなどが余るんですが、その排気管のパーツなんです。いや、捨てずにおいてよかった。
 トップ画像の右側が、そのパーツです。ただし、これを1/72の95ミリ榴弾砲に使うには、明らかに一回り太いのです。だから、写真左側くらいに削らなければなりません。模型用旋盤でもない限り、正確に丸く削るのは大変かと思ったけど、やってみるとそれほどではありません。やはり役に立ったのは、タミヤのハードコートヤスリでした。これで、各方向からヤスリを円周に沿って動かす感じで、だんだんに径を小さくします。あらかた削れたところで、あとはサンドペーパーを巻いてくるくる。
 さて、わざわざ削ってもこのパーツを使おうと思ったのは、砲口の形状なんです。写真をご覧下さい。

真ん中にリング状の凸部があります。これが95ミリ榴弾砲の砲口部にちょうどいいんですよ。実車写真ではこれほどはっきりとはしていませんが、砲口とカウンターウエイト部の間にわずかに段差があって、それがリング状に見えるんですね。プラ棒の組み合わせで作る場合は、砲口だけでそんなリングは無視しようと思ったのですが、このティーガーの排気管を使えば、それらしくリングができるんです。右側が削る前。元々このように外縁に段がありますので、この外縁が見えなくなるくらいまで削ります。すると、左側のようになります。もちろんここに見える三つの穴は不要ですから、後で光りパテで埋めます。

ドラゴンのチャーチル その15

2011年12月25日 20時09分07秒 | AFV(英・チャーチル)
 三輌目を作り始めました。二日で車体が出来ました。細かいパーツはまだついていないものがありますが。もうパーツの合わない場所は分かっていますので、楽に進みます。と言ってもべつに作りやすくなった訳ではありませんよ。作りにくいのは同じですが、こっちが慣れた、ってだけ。キャタピラは、きちんと一蹴させても2~3コマ分長いのでカットしなければなりません。これは文句を言ってもしかたがないと思います。DSという素材がその性質上個体に長短ができるので、自分で伸ばしたりカットしたりしてくれ、ってことは説明書にも書いてあります。むしろ、短いよりは長い方がまだマシですもんね。
 しかし考えてみると、チャーチルの場合、フェンダーに隠れる部分は全く見えないので、なにも正直に全周させる必要もありませんよね。前後フェンダーで見える位置ぎりぎりで、のりしろになる長さを遺してカットすればよいわけです。で、余ったキャタピラはどうするかと言うと、後で砲塔の周りに補助装甲としてぶら下げるのに使えますよ。で、この三輌目は、フェンダーの中のキャタピラはカットしてあります。しまった、一輌目・二輌目もそうしておけばよかった。
 で、この三輌目、そのまま作っては面白くないので、主砲を95ミリ榴弾砲に替えて、Mk.Vにしてみようと思います。車体はキットのMk.IVと全く同じなので、主砲だけ換えればお手軽改造になります。大きなカウンターウエイトがついていますが、これは太さの異なるプラ棒の組み合わせで出来そうです。もし将来、バリエーションでMk.Vのキットが出たときはもう買わなくてもすむ、ってことで。

ドラゴンのチャーチル その14

2011年12月19日 00時00分32秒 | AFV(英・チャーチル)
 ドラゴンのチャーチル、もう一輌組み上がりました。一輌目で注意点を細かく洗い出しておいたので、二輌目は二晩でここまで来ました。もちろん二晩徹夜したのではありませんよ。仕事を終えて寝るまでの模型時間を二晩投入したんです。もう様子が分かっているので仮組みもせずに、切り落とすべきところはえいやっと切り落とす、削るべきところはさっさと削る、ってことで。主砲砲口の埋め戻し作業も済んでます。

 一輌目と二輌目、それに楽しいエアフィックスのクロムウェルと並べてみました。二輌目の主砲は、長砲身の6ポンド砲Mk.Vの方を選んでいます。また車体側面エアインテーク上面の∧型のカバーは、ついていない車輌も多いので取り付けていません。こうしてみると、やはりエアインテークの位置が低いようです。本来はこのメッシュの位置がフェンダーとほぼツラ位置くらいになるはず。だったら自分で上に移動すればよいと思われるかもしれませんが、パーツの形状とフェンダーとの干渉の関係で、簡単に上にずらせばすむというわけにもいきません。それから、このキットには増加燃料タンクのパーツが入っていないのもちょっと残念。まあ、つけている実車写真は多くはないんですが。

 二輌並べてみました。短砲身と長砲身の差がよくわかります。長砲身の方はカウンターウエイトがやや大きいのですが、それはちゃんと表現されていますね。余った砲身はエッシーのキットに使います。さて、次は塗装作業に入りま…。いや、まだ手が覚えている内に、もう一~二輌組み立ててしまおうかな。なにしろ五箱買い込んでますからねえ。ドラゴンが好きだからではありませんよ。チャーチルタンクが好きだからですよ。

ドラゴンのチャーチル その13

2011年12月17日 22時40分20秒 | AFV(英・チャーチル)
 砲塔に関する補遺です。組み上げて全体を見るとまさにチャーチル戦車の雰囲気はばっちりだったのですが、一つだけ、砲塔の形状が今ひとつかなと感じました。鋳造砲塔にしては各辺の角の丸みが足りない感じがする、というのは既に触れました。もう一つ、ちょっと縦方向に長いかな、という気がしたんです。しかし、いろいろ書籍を見ましたが、このMk.4~6の鋳造砲塔を真上から見た写真って、なかなかないんですね。もっとも、他の車種にしても真上から撮った写真はあまりありませんが…。斜め上からの写真はいくつかありますが、それにしても見る角度によって感じが違うし…。
 大戦当時のマニュアルに添付された、各面の装甲厚を記した図面、『グランドパワー』誌はじめいろいろな書籍に引用されていますが、あの上面図から判断するに、やはりドラゴンの砲塔は縦方向に長いような気がします。もしくは横幅が足りないのかもしれません。参考までに、各メーカーの砲塔を並べて比較してみました。
 一番右がこのドラゴンのキット。初期型の6ポンド砲を既に接着しています。右から二番目が、クロムウェルモデルのレジンキット。いわゆるアーマーファースト、車体と砲塔がそれぞれ一体成形になっていて、湯口を落とすだけでOKというレジンキットです。左から二番目がモデルトランスのレジンキットで、エッシーのキットに用いる改造パーツです。一番左がミリキャストのもの。これのみスケールは1/76です。べつに、各メーカーの平均値が正解だなどと言うつもりはありませんが、やはりドラゴンのは、後部雑具箱を除いた縦方向実寸がやや長い上に、横幅がやや狭い感じがします。それ以外にも、砲塔左面、車長ハッチの左後ろの面は、他三社のようにやや丸みがかっているのが正しいようです。砲塔右面のラインは、各社結構違いますね。写真から考えるに、右の前方の面は、ドラゴンのものはもう少し長くすべきでしょう。言い換えれば、右面の頂点がもう少し後ろに来るのがよさそうです。
 ハッチの形状も各社違いますが、車長ハッチについて言えば、円周上にもう一つ外縁が見えるものもあり、ミリキャストの表現も正解でしょう。クロムウェルとモデルトランスは車長ハッチ全体がお餅のように盛り上がっています。実車は確かにやや盛り上がるのですが、ちょっと大げさかもしれません。ハッチのヒンジの間にあるのは、ペリスコープの装甲カバーなので、ドラゴンの突起はもうちょっと盛り上がっていた方がよさそう。装填手ハッチは、各社ともファイアフライの装填手ハッチのように四角い枠がありますが、それが目立たない実車写真もあるようです。
 ついでに、車体前面から側面に見える鋳造のパーティングラインですが、この写真

のように側面中央にあるものと、この写真

のように下の縁に近いところにあるものと、実車では両方あるようです(もしくは、基本的には下にあって、別の合わせ目が中央に見えるのかも)。ドラゴンの砲塔は、下の縁近くでパーツが上下割りになっています。その接着ラインを生かすもよし、合いが悪いので思い切って埋めてペーパーがけし、中央に描き直すのもよし、ということですね。余談ですが、砲塔後部の雑具箱は、矢印を入れたように左右非対称に面が落としてあるんですね。ドラゴンはこれを正しく表現しています。しかし、なぜ左右非対称なんだろう。恐らく、開いたハッチが当たらないようにするためしょうか。しかし砲塔が3時か9時の位置ならどっちみちハッチには当たらないはずなんだが。