みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

M4シャーマンのサスペンション

2007年08月30日 14時58分02秒 | AFV(米)
 と言うことで、作りためたシャーマンのサスペンション、並べてみました。左の五列の濃いグレーがエクストラテック、右三列の淡いグレーがドラゴンです。いや、同じ作業をある程度まとめてやるのって、割と好きなんですよ。特にエクストラテックもドラゴンも、どちらもランナーから外したパーツそのままで組めるものではない。こういうちょっとクセのある作業は、続けてやるほうがよい面もあるんです。どこを削ってどこを曲げればうまく組み上がる、というコツが分かったら、手がそれを忘れないうちにわーっと一気にやっちゃった方がいいでしょう? やる気の失せないうちに。
 ここに写っているのが8台分、48個。この他に、既に車体に接着してしまったものが、エクストラ5台、ドラゴン2台。合計15台分90個! 在庫消化のためにこの後さらに数台製作中。それを含めれば100を超えます。いや、我ながらよく組み立てたものだ…
 以前も書きましたが、こうやって作っていて楽しいのは、やはりエクストラテック! ドラゴンは、作っていて腹が立つ(しつこい?)。どこかパーツを加工しないとうまく組めない点では両者同じ。上部支持輪のディテールなど、エクストラテックはドラゴンに遠く及ばない。でも、なぜかエクストラテックの方が楽しい。
 たぶん「精度は今ひとつでも模型に対する愛があるメーカー」と、「技術はあっても模型に対する愛のないメーカー」、という違いかなと思います。でも、私自身の好み、というか偏見であることも否定しません。一つ客観的に言えるのは、エクストラテックは、どこを削ればうまくはまるということがすぐに分かる(例えば転輪支持アームのタボ穴を少し深くする)のに対し、ドラゴンはどこを削ればよいのかしばらくいじり回さないと分かりにくい(例えばスプロケットホイールのぐらつき)ということかな。模型相手にパズルをやってるんじゃねいや!
 ドラゴンファンのみなさん、ごめんなさい。でも私もなんだかんだいいながら、ドラゴンのミニスケール、ほとんど全部(それも複数個)買ってるんですよ…

ドラゴンのM4シャーマンVVSSサスペンション その3

2007年08月29日 21時07分13秒 | AFV(米)
 前回、サスペンションを車体に取り付けるその肝心な部品が、そのまま組むと斜めになってしまうことを指摘しました。ではどうするか。その斜めになった部品をねじ曲げてまっすぐにすればいい? いや、それはあまりやりたくない。この部品はかなり細いくせに、これを介して車体とサスペンションがつながるんです。だから強度を落としたくない。ただでさえパーツのままでは、キャタピラから少しでも張力がかかると曲がってしまいそうなのに、ましてやねじ曲げてはますます不安。
 そこで、写真のように、エバーグリーンの角材を切って接着し、補強してみました。さらに、本来車体側に接着するための突起は削ってしまい、元の部品と補強した白い部分とが平面になるように成形し、そしてこの面全体でべったり車体側に接着するようにしたんです。
 これならば強度も少しは増すし、面で接着することになるので、接着角度も自由に調整できます。もちろん、車輪がまっすぐ接地すると、このパーツは車体に対して斜めになるんですが、心配無用。どうせ完成後はこの部分は外から全く見えませんので。

ドラゴンのM4シャーマンVVSSサスペンション その2

2007年08月27日 23時15分35秒 | AFV(米)
 前回はサスペンションを車体に対して外側から見た写真でした。今回は反対に内側から、つまり車体側から見た写真です。前回「中央軸」と呼んだパーツの裏側が見えています。ね? これが完全に斜めになっているでしょう? この斜めのパーツはそのまま車体側につながります。ってことは、このまま接着すると、サスペンションが車体の向きに対して斜めになっちゃう、ってことですね。だから転輪もきちんと地面に接地してくれないことになります。
 ではこのパーツをきちんと縦向きにするにはどうするか? これが簡単ではないんです。中央軸パーツにはマイナスネジみたいな部分が左右二つあるでしょう? そのネジの裏側にタボがそれぞれある。もしもタボが中央に一本ならばこのパーツの向きを調整することも簡単ですが、タボが左右二つあるために、フレームの歪みがそのままこのパーツの向きに反映してしまう。だからこれをまっすぐ組み立てるのは至難の業なわけです。
 事前にフレームの歪みを取っておけば、と思うでしょ? これがなかなか難しい。歪みが三次元で生じているため、こっちを揃えるとあっちがずれる、あっちを揃えるとこっちがずれる。あまりいじっていると柔らかいプラスチックが白く劣化してしまいます。やはり強引に組み立てて接着剤でがっちり固めておいて、後からえいやっとばかりに転輪の向きを矯正するしかなさそうです。転輪の向きが揃っていないと、キャタピラを履かせたときにちゃんと接地しない。だからシリンダーなど他の部分の不揃いは目をつぶって、とにかく転輪24個の向きをきちんと揃えることを最優先に考えます。
 ではどの部分で転輪の向きを調整するかは、また次回。

ドラゴンのM4シャーマンVVSSサスペンション その1

2007年08月25日 23時59分12秒 | AFV(米)
 ドラゴンのVVSSサスペンションの組み立てです。これが実に組みにくい。前回は「ろくに形にならない」と書きましたが、まあそれは少々大げさかもしれません。でも、6組あるサスペンションのパーツに、歪みの有無のばらつきがあるのは確かです。歪みのないパーツならまあ何とかまっすぐ組み上がるのですが、歪んでいるパーツだと、もう大変。
 何と説明すればよいのでしょう、転輪やシリンダーを除いた台車の枠組み、というか基盤に当たる部分。ハセガワもフジミも、それにトランペッターもこれを板状の「一枚」で済ませていました。ところがドラゴンではこれが、コの字型のフレーム状になっている。そしてこのコの字状フレームが災いして、全体をぐらつかせ、歪ませているんです。そりゃまあ実車はそういう形状なんでしょうけど、組み立てたらほとんど見えなくなる場所までこんな形にして、しかもそれが原因で組みづらくするこたぁないでしょ?と言いたい。プラの材質が柔らかいこともまた一因ですし、そもそも四角い「一枚」だったらこういう歪みは生じ得ない。。
 それに部品分割も細かすぎる。写真をご覧下さい。左がドラゴン、右がトランペッターです。右のトランペッターは枠組みに車体側の転輪のみを接着した状態(ご存じの通りHVSSサスペンションはダブル転輪)。トランペッターはこの状態でパーツ数は3個です。
 一方左のドラゴンも同じく車体側の転輪のみの状態。車体側の転輪はフレームと一体成形です。そこにシリンダー部品2個、中央軸部品2個を接着します。よってこの状態でパーツ数は5個です。もしもこれで転輪が別部品なら、パーツ7個分に相当するわけですね。
 シリンダー部品(D1)は同じ物を二つ向かい合わせに接着してフレーム(D8)に押し込みます。それから中央軸は遮光器土器の顔みたいな部分、というかマイナスネジが二つ並んでいるパーツです。これを2パーツ(D4とD9)でフレームを挟み込むように接着します。元々歪んでいるフレームに、こんなパーツが四つも入るので、歪みが助長されちゃうんですね。
 特に問題なのは中央軸部分で、左右二つのタボでフレームに接着されます。つまり軸が左右二本あるわけです。そのためフレームの歪みが全く矯正されない。フレームの左右が少々ずれていようと、軸二本で繋いでしまう。ここが軸一本(つまりタボ一つ)で接着するんだったらば、左右の端は一箇所で止まるるので、位置がずれることはなかったのに。文字で書くと分かりにくいのですが、実際組んでみるとすぐ分かりますよ。中央軸パーツが振り子のようにどっちにでも向いちゃう。

再びドラゴンに手を出した私がバカでした

2007年08月24日 21時05分32秒 | AFV(米)
 買ってから積みっぱなしになっていたドラゴンの1/72M4シャーマン、まあ気楽に作り始めて、途中でいやになったら部品取りに回そうと思って作業再開しましたところ、はやりだめ。気楽に作ろうにも、そもそも普通に組むのに手間が掛かるんです。細かく分割しすぎている割りに、それに精度が伴っていないことが最大の原因でしょう。
 VVSSサスペンション、以前「脱腸ボギー」と悪口を言われた下にはみ出したアームは、最近の製品では改善されています。でも組みにくさは全く改善されていない。イライラするのは、どこを削れば部品がうまくはまるのかが分かりにくいこと。最初によく假組みして、削るべき数カ所を確かめておかなければなりません。もう手間のかかること、かかること。
http://mamesen.bbs.coocan.jp/?m=listthread&t_id=8&summary=on
こちらにも同じ不満を書いておられますね。どこを削るべきなのかはこちらをご参照下さい。
 しかし話はこれで終わりません…

 せっかく買っているからと、今度はHVSSサスペンションに手を出してみました。そしたら、いや、これが、ひでぇのなんの…。どのくらいひどいかと言うと…
 今までイライラさせられたVVSSがずいぶんマシに思えるくらい、ひどいんですよ。VVSSは手間は掛かるけれども、まだしも形にすることは出来た。でもこのHVSSはろくに形になりません。
 続きは次回。ああ、もう一度ドラゴンを信じてみようと思った私がバカでした…

ハリアーの続き その2

2007年08月23日 14時54分50秒 | 航空機(英・軍用機)
 第899飛行隊のシーハリアー、今度は垂直尾翼のアップです。有名なゲンコツマーク。でもハセガワのキットに入っているのはハイビジ時代のマーク。機体下面が白、上面がシーグレーの、いわゆるペンギンスキーム。垂直尾翼の部隊マークも、白地に黒い縁で羽根付きゲンコツが描かれています。
 ところが私が作りたかったサイドワインダー四発装備の機体は、全面シーグレーのロービジ塗装。垂直尾翼のゲンコツマークは黒い縁だけで描かれています。ということは、モデルデカールなどの別売りデカールを買うか、自分で加工するかしかありません。でもモデルデカールなんて、なかなか売っていません。手書きする技量も無し…。
 そこでハセガワのデカールを使い、その内側の白い部分を切り取って、黒い部分だけ使うことにしたわけです。まあ白い部分を切り出すのはまだしも可能なのですが、指や羽を表している黒い線をデカールで切り残す、なんてのは細かすぎて無理。結局別の黒いデカールを補足切り出して一本ずつ貼っていく、という方法を採りました。いや、苦労した。十分に乾燥させてから半艶のトップコートを吹いてあります。

ハリアーの続き

2007年08月21日 22時46分45秒 | 航空機(英・軍用機)
 すみません。こないだのハリアーの続きです。もうちょっと写真を撮っていたので、掲載させてください。その1で紹介した第899飛行隊のシーハリアー715号機を横から撮影しました。その時触れたように、サイドワインダーは二発用パイロンに改造しましたので、片翼二発ずつ、計四発搭載しています。それから、背面の赤い衝突防止灯はクリアーパーツのランナーを削りだして作り、クリアーレッドを塗ってあります(って、あんまり分からないか)。
 それから国籍マーク(ラウンデル)ですが、ハセガワのキットのデカールを丸く切断し、直径を小さくして使用しています。『航空ファン』の昔の号に乗った写真を見ると、このロービジ化されたシーハリアーの塗装では、国籍マークの内側の赤丸は直径が変わらず、外側のブルー直径が小さくなっているように見えたので、キットのデカールをカットすることにしたわけです。でも円形に切り出すのには苦労しました。円形カッターは直径が小さいので使えません。丸いテンプレートの適当な直径の丸を当てて、ペンで切断線を入れておき、それをハサミで切り出しました。あれこれ試しましたが結局ハサミで切るのが一番綺麗な円になります。
 さて、ハリアーやシーハリアーのプラモ、メーカーによって駐機姿勢の機首上げ角度が結構違うんですね。ハセガワは機首上げ角度が大きく、フジミはそれに比べれば水平に近い。エッシーはどうだったかな。たしかハセガワより低かった気がします。ただ実際作っていると、その過程で機首の角度は変わり得ることが分かります。
 ハリアーは左右主翼端に補助輪を持っています。キットのバーツのままだと、大抵は翼端補助輪がうまく接地せずヤジロベエのようにがたがたしてしまいます。だから胴体主脚と翼端補助輪の長さを調整して、水平に接地するようにしなければなりません。そうするとその主脚の長さにによって、ある程度機首上げの角度が変わってしまうんです。だからこの作例の機首角度は、必ずしもメーカーの意図した角度ではない点、ご注意下さい。

ミリキャストの最近の製品 その7

2007年08月08日 00時19分18秒 | フィギュア(軍事)
 続いてFIG93「British Assault Troops」のブレン機銃手です。ブレンガンは二脚までよく出来ています。それにブレンガン用のツールケース(たぶん)も腰に携帯しているようですね。
 さてこの13人、いろんなシーンに使えそうで、プロポーションもディテールも良好。大変結構なのですが、13人とちょっと大きなセットなので、輸入価格はかなり高価になりそう。海外通販でも決して安くはありませんでした。まあガレージキットは仕方がありませんけど。
 それから、この歩兵セットが本来乗るべき上陸用舟艇ですが、大阪のホビーランドでも扱っていましたが、東京のミニチュアパークでも扱っていることに最近気づきました(ここ)。受注してから発注するようで、時間は掛かりそうですが確実です。しかし一番大きい揚陸艦は7万円かあ…。1/76でどういう部品分割になっているかも興味があります。

ミリキャストの最近の製品 その6

2007年08月06日 00時56分22秒 | フィギュア(軍事)
 さらにFIG93「British Assault Troops」の一人。トンプソン短機関銃手です。トミーガンもよく出来ています。トミーガンを前に抱える手がこの角度からだとちょっと短く見えますが、実際はまあ大丈夫だと思います。いろいろ他に荷物を抱えていて、その分胸の弾薬パウチが上に上がっています。こういったところがに実感が出るんですね。実際弾薬パウチはぴったり左右対称に装着するものではありませんし。ズボンのポケットに何かたくさん入れているようですね。
 このセットの英兵はみんなヘルメットに偽装網をかぶせ、さらにボロ切れの偽装をつけていています。せっかくそれが丁寧に表現されていますので、ここは細かく塗装してあげねばなりませんが、さあて、こりゃ大変だな。

ミリキャストの最近の製品 その5

2007年08月05日 08時00分40秒 | フィギュア(軍事)
 FIG93「British Assault Troops」の別の一部です。一番右はステン短機関銃手、残りの二人は小銃手です。胸の弾薬パウチ、きちんと四角でないところが自然で結構ですね。よく見ると左右のパウチの間にベルトがのぞいていたり、パウチの下の方に小さなケースが見えたりします。またパウチではなくベルト式の弾薬入れを装備している人もいます。
 なにしろ小さいスケールなものですから、ちょっとした突起でも、それが何を表現しようとしているのか、メーカーの意図を解釈しなければならない場合がありますよね。いずれ資料で確認した上で、何色で塗るか判断したいと思います。英兵の装備については「1944-45 British Soldier: From D-Day to V-Day Part 1 & 2」がとても詳しい。この本、いずれ資料としてご紹介します。