みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

「人民志願空軍」デカールの使い方 その5

2009年04月25日 00時03分00秒 | 航空機(露・軍用機)
 さてもうひとつ、ニュース映画からの画像。こんなシーンですが、ここに大事なものが写っています。それはエアブレーキの形状。
 胴体後部のエアブレーキがはっきり見えるシーンはないかと探していたら、ここに写っていました。おかげでこの機体が後期型のMiG-15bisであることが分かったわけです。前期型のMiG-15ではエアブレーキの上辺が平らのはず。ところがここでは前方に向けて上辺が下がっていることが見て取れます。これはbis型の特徴。これで「中國人民志願空軍」の文字をつけた機体は、bis型として作ればよいことが分かりました。
 朝鮮戦争の最中に、安定性に問題のあるMiG-15はMiG-15bisに順次機種転換されています。有名な王海の乗機も、革命軍事博物館の機体はMiG-15で、北京航空博物館の機体はMiG-15bisであることが知られています。王海自身も途中でbisに乗り換えたことを明言しているようで、これらの展示機は前期型の時の塗装と後期型の時の塗装を、それぞれ再現しているものと思われます。ただ王海機の問題は、前期型が既に撃墜マークの★を9個描いていることです。ってことは後期型になってから戦果を上げていないことになっちゃいますよね。仮に撃墜スコアの総数を信じるとしても、両方に★9個が付いていると言うことは、それが後に再現された塗装であることを物語っちゃってるような気がしますね。スコードロンシグナル社の本の表紙には、王海の前期型079番機の絵が描かれていて、そこでは★が3つなんです。スコードロンシグナルが当時の写真を元に表紙絵を描いたとすれば、★3個の前期型の写真が当時公開されていたということなのでしょうか。
 まあ王海のことは別の話として、これでこのニュース映画の機体がbis型であることが分かりました。その他のマーキングもほぼ明らかになりました。さて問題は「中國人民志願軍」という旧字体の文字です。