さて、MiG-15のデカールについて語りたくて仕方がないのですが、ちょっとその前にミグがらみということで、ホビーボスの最近の製品、1/48のMiG-17シリーズについて。このシリーズ、次の四種類が出ています。
NO.80334 MiG-17F フレスコC
NO.80335 中国人民解放軍J-5
NO.80336 MiG-17PF フレスコD
NO.80337 MiG-17PFU フレスコE
最初にフレスコCが出て、その後J-5とフレスコDが続けて入荷して、しばらく音沙汰がなかったのですが、最近 やっとフレスコEが入って、シリーズが完結したようです。
フレスコCは機関砲装備でレーダーのない初期型、J-5はその中国自国生産型です。ちなみにJは中国語の「殲撃機」(戦闘機の意)のローマ字発音表記「Jian ji ji」の頭文字だそうです。ちなみに常連さんによると「Jian」は「ジアン」ではなく「チエン」に近い発音なのだそうです。「殲」という字の日本語の音読みは「せん」。日本語の音読みが「えん」の系統の場合、対応する中国語の読み方も「エン」になるんだとか。なるほどなるほど。
続くフレスコDはレーダー装備の後期型、ただし武装は機関砲。フレスコEはレーダー装備で、機関砲を廃止し、ミサイルを装備したタイプ。ただし最近の研究では、フレスコEとして最初から生産された機体は無く、全てフレスコDから改造されたもの(それも少数)なのだそうです。
さてここで採り上げるのは中国生産型のJ-5。中ソ関係が悪化した後、中国が自力で国産化したMiG-17の中国側呼稱ですね。デカールには有名な「中0101」番機が入っています。国産第一号機(1956年7月19日初飛行、パイロットは呉克明)で、現在北京航空博物館に保存されているようです。ただしこれも常連さんによると、中国の博物館では別の機体に塗装とマークだけ再現したものを堂々と展示したりするので、この博物館の「中0101」番機が本当に国産一号機の実物かどうかは怪しいとのこと。まあ、中国ですから…
もうひとつ、このキットを買った方はお気づきでしょう。塗装例の3番目には、文化大革命の頃の、機首と胴体背面に何やら漢字が書いてある機体が載っています。さて、これは何と書いてあるのでしょうか。これも常連さんに読んでもらいました。
まず機首の字は「務殲入侵之敵」で、毛沢東の言葉。「侵入する敵を必ず殲滅せよ」という意味。ここ
http://www.009e.com/pr/detail_152_159795.html
に昔のプロパガンダポスターが載っていますが、ここの字と同じ毛沢東の筆跡ですね。それから胴体背面は「大海航海靠舵手」で「大海を航海するには舵手に従おう」という文革時期のスローガンです。舵手ってのはもちろん毛沢東のこと。まあ日本でも当時はこういう言葉を後生大事に日本の教育に持ち込もうとしていた先生方がいらっしゃったとか。常連さんに聞くと、もしもこうしたスローガンを今の中国でマジに口にするなら、文革派か何かと見なされてまずいことになるかもしれないとのこと。でも、模型のネタとして平気で使われているということは、まあ平和なおかげだと言えるかも。で、J-5を作成する時にこの塗装例を選ぶかと言われれば… やめときます。模型としてかっこよくないもんねえ。
NO.80334 MiG-17F フレスコC
NO.80335 中国人民解放軍J-5
NO.80336 MiG-17PF フレスコD
NO.80337 MiG-17PFU フレスコE
最初にフレスコCが出て、その後J-5とフレスコDが続けて入荷して、しばらく音沙汰がなかったのですが、最近 やっとフレスコEが入って、シリーズが完結したようです。
フレスコCは機関砲装備でレーダーのない初期型、J-5はその中国自国生産型です。ちなみにJは中国語の「殲撃機」(戦闘機の意)のローマ字発音表記「Jian ji ji」の頭文字だそうです。ちなみに常連さんによると「Jian」は「ジアン」ではなく「チエン」に近い発音なのだそうです。「殲」という字の日本語の音読みは「せん」。日本語の音読みが「えん」の系統の場合、対応する中国語の読み方も「エン」になるんだとか。なるほどなるほど。
続くフレスコDはレーダー装備の後期型、ただし武装は機関砲。フレスコEはレーダー装備で、機関砲を廃止し、ミサイルを装備したタイプ。ただし最近の研究では、フレスコEとして最初から生産された機体は無く、全てフレスコDから改造されたもの(それも少数)なのだそうです。
さてここで採り上げるのは中国生産型のJ-5。中ソ関係が悪化した後、中国が自力で国産化したMiG-17の中国側呼稱ですね。デカールには有名な「中0101」番機が入っています。国産第一号機(1956年7月19日初飛行、パイロットは呉克明)で、現在北京航空博物館に保存されているようです。ただしこれも常連さんによると、中国の博物館では別の機体に塗装とマークだけ再現したものを堂々と展示したりするので、この博物館の「中0101」番機が本当に国産一号機の実物かどうかは怪しいとのこと。まあ、中国ですから…
もうひとつ、このキットを買った方はお気づきでしょう。塗装例の3番目には、文化大革命の頃の、機首と胴体背面に何やら漢字が書いてある機体が載っています。さて、これは何と書いてあるのでしょうか。これも常連さんに読んでもらいました。
まず機首の字は「務殲入侵之敵」で、毛沢東の言葉。「侵入する敵を必ず殲滅せよ」という意味。ここ
http://www.009e.com/pr/detail_152_159795.html
に昔のプロパガンダポスターが載っていますが、ここの字と同じ毛沢東の筆跡ですね。それから胴体背面は「大海航海靠舵手」で「大海を航海するには舵手に従おう」という文革時期のスローガンです。舵手ってのはもちろん毛沢東のこと。まあ日本でも当時はこういう言葉を後生大事に日本の教育に持ち込もうとしていた先生方がいらっしゃったとか。常連さんに聞くと、もしもこうしたスローガンを今の中国でマジに口にするなら、文革派か何かと見なされてまずいことになるかもしれないとのこと。でも、模型のネタとして平気で使われているということは、まあ平和なおかげだと言えるかも。で、J-5を作成する時にこの塗装例を選ぶかと言われれば… やめときます。模型としてかっこよくないもんねえ。