みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

「人民志願空軍」デカールの使い方 その4

2009年04月22日 23時31分22秒 | 航空機(露・軍用機)
 今度は機首の左舷側です。これはパイロットの搭乗が終わり、キャノピーを閉め後、整備員がラダーを降りようとしているシーンです。ここではやや影になっていますが、この後ラダーを外すと、「中國」の「國」の字がよく見えるようになります。そしてご覧の通り、四個の星マークが描かれていますね。
 中共軍では、中まで塗りつぶした赤い★で撃墜を、縁だけの赤い☆で撃破を、それぞれ表す決まりがあるようです。事実★と☆を混ぜて書いた機体も存在しますので、これは撃墜と撃破を区別している例だと言えます。ところが、撃墜と撃破を区別せずに★ばかり、或いは☆ばかりを使っている例もあり、その辺りはいい加減みたいです。常連さんによると、北京革命軍事博物館の王海機は★が9個、北京高空博物館の王海機は☆が9個。王海の記録は「撃墜撃破9機」と書いてあるものが多く、結局星マークは撃墜と撃破を区別していないようだ、とのこと(もちろん実機ではなく、塗装再現である可能性大)。だとすれば、このニュース映画に出てくる機体も、縁だけの星4個というのが撃墜撃破のいずれを意味するのか、定かではありません。
 ついでに、世界の傑作機シリーズの『MiG-15“ファゴット”/MiG-17“フレスコ”』には、中共軍の戦果確認は米軍ほど厳密ではなかったというようなことが書いてあります。まあ中国ですからねえ。一方、以前読んだ朝日ソノラマの空戦記シリーズでは、ソ連軍の戦果確認は割と厳密で、朝鮮戦争で戦果をごまかそうとしたパイロットがいて、自分たちをだまそうとした人間にソ連共産党は容赦をしなかった、みたいなことが書いてありました。どこまで本当か分かりませんが、こうなるとぺぺリアエフの自伝と王海の自伝、ぜひ日本語訳が欲しいところです。