昨日、区内中小企業を直接、訪問し悩み事や支援策をアドバイスするなど多面的な活動をしているマッチングクリエーター(以下「MC」という)と懇談会をもち、区内中小企業の現状と区の支援策でどんなことが必要か話し合いました。
トータルマッチング事業とは?
平成20年4月より実施の新事業です。この事業は区内中小企業の皆様に、数多くある中小企業支援制度をニーズに合わせてご紹介するものです。受発注案件の収集・ご紹介や企業情報の蓄積も行っています。
この事業は「MC」が区内中小企業を直接訪問しています。訪問先では中小企業の公的制度に関する質問・相談をうけます。
今までに中小企業が「知っていればこの制度を利用したのに・・・」という経験を少しでも減らしたいという想いの基に「トータルマッチング事業」を実施しています。
訪問件数は5名の相談員が区内の担当地域を決めて、この2年間で4836件を訪問してきました。
中小企業支援メニューとしては①融資相談②経営相談③販路開拓相談④受発注紹介⑤セミナー・講習会⑥創業・経営支援などを行っています。
区内産業の深刻な実態で合意、支援策で意見交換
懇談では区内産業の多い業種としては「印刷、紙業、金属加工、皮革が多いが、このまま放置すれば衰退に歯止めがかからない。」
「家内企業では最近、代金回収ができず泣き寝入りしている業者がいる。小額訴訟制度を知らせてあげれば相手にプレッシャーをかけられるが、それさえ知らない実態がある。」また、「売り上げが落ちて銀行への返済が滞るようになったときに、返済猶予ができるのに、銀行が渋るケースがある、金融庁が通知をだして返済猶予できるので知らせる」などしていると報告されました。
「後継者がおらず、経営意欲がなくなっている業者の方も多い」と深刻な実態が報告されました。
大田区の直接支援も効果ある
区の産業支援策については大田区が実施している50万円の直接支援についてどう思うかと聞いたところ、「一律ではなく、パソコンの買い替え、コピーのリース代など効果はある」と意見がだされました。「異業種交流、特許申請などの相談、あだちブランド」など取り組みも紹介されました。
「企業のたたみ方の支援も必要になってくる」と思うという発言もありました。
さらに「環境・エコへの業種転換も検討している業者もいる」と報告がありました。
区議団としては実態をつかんでいる職員の声をいかして産業支援策に生かさすよう求めていきたいと思います。