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テロより怖いーアメリカの医療

2009-05-11 22:55:43 | Weblog
マイケル・ムーア監督の「シッコ」は一昨年、話題を呼んだドキュメンタリー映画です。プロローグは若者がケガをして、ひざを自分で縫う場面からはじまる。無保険者のため、医療費が高いので取った措置である。
さらに、電気ノコギリで指を2本落とした人が医療費が高いので1本だけ手術で治したところからアメリカの医療問題の深刻さをいきなり、突いてくる。


傷口を自分で縫う


中指は6万ドル、薬指は1万2千ドルの手術代がかかる
アメリカの医療問題について、さらに事例が続く、交通事故により病院に運ばれ一命を取り留め、保険会社に保険金を支払ってもらおうと連絡したら、当時は意識不明の重態であったにもかかわらず「救急車が使用される場合には、事前に連絡が無ければ保険は適用されない」と言われた人(ちなみにアメリカでは、救急隊を派遣させるだけでも日本円にして数万円単位の請求が来る。救急隊は日本のような消防所属ではなく、独立した機関)。
複数の医師からなる病院の医療チームが「この検査と手術が必要」と言っているにもかかわらず、保険会社はそんな検査や手術は必要ないとして保険金の支払いを拒否し、結果として治療を受けられずに亡くなった人。
上記の例のように医師が必要と判断している治療への保険金の支払いを拒否していた保険会社に、「マイケル・ムーアが映画のために、このことについて社長へのインタビューを要求している」という嘘の手紙を、マイケル・ムーア本人には知らせずに出して、即座に保険金の支払いが認められた人。
保険金の支払いを(相手の命に関わる場合であっても)徹底的に減らそうとする保険会社のエージェント。


医療保険制度において、保健適用を拒否すればするほどボーナスが高くなる医師。


議会における医療・保険業界との癒着や寄付金の実態。


イギリスでは医療費は無料原則、ムーア監督はそんなことはないと国立病院のキャシュ窓口を見つけ、「ここで金を払うのか」と聞くと、低所得者の場合、国民健康保険では交通費を支給することになっている、その窓口であると聞かされるシーン。


フランスでは24時間の救急往診システムがある。一緒についていくムーア監督


キューバでは薬代が安く、アメリカで120ドルの喘息の薬が、キューバでは5セントー馬鹿にしていると怒るアメリカ人
何せこの映画を観たら、アメリカの医療がいかにひどいかよく分かるとともに、英国、フランス、キューバの医療費無料化原則はいかにありがたいかよく分かる。
同時に日本がアメリカのマネをして医療破壊をすすめる「構造改革」路線をすすんでいるが、もうこの辺で国民は目覚めるべきであるというメッセージにも聞こえる。自民も民主も「構造改革」を競っている点では同根であり、「今こそ日本共産党」であることを国民のみなさんに痛感してほしいと思います。