高次脳機能障害の症状シリーズ、失語に続いては
失認
のはずですが、ここでは失認のひとつである半側空間無視について。
半側空間無視というのは、高次脳機能障害でしばしば見られる障害のひとつで、これがあると、健常であれば見えているはずの場所の半分を無視してしまうとか、無視した側の障害物にぶつかったり、無視した側の食べ物に気がつかなかったりするというものです。
半側空間無視は、日常生活行動やリハビリテーションの場面で、様々な問題点や危険を引きおこします。
身体的なリハビリができていたとしても、その到達レベルを制限する重大な要因となってしまいます。
行動範囲が外に広がれば広がるほど、半側空間無視が軽症であっても、思いがけない障害が現れることがあります。
慢性期に半側空間無視が残ってしまうと、日常場面でも完全に消失するということは難しいので、行動範囲が広がるとそれに応じて新たな危険が生じてきてしまいます。そのため、家族や介護者に対して半側空間無視に伴って起こる危険、問題点、対応方法を知っておいてもらうことが必要です。
半側空間無視になってしまった方は、自分が半側空間無視であることの病識が乏しいです。
病識を促すため、リハビリ訓練課題終了後などに左側の見落としの指摘をすると、訓練を続けているうちに、口先では「左を見落とすので十分注意します」というようにはなります。
これは、一見病識を得たように見えますが、「自分で見落とすと思うか」と別の機会に尋ねると、「見落としているつもりはない」と言うこともあり、実際の行動には結びつかないことが多いようです(石合:「高次脳機能障害学」医歯薬出版p121、p145、p146から要約)。
失認
のはずですが、ここでは失認のひとつである半側空間無視について。
半側空間無視というのは、高次脳機能障害でしばしば見られる障害のひとつで、これがあると、健常であれば見えているはずの場所の半分を無視してしまうとか、無視した側の障害物にぶつかったり、無視した側の食べ物に気がつかなかったりするというものです。
半側空間無視は、日常生活行動やリハビリテーションの場面で、様々な問題点や危険を引きおこします。
身体的なリハビリができていたとしても、その到達レベルを制限する重大な要因となってしまいます。
行動範囲が外に広がれば広がるほど、半側空間無視が軽症であっても、思いがけない障害が現れることがあります。
慢性期に半側空間無視が残ってしまうと、日常場面でも完全に消失するということは難しいので、行動範囲が広がるとそれに応じて新たな危険が生じてきてしまいます。そのため、家族や介護者に対して半側空間無視に伴って起こる危険、問題点、対応方法を知っておいてもらうことが必要です。
半側空間無視になってしまった方は、自分が半側空間無視であることの病識が乏しいです。
病識を促すため、リハビリ訓練課題終了後などに左側の見落としの指摘をすると、訓練を続けているうちに、口先では「左を見落とすので十分注意します」というようにはなります。
これは、一見病識を得たように見えますが、「自分で見落とすと思うか」と別の機会に尋ねると、「見落としているつもりはない」と言うこともあり、実際の行動には結びつかないことが多いようです(石合:「高次脳機能障害学」医歯薬出版p121、p145、p146から要約)。