1月22日(金曜日)。☀☀☀。冷え込んで来た。土曜日の夜から雪が降り始めるという注意報が出ていて、来週の半ばくらいまで「冬」の天気らしい。ま、ひと冬に1回や2回はあるイベントだから、(マンション暮らしだと雪かきシャベルは要らないし)それなりに準備があれば問題なしだけど。
9時ちょっと過ぎにワルデマーとステファンがタイルの下に敷くアンダーレイのロールとモルタルの袋やタイルカッターを持って登場。作業の下準備をしている間にタイル工のマーティンが来て、肘と肘でポンッと挨拶。若いけど、もじゃっと長い顎ひげが昔のヒッピーみたいで印象的。3人ともポーランド人なので、キッチンをフルに使えない不便を最小限にするにはどうしたらいいかという問題を、主にポーランド語でああだこうだと議論。(「主に」というのは英語っぽくてわかった気になる単語がときどき聞こえるから)。相談がまとまったところで、ワルデマーがカレシの園芸ルームに新しい給水管と配水管を引き、ステファンがコンセントの位置を移し、マーティンは床板はがし。ポーランド人はほんとによく働くなあ。それに、ポーランド人移民の結束の強さもすごい。
床板をはがすのに、冷蔵庫が玄関ドアの脇に、フリーザーがダイニングエリアの戸棚の前にとそれぞれ移動。電源さえ入っていれば特に不便はないけど、動かした家具も部屋の真ん中にあったりして、まるで我が家は戦場みたいな感じ。バルコニーのドアを開け放しているので、カレシはオフィスにポータブルヒーターを持ち込んでドアを閉めて巣篭もり。ランチのために出て来て、ワルデマーに「ちょっと聞くけど、もしも将来ここのオーナーになった人が壁はいらないと言ったら簡単に外せるの?」と質問したら、ワルデマーは壁の隅をぐるっと眺めて「ねじ6本」。へえ、ねじを6本抜けた外せちゃうのか。ツーバイフォー工法はそういうシンプルなところがいい。だから、ずっと昔のまだ若い頃に、たったひとりで裏庭に幅3.5メートルの物置小屋を作れたわけで、土台から床、壁と枠組みをして行って、垂木を載せて、片流れ屋根をこけら板で葺いて、両開きのドアを付けて「建築した」小屋は10年以上健在だった。まあ、今はそんな腕力も気力もないけどね。それで今はミニチュア版を作っているのかな。
壁の中になる配管と配線が終わって、壁枠のリビング側に石膏ボードを取り付け終わったのはサレーセントラルのタワー群の窓が金色に輝く夕暮れどき。川向こうの埠頭ではタグボートが貨物船を接岸中で、「ボクはね、若いときは造船所でコンテナ船を作っていたんだよ」とワルデマー。そっか、それで大工仕事に配線に配管にタイル張りと何でもできちゃうんだな。マーティンがアンダーレイを貼り終わって、終業時間の5時。「あしたはタイルを張るからね。10時に来るよ」。うん、ごくろうさま。じゃぁ、また明日ね。
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