続いてもう一本映画の話。アニメ「心が叫びたがっているんだ」である。僕が書くまでもなく、このアニメ映画を必要としている若い人にはもう届いているのかと思う。僕はアニメ映画をあまり見ないけど、別に見ないと決めているわけでもない。同じように最近は、マジメ系のドキュメント映画を見逃すことが多いんだけど、映画以外にも行きたいところはあるわけだし、古い日本映画なんかだと一日しかやってないような場合も多く、ピンポイントで行くしかない。そうこうしているうちに、絶対見るつもりだった「バケモノの子」まで見逃してしまった。アレレというわけで、そういうことが多い。

このアニメ映画は、言葉を失った少女が歌に乗せて言葉を取り戻すまでを描く。そのテーマとミュージカルを高校生が作るというストーリイに心ひかれて、見てみようかなと思って、もう公開一月半。ヒットしていたけど、ヒットするといつまでもやってる気になる。株主優待があって、時間がちょうどよく、そういう機会があって、やっと見たんだけど、いやあ、この「高校生映画」に途中から手もなくやられてしまった。アニメ映画としての特性、映画ならではの歌の使い方など、見るものを感動させる作りにはなっている。主人公たちが、実写ではなかなか難しいようなキャラクターで出てくる。教師が「命令」で4人を「地域ふれあい交流会」の出し物を決める実行委員に決めてしまう出だしも、実写なら不自然な感じが強くなると思う。そういう「突っ込みどころ」はいっぱいあるが、まあいいんだよなと思う。
高校生がミュージカルを作る。ストーリイや歌詞を書くのは、言葉を失ったままの女子高生「成瀬順」。幼い頃に自分にかけた「呪い」を歌で解こうとする。その「頑張り」にさまざまの悩みを抱えたクラスの皆が、次第に応えていく。だけど、本番直前にある出来事で心が折れてしまうけど…。まあ、すぐ本番で大成功にはならないですよねえ。そこで、ずっと彼女を応援してきた男子生徒「坂上拓実」が消えた順を探し回って…、ようやく今は廃墟の「あの場所」で見つける。順が「グリーン・スリーヴス」に乗せた歌で登場するシーンは涙なしには見られない。
そして、ラストの曲。いやあ、こういう使い方があったか。高校生なんだから、自分で急には曲を作れない。だから、昔の名曲を勝手に使うことにする。拓実の家には昔のレコードやCDが山のようにある。コンピュータですぐに曲に出来る友人もいる。都合いいけど、まあそういうことで。で、ラストは書かなくてもいいんだけど、曲名だけ。ベートーヴェンのピアノソナタ8番の「悲愴」(第2楽章)とミュージカル「オズの魔法使い」の「虹の彼方に」(Over the Rainbow)。どっちもものすごく有名な曲だから、メロディを今口ずさめる人が多いと思う。もし出来なくても、検索してちょっと聞いてみれば、あああの曲かと思うだろう。この二つの名曲を事前に知っておいたら、なるほど、こう来たかと納得しちゃうと思う。
僕はこの映画を見ていて、いろいろと思いだしてしまった。この映画では「オズの魔法使い」がうまく使われているけど、昔中学で区の発表会向けに「オズの魔法使い」を演劇でやったことがある。僕は中学2校、高校3校を経験したけど、その2番目の中学は事情があって、一年だけの勤務だった。だから、その時代は余り思い出さないんだけど、この映画を見ていて、いろいろの思い出が急によみがえってきた。クラスで取り組むという意味で、この映画のミュージカルは演劇部の活動というよりは、文化祭のクラス参加に近い。僕は高校のクラス演劇を経験したことがないので、中学教員時代のクラス演劇を思い出してしまうのである。
もう一つ、のこ映画のテーマである、「呪い」と「緘黙」という問題もかねてより考えていることである。言葉が出なくても「心は叫びたがっているんだ」。これはアニメでこそ発しやすいメッセージではないかと思う。そこらへんは今書くと長くなってしまうので、止めることにする。秩父を舞台にした「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」を作ったスタッフが結集して、再び秩父を舞台に作ったアニメ。岡田麿里脚本、長井龍雪監督、キャラクターデザイン・総作画監督は田中将賀とあるけど、僕にはよく知らない名前。主人公たちの顔のイメージなんかが、どうもいま一つ僕には縁遠いし、突然主人公が歌がうまく歌えるのも不自然ではある。でも、あの歌のシーンはまた見てみたいなあ。


このアニメ映画は、言葉を失った少女が歌に乗せて言葉を取り戻すまでを描く。そのテーマとミュージカルを高校生が作るというストーリイに心ひかれて、見てみようかなと思って、もう公開一月半。ヒットしていたけど、ヒットするといつまでもやってる気になる。株主優待があって、時間がちょうどよく、そういう機会があって、やっと見たんだけど、いやあ、この「高校生映画」に途中から手もなくやられてしまった。アニメ映画としての特性、映画ならではの歌の使い方など、見るものを感動させる作りにはなっている。主人公たちが、実写ではなかなか難しいようなキャラクターで出てくる。教師が「命令」で4人を「地域ふれあい交流会」の出し物を決める実行委員に決めてしまう出だしも、実写なら不自然な感じが強くなると思う。そういう「突っ込みどころ」はいっぱいあるが、まあいいんだよなと思う。
高校生がミュージカルを作る。ストーリイや歌詞を書くのは、言葉を失ったままの女子高生「成瀬順」。幼い頃に自分にかけた「呪い」を歌で解こうとする。その「頑張り」にさまざまの悩みを抱えたクラスの皆が、次第に応えていく。だけど、本番直前にある出来事で心が折れてしまうけど…。まあ、すぐ本番で大成功にはならないですよねえ。そこで、ずっと彼女を応援してきた男子生徒「坂上拓実」が消えた順を探し回って…、ようやく今は廃墟の「あの場所」で見つける。順が「グリーン・スリーヴス」に乗せた歌で登場するシーンは涙なしには見られない。
そして、ラストの曲。いやあ、こういう使い方があったか。高校生なんだから、自分で急には曲を作れない。だから、昔の名曲を勝手に使うことにする。拓実の家には昔のレコードやCDが山のようにある。コンピュータですぐに曲に出来る友人もいる。都合いいけど、まあそういうことで。で、ラストは書かなくてもいいんだけど、曲名だけ。ベートーヴェンのピアノソナタ8番の「悲愴」(第2楽章)とミュージカル「オズの魔法使い」の「虹の彼方に」(Over the Rainbow)。どっちもものすごく有名な曲だから、メロディを今口ずさめる人が多いと思う。もし出来なくても、検索してちょっと聞いてみれば、あああの曲かと思うだろう。この二つの名曲を事前に知っておいたら、なるほど、こう来たかと納得しちゃうと思う。
僕はこの映画を見ていて、いろいろと思いだしてしまった。この映画では「オズの魔法使い」がうまく使われているけど、昔中学で区の発表会向けに「オズの魔法使い」を演劇でやったことがある。僕は中学2校、高校3校を経験したけど、その2番目の中学は事情があって、一年だけの勤務だった。だから、その時代は余り思い出さないんだけど、この映画を見ていて、いろいろの思い出が急によみがえってきた。クラスで取り組むという意味で、この映画のミュージカルは演劇部の活動というよりは、文化祭のクラス参加に近い。僕は高校のクラス演劇を経験したことがないので、中学教員時代のクラス演劇を思い出してしまうのである。
もう一つ、のこ映画のテーマである、「呪い」と「緘黙」という問題もかねてより考えていることである。言葉が出なくても「心は叫びたがっているんだ」。これはアニメでこそ発しやすいメッセージではないかと思う。そこらへんは今書くと長くなってしまうので、止めることにする。秩父を舞台にした「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」を作ったスタッフが結集して、再び秩父を舞台に作ったアニメ。岡田麿里脚本、長井龍雪監督、キャラクターデザイン・総作画監督は田中将賀とあるけど、僕にはよく知らない名前。主人公たちの顔のイメージなんかが、どうもいま一つ僕には縁遠いし、突然主人公が歌がうまく歌えるのも不自然ではある。でも、あの歌のシーンはまた見てみたいなあ。
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