西日本の山を3回続けたので、もう一回北に戻って山の話。北海道の山には、すでに書いたトムラウシを初め、アイヌ語由来のカタカナ山名が多い。二ペソツ、ウペペサンケ、ペテガリなど独特な語感が旅情を誘うが、アプローチが大変でなかなか行けない。日高山脈の主峰、幌尻岳(2052m)も「ポロ」(おおきな)「シリ」(山)という意味である。火山が多い北海道には珍しく、日高山脈は地殻変動で作られた。厳しい山稜が続いて開発も遅れ、日高山脈襟裳国定公園の指定は1981年だった。
(幌尻岳)
90年代半ばには毎年のように北海道へ車で行って山へ登っていた時期がある。今までに書いた大雪山や利尻山は登ったので、(まだ書いてないけど知床の羅臼岳も行ってるので)ある年いよいよ幌尻岳に登ろうとなった。しかし、これは二度と思い出したくないような大変な山行だった。山登りに来てるんだから、急登やガレ場には文句を言えない。でも登山口までのアプローチが長すぎると嫌になる。幌尻岳は普通、平取町から幌尻山荘まで行くルートが使われる。林道をずっと登って、車を置いて川沿いに沢登りをして山荘まで5時間ぐらい掛かる難ルートである。
ところが北海道の山を紹介するガイドを見たら、もう一本新冠(にいかっぷ)から登るコースが載っていた。そっちの方が幌尻には直登出来そうで、地図で見ると良さそうな気がした。ところが登り口にある「新冠山荘」まで行くのはこちらでも大変らしい。途中で車は通行止めになり、林道は鎖で閉鎖されている。事前に申し込むと鍵を送ってくれるという。なんかすごいところだなと思ったけど、連絡して鍵を送って貰った。ダムが幾つもあって、恐る恐る狭い林道をゆっくり進む。新冠湖を過ぎると通行止めになる。そこから4時間ぐらい歩いて新冠山荘を目指すのである。
(新冠山荘)
今調べてみると、この山荘自体は今も手入れされて使えるようだが、台風被害もあってほとんど使われないルートになっているらしい。平取コースも沢登りがすごく大変らしいが、新冠コースも真昼のダラダラ登りが何時間も続くのでウンザリした。北海道とは言え、真夏なんだから暑いのである。それはまあガマンするとして、問題はアブみたいな虫の襲撃。もちろん夏山へ行くんだから、防虫スプレーなど防備はしっかりしていった。それでも数が多すぎるのだ。追い払っても追い払っても、何十匹ものアブが付いてくる。こういう虫には何か存在意義があるのか。絶滅しちゃっても全然惜しくないなんて思うけど、やはり食物連鎖の一環が崩れると環境破壊になるのか。
(幌尻岳テレカ)
疲れて山荘に着くと、すぐに食べて寝てしまった。もう一つのグループがいて、宴会をやっていたけど知らんぷりしていた。翌朝登り始めるが、コースタイムは3時間ぐらいになってるけど、そんなに簡単じゃなかった。ゆっくり登っていったが、途中で高山植物が美しかったのは記憶にある。でも山頂は覚えてない。山頂についたときは、もう疲れていた。ガイドには戸蔦別岳(とつたべつだけ)へのルート上にある「七つ沼カール」が出てくる。僕らもそっちまで行くのを予定はしていたが、どうも疲れてもういいやと諦めることにした。カールは「圏谷」と言って、氷河に削られたお椀状の谷のこと。写真で見ると素晴らしく美しかったけど、行くことはないだろうな。
(幌尻岳の高山植物)
それから来た道を降りて山荘へ。置いてあった荷物を持って元来た道を戻る。幌尻湖(ダム)を経て、今度はダラダラ下る。まあ下りになる分ずいぶん楽だけど、やはり虫の襲撃は続くのである。晴れてるのは雨よりいいけど、太陽と虫に参ったなあという下りだ。車にたどり着くと、そこから襟裳岬を目指す。予約したのは襟裳岬の宿。日高には大きな観光ホテルが少なく、襟裳岬まで飛ばした。そこが良かったのでゆっくり休息できたが、登山靴とソックスの間にも虫の死骸がいっぱいあってウンザリした。日高は競走馬の産地として有名で、ドライブしてると牧場風景が美しい。ログハウスに泊まれる日高ケンタッキーファームにも泊まったことがあるが、つぶれてしまった。またドライブしたい場所だ。
(幌尻岳)
90年代半ばには毎年のように北海道へ車で行って山へ登っていた時期がある。今までに書いた大雪山や利尻山は登ったので、(まだ書いてないけど知床の羅臼岳も行ってるので)ある年いよいよ幌尻岳に登ろうとなった。しかし、これは二度と思い出したくないような大変な山行だった。山登りに来てるんだから、急登やガレ場には文句を言えない。でも登山口までのアプローチが長すぎると嫌になる。幌尻岳は普通、平取町から幌尻山荘まで行くルートが使われる。林道をずっと登って、車を置いて川沿いに沢登りをして山荘まで5時間ぐらい掛かる難ルートである。
ところが北海道の山を紹介するガイドを見たら、もう一本新冠(にいかっぷ)から登るコースが載っていた。そっちの方が幌尻には直登出来そうで、地図で見ると良さそうな気がした。ところが登り口にある「新冠山荘」まで行くのはこちらでも大変らしい。途中で車は通行止めになり、林道は鎖で閉鎖されている。事前に申し込むと鍵を送ってくれるという。なんかすごいところだなと思ったけど、連絡して鍵を送って貰った。ダムが幾つもあって、恐る恐る狭い林道をゆっくり進む。新冠湖を過ぎると通行止めになる。そこから4時間ぐらい歩いて新冠山荘を目指すのである。
(新冠山荘)
今調べてみると、この山荘自体は今も手入れされて使えるようだが、台風被害もあってほとんど使われないルートになっているらしい。平取コースも沢登りがすごく大変らしいが、新冠コースも真昼のダラダラ登りが何時間も続くのでウンザリした。北海道とは言え、真夏なんだから暑いのである。それはまあガマンするとして、問題はアブみたいな虫の襲撃。もちろん夏山へ行くんだから、防虫スプレーなど防備はしっかりしていった。それでも数が多すぎるのだ。追い払っても追い払っても、何十匹ものアブが付いてくる。こういう虫には何か存在意義があるのか。絶滅しちゃっても全然惜しくないなんて思うけど、やはり食物連鎖の一環が崩れると環境破壊になるのか。
(幌尻岳テレカ)
疲れて山荘に着くと、すぐに食べて寝てしまった。もう一つのグループがいて、宴会をやっていたけど知らんぷりしていた。翌朝登り始めるが、コースタイムは3時間ぐらいになってるけど、そんなに簡単じゃなかった。ゆっくり登っていったが、途中で高山植物が美しかったのは記憶にある。でも山頂は覚えてない。山頂についたときは、もう疲れていた。ガイドには戸蔦別岳(とつたべつだけ)へのルート上にある「七つ沼カール」が出てくる。僕らもそっちまで行くのを予定はしていたが、どうも疲れてもういいやと諦めることにした。カールは「圏谷」と言って、氷河に削られたお椀状の谷のこと。写真で見ると素晴らしく美しかったけど、行くことはないだろうな。
(幌尻岳の高山植物)
それから来た道を降りて山荘へ。置いてあった荷物を持って元来た道を戻る。幌尻湖(ダム)を経て、今度はダラダラ下る。まあ下りになる分ずいぶん楽だけど、やはり虫の襲撃は続くのである。晴れてるのは雨よりいいけど、太陽と虫に参ったなあという下りだ。車にたどり着くと、そこから襟裳岬を目指す。予約したのは襟裳岬の宿。日高には大きな観光ホテルが少なく、襟裳岬まで飛ばした。そこが良かったのでゆっくり休息できたが、登山靴とソックスの間にも虫の死骸がいっぱいあってウンザリした。日高は競走馬の産地として有名で、ドライブしてると牧場風景が美しい。ログハウスに泊まれる日高ケンタッキーファームにも泊まったことがあるが、つぶれてしまった。またドライブしたい場所だ。
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