尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

エムバペ降臨、メッシ敗退-ワールドカップを見る①

2018年07月01日 22時31分15秒 | 社会(世の中の出来事)
 ワールドカップのことは置いといて、「遠い崖」とアーネスト・サトウに関して書き続ける気でいたんだけど、決勝トーナメントの第1試合、フランスvsアルゼンチン戦を見たら気が変わった。「歴史的死闘」と早くも言われているが、確かに余りにもすごい試合で興奮してしまった。フランスが4対3でアルゼンチンに勝ったわけだが、もう序盤のPKからキリアン・エムバペの素晴らしい快速ぶりに目を見張り続けた。何ともすごい選手が地上に降臨してきた。その現場を目撃した。

 アルゼンチンのリオネル・メッシは4回目のワールドカップで、またも優勝に届かずに終わった。第2試合でウルグアイがポルトガルに勝ったので、クリスティアーノ・ロナウドも姿を消した。1次リーグ第1試合のスペイン戦でハットトリックを決め、現在までのゴール数は4で2位に付けていたが、それもオシマイ。現時点で得点王首位はイングランドのハリー・ケーンの5である。そんな記録より何より、メッシ、ロナウドの時代は終わってエムバペの時代が来るのかという衝撃力だ。

 今回のフランスは一次リーグを首位突破はしたものの、今ひとつパッとしない感じだった。確かに勝ち点7、2勝1分けなんだから、本来は何も問題ない。でもオーストラリアに2対1ペルーに1対0デンマークに0対0だから、余り爆発していない。オーストラリア戦のうち1点はオウンゴールだから、1次リーグのゴールは2しかなかった。C組はフランス7位、ペルー11位、デンマーク12位、オーストラリア36位と比較的差が少ないチームが集まっていた。その影響かもしれないけど、今回のフランスにそれほどの得点力は期待できない感じだった。

 それがどうだ。すごい迫力である。もっともアルゼンチンも前半終了間際に追いつき、後半3分には勝ち越した。さすがにすごいと思ったら、フランスは後半12分、19分、23分に点を入れた。たった11分に3得点。しかも3点目、4点目がエムバペ。もう一点、フランスに入りそうな感じもあったけど、アルゼンチンも防いで反撃に出るも時間がだんだん過ぎてゆく。1点がどっちかに入れば状況は変わるか。そしてアディショナルタイムになって48分にアルゼンチンが1点を返したものの、もはやそれ以上得点する時間はなかった。こうなるとフランスをもう少し見てみたくなる。

 エムバペって誰だ? キリアン・サンミ・エムバペ・ロタンKylian Sanmi Mbappé Lottin、1998年12月20日~)は、まだ19歳。今年12月に20歳になる。パリ・サンジェルマン所属だから、ネイマールのチームメイトじゃないか。父はカメルーン出身のサッカー選手で、母はアルジェリア人だとウィキペディアに出ている。アフリカ系ではあるが、フランス生まれのフランス人だ。

 昔カメルーン代表で、Jリーグでも活躍した「エムボマ」という選手がいた。表記は「ムボマ」「ンボマ」だろうという声もあったけど、発音しやすいようにエムボマとされた。エムバペもアフリカでは「ムバぺ」らしいが、フランスでは「エムバペ」と発音してるらしい。次の準々決勝では堅守のウルグアイに徹底マークされるだろうが、果たして突破できるだろうか。ワールドカップを書くなら、もっと一般論や各国の情勢なども書きたいと思ってたけど、まさかエムバぺの話で一回書いてしまうとは。でも、やっぱりサッカーの点の入らなさ、それを突破する才能は見ていて面白いな。
コメント
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