工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

真岡市(ハローワーク向かい)
電話 0285(83)3182
あなたの街のはり屋さん
お灸もやってます

夜のショータイム

2006年11月30日 20時03分39秒 | 鍼灸・東洋医学
昨晩はですね、アジア大会の男子サッカー、vsパキスタン戦を観ておりました。前半が終わって2-0でしたし本田の豪快なFK弾も観られたので「こりゃ観るまでもないか」と思いましてね、前半終了とともにさっさと寝たんです。
今朝起きてニュースを見たら、結果は3-2の接戦だったそうじゃないですか!?・・・後半も見ればよかった○| ̄|_
今日一日激しく後悔しておりました、そんな院長が本日もお届けして参りますよ。



さて、気が付けばもう明日から12月なんですね。
昨晩ですね、「ジングルベ~ル、ジング・・・サンタさんうわ、落っこっちゃったよ、ハッピーバースデー」と娘が意味不明な寝言を申しておりました。それを耳にして「あ、もうそんな時期なのか」と思いましたが、どこに季節感とやらが転がっているかわからない昨今でございます。
というわけで、本日よりトップページもクリスマス使用にしてみました。

さてさて、娘の寝言はこれに始まった事ではなく、毎晩のように僕を笑かしてくれるのであります。

「お、おっきなおにぎりだねぇ~」

「ひろこちゃん!聞いてんの!?うま、うま・・・」

「クリひろいしてたのね、ぼくちゃん」

もうね、笑いこらえるのに必死ですよ。
クリひろってたのは誰なんでしょうか。
まぁ、こういう笑える寝言はかわいいものです。

「ちち・・・しばくぞ」

笑えません。
何でしばかれるの!?俺何かしたか!?と眠気そっちのけで自問自答が始まったりします。
こんな感じで毎晩、工藤家の寝室では娘の寝言ショーが開催されているわけでありますよ。



それでは寝言を言っている時、娘の身体でどのような変化が起こっているのかを東洋医学的に考えてみましょうか。

寝言に似ていますが、高熱にうなされてうわごとを言うような場面がドラマなんかでありますよね。あれは脾虚胃実熱証の病態で、急性的に頭に強い熱を帯びた時に起こるんです。
一方、慢性的に頭に熱がこもってその熱が骨髄にまで達すると痴呆(ボケ)が起こります。これは腎虚による心熱が原因で、このせいでわけのわからない、つじつまの合わない事を言い始めるようになるんです。
似たような現象は他にもたくさんありますが、これらは全て『病理の虚』があってはじめて現れる、いわゆる病的な状態です。

単なる寝言の場合、基本的にはこのような病理の虚がないんです。要するにただただ暑くてのぼせている状態なんですね。
大人は体温調節が上手くできますが、臓腑の気が未発達な子どもの場合は外界からの寒熱の影響を大人よりも受けやすくなります。また、子どもは陽気が旺盛ですから、体質的にのぼせやすいのです。

お酒を飲んで寝ると、夜中にパッと目覚める事はありませんか?お酒は熱性の飲み物なので、大量に飲むとお酒の熱が頭に残るんです。眠る際には身体の外にある陽気を身体の中に引き込むのですが、飲酒やのぼせで頭に熱が残っていると熟睡できなくなります。泥酔して寝ると疲れが取れませんよね。あれは眠りが浅いからなんです。

ただ、この段階ではまだ『精気の虚』の状態であり、病気ではありません。お酒を控えればよく眠れるようになりますし、のぼせていない日はぐっすり眠れます。
ですが、精気の虚に内因(ストレスなど)・外因(冷えなどの外邪)・不内外因(暴飲暴食など)が加わると気血津液の虚となり、病理の虚が起こって体調を崩す事につながります。
のぼせると暑いですから、娘も寝言を言いながらお布団から出てくるんですよね。それで冷えてしまえばすぐに体調を崩します。ですから周囲の人が気をつけて様子を見てあげる事が大切です。

娘は嫌がるのですが、僕が無理矢理一緒に寝ているおかげであなたは元気でいられるのよ。頼むからさ、寝言でも「しばく」とか言わないでよ・・・。

さて、今日も無理矢理抱っこして寝よ(^ー^)v
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グーはないだろ

2006年11月29日 19時43分08秒 | 工藤家の日常
本日は息子の授業参観がございまして、午後から小学校へ行って参りましたよ。

観に行ったのは学活の時間だったのですが、1年生のクラスはさながら『動物園のサル山』でございますな。学活という授業だったせいもあるでしょうけれど、子ども達は思い思いに立ったり座ったり。きちんと座ってる子の方が少ないくらいでして、まとめる先生もさぞかし大変だろうと思いながら観ておりましたよ。

しばらくすると息子も僕の存在に気付いたらしく、ドリフ大爆笑でカトちゃんが見せるようなびっくり顔をしておりました。まさか父親が観に来るとは夢にも思っていなかったようです。
授業中なのに突然、「・・・あ゛~っ、ちち~!!」ってこれでもかというほどでっかい声で叫んでおりました。



そうして授業も終わり、その後子ども達を連れてインフルエンザの予防接種へ行って参りました。
今日は大忙しです。



子ども達は2回目、僕は1回目の接種。いつもお世話になっている柳田先生にお願いしたのですが、先生は僕の聴診をする度に毎年「お~先生は痩せすぎだねぇ~」と申します。
さらに、子ども達の顔を見ては「お父さんに似なくて良かったねぇ~」と申されます。
おもしろい先生です。いつもお世話になっているのに笑えません。

それではまず僕からお注射。
左腕をにょっきりと出しまして、いざかまえますと、息子が後ろから「うわ~ちち、痛いよぉ~、めっちゃ痛いよぉ~」と浮かれ声で恐ろしい呪文を唱え始めます。それと同時に娘が「ちちちゃん、泣いちゃう?ねぇ泣いちゃう?」と憎らしい笑顔でつぶやき始めます。

おまえらは悪魔だな。

そんなこんなで僕はあっさり終了。
長男と長女は泣きもせずにけろっとしたまま注射を終え、さて最後に残されましたのは1歳の次男。

1回目の痛みを覚えていたのでしょうか、「遠山の金さん」状態になった段階で号泣しておりましたが、「はいはい、痛くないからねぇ」と言われつつ注射針が上腕部にブスッと刺さりますと、あら不思議、ぴたりと泣き止んだではありませんか。

おお、こいつも強いもんだなぁ。

そう思って顔を覗き込みましたらね、ただ単に恐怖で声が出なかっただけで、大口開けて「この世の終わり」のような絶望的な顔をつくっておりました。終わった後にようやくぎゃーぎゃー泣き始めておりましたが、いやはや、子どもの反応は面白いものです。



妻は子供たちの1回目の時に一緒に接種しているので、今日はこれでお終い。
さてさて、みんな偉かったから帰る前にお菓子でも買って帰ろうじゃないか。

お店に到着すると、みんな一目散にお菓子売り場へダッシュ。あたしゃ夕方からまた仕事だし、早く選んでおくれよ。
長男はグミ、娘は『たべっこどうぶつ』を選び、次男はなぜかキャラメルコーンを抱えててくてく歩いておりました。よしみんな選んだなぁ、レジ行ってお金払って帰るぞ。

・・・と思ったらね、妻がニコニコしながらクッキー抱えて寄って来るではありませんか。
でね、「あんたは注射してないじゃない」って言ってみたの。そしたらね、妻の右手が瞬時にグーになったではありませんか。怖いね、何この緊張感。
結局、無言でクッキーを受け取り購入する僕でありました。

さわらぬ神に崇りはないのでございます。
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舌痛症を考えてみた

2006年11月28日 20時19分22秒 | 鍼灸・東洋医学
今朝の新聞に載っていたのですが、文部科学省の大学設置・学校法人審議会で認可の答申が出たそうで、大学10校と短大2校、大学院11校、大学院大学1校の来春開校が認められたのだとか。

講義はネット上のみ 「サイバー大学」来春開校へ(朝日新聞) - goo ニュース

何だかすごい話になっているようで、ネット上の授業だけで単位を取れる大学ってのができるんだって。
すごいね、現代の科学の力ってのは。
それでですね、来春開学が認められた中には鍼灸学教育を行う大学院が2校(関西医療大学大学院日本伝統医療科学大学院大学)含まれているんです。今までは明治鍼灸大学にしか大学院はありませんでしたが、これで来春から鍼灸の大学院は3校となります。
こうして鍼灸を学問として学べる場が増える事は非常に喜ばしい事です。

でもね。

やっぱりどこの大学院も「鍼灸を科学的に・・・」っていうのを謳い文句にしているんだねぇ。ネットで大学卒業できる時代だもんな、これも仕方がない傾向のかなぁ。
鍼灸を科学するなら、ぜひ古典的治療の科学的解明をお願いしたいところですし、大学側にはそういう学問を専門にできる学生さんを育てて欲しいと願っています!!

・・・現実的には難しいんだろうけど。
ま、いいや。この話はお終い。



さて突然ですが、皆さんは舌痛症って知ってますか?
・・・いえね、午前中に治療をした患者さんのお母さんが舌痛症と診断されたって、そう聞いたんです。あんまり聞かない病名ですよね。
今日はですね、gooヘルスケアに記載されている項目を見ながら、東洋医学的な考察をしてみたいと思います。

・・・いやね、夜のご予約が全部明日以降にずれたもので、急に暇になっちゃったのよ(^^;)



<どんな病気か>
舌自体に炎症や悪性腫瘍(あくせいしゅよう)などがないにもかかわらず、舌の痛みを訴えてくる病気を舌痛症といいます。また、鉄欠乏性貧血や悪性貧血などの場合にも舌の痛みを伴うことがあり、貧血がないこともこの病気と診断される条件になります。
舌の痛みを訴える患者さんが多いわりには、それほどたくさんある病気ではありません。一般には、舌が痛ければ舌痛症と診断される傾向があります。

〔東洋医学からみると〕
舌の痛みは肝虚証・脾虚証・腎虚証から起こります。肺虚の舌痛がないのは陰の病(病が深い)だからで、難治性の疾患なのはそのためだと推測されます。
ただし舌痛症の診断には『貧血がない』という条件があるようですから、単純に考えると血虚を伴う肝虚による舌痛は除外されますね。



<原因は何か>
一般的に、心身症と呼ばれる病気の一群と考えられています。舌痛が起こる前やその経過中に、心理・社会的な要素が加わっているのが特徴です。

〔東洋医学的な原因は〕
前述の陰虚によって発生する心や心経の熱によるもの、中焦(主に胃腸)の熱によるもの、太陰経(肺経または脾経)の熱などが痛みの原因であると考えられるでしょうか。
熱の発生は陰虚によるものですから、あくまでも陰を補う治療がメインとなります。



<症状の現れ方>
痛みの特徴は患者さんの表現により違いますが、“ひりひり”とか“ぴりぴり”など慢性的な訴えです。また、その症状が発症してから何カ月~何年も経過していることがあります。

〔症状の現れ方から東洋医学的な病理状態を推測すると〕
脾虚によるものは症状の軽快と悪化を繰り返す事が多く、腎虚によるものはいわゆる慢性的な症状が多いものです。ここまでの情報だけで考えると、証としては腎虚証も脾虚証もどちらも十分考えられます。



<検査と診断>
貧血の有無を確認する血液検査や、口腔の乾燥をみるための唾液(だえき)量の測定が行われます。心理的な要因が考えられる場合には、心理テストなどもあわせて行われます。

〔東洋医学からみると〕
腎は津液を蔵しているので、唾液が少なくなるのは腎虚による津液不足によるものと考えられます。また、脾虚で胃の実熱によるものも、熱の勢いが激しいために津液の乾燥が起こると考えられます。
一方、同じ脾虚でも胃の虚熱の場合は津液が乾燥するだけの勢いがないので、唾液が減る事はないと思われます。



<治療の方法>
舌に直接接触する金冠などの破損や不良な歯の噛(か)み具合を検査し、破損した部分の修正や歯石の除去が行われます。また、舌の炎症部位に口中のカビの一種カンジダアルビカンスによる舌炎が見すごされていることが多く、この際は抗カビ薬のうがいで比較的容易に治ります。この段階で回復したものは舌痛症とは呼びません。
心理・社会的な原因で生じた本物の舌痛症の場合では、心身症に準じた治療が行われます。

〔東洋医学からみると〕
アトピーの患者さんには腎虚によるカビ感染がみられる事があります。抗カビ薬で治る舌痛は舌痛症とは呼ばないのであれば、やはり脾虚による発症である可能性が高いでしょうか。
心理的要素が深く関係しているのであれば、「思えば脾を傷る」事からも、舌痛症は脾虚の病症だと考えてもいいのではないでしょうか。



<病気に気づいたらどうする>
心身症に準じた治療に入るものは少なく、まずは歯科を受診し、舌の局所的な原因の除去を徹底的に行います。これで、おおかたは治ります。
これでも治らない場合が舌痛症で、心身症を専門として心理学的な治療を行っている医療機関へ直接、もしくは紹介してもらって受診します。向精神薬や精神療法が行われますが、短期間で治ることは難しいようです。

〔鍼灸ではどう治療するか〕
どんな病気でも脈に随った治療をするのですが、脾虚証だったという前提で考えてみましょう。
まずは脾を補います。次に虚実にあわせて胃熱をとる治療を加えます。



こうして病理状態を推測する事で、誤治を防ぐ事ができます。
実際にはどうかわからないですけどね、どういう患者さんがお見えになっても脈に随った治療をするだけです。その時にまた考えよーっと。

治療経験のある方、何か情報下さいm(_ _)m
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生きている

2006年11月27日 20時01分09秒 | 工藤鍼灸院の出来事
待合室に響く縦笛の音色・・・。奏でる音楽は『ルパン三世のテーマ』でございます。
こんな曲が小学校の教科書に載ってるってのもまたすごい話なのですが、ベッドの患者さんも、紘子先生も、もちろん僕も、誰もが何も言わずただしばし小学生の縦笛に聞き入るという、そんな状況もすごいですねぇ。
・・・普通こんな鍼灸院ないよねぇ、治療中に縦笛ピ~ヒャララ~だもん。
でも誰も止めません。

わ~上手上手、もっとやってよ・・・え~もう終わり?

そんな具合でございます。
元気があってよろしいじゃないですか(^ー^)

本当、うちは何でもありなんだなぁと、しみじみ思いました(^^;)
患者さんも皆さん、ご理解のある優しい方々で大変助かります。皆さんに聞いて頂いて、この女の子もすごく喜んでましたよ。本当にありがとうごうございます。



さて、雨に見舞われました栃木県は真岡市。本日も相変わらず前フリが長い院長がお送り致しますよ。



11月中旬頃からだったでしょうか、咳が止まらないという方の治療を継続していたのですが、ようやく咳の様子も落ち着いたようで、次回は1週間ほど治療を開けてみる事にしました。

咳にも様々な原因がございます。
当然ながらそのほとんどは肺に何らかの変化が起こっています。肺が冷えて出る咳、肺熱による咳、肺の津液(水分)が乾燥して出る咳などがあります。
瘀血(オケツ)のせいで気鬱になって出る咳ってのもありますね、あんまり診ないけど。

これらは望診・問診・聞診・切診の四診から病理状態を推測して判断するわけですが、この方の場合は肺寒による咳でしたから、証に随った本治法と肺を温めるような治療(今回は肺兪に知熱灸をしました)を行い、ようやく治療間隔を開けられるようになりました。よかったよかった(^^)



この方の場合は一過性の咳だったので心配ありませんでしたが、一昨年だったでしょうか、Sさんという脈の様子が明らかにおかしい咳の患者さんがおりました。
今でもはっきり覚えているのですが、脈が変に硬くて、鉄の棒を握っているような脈だったんですね。
「病院では診てもらいましたか?」って伺うと、弱々しい声で「咳止めだけ出されて、別に何も・・・」と。
・・・何かあるぞって思いましてね、あとでこっそり付き添いのご家族の方にお話を伺ったら、「実は最近肺ガンが見つかって・・・」って。ご本人には告知なされていないケースだったんですね。
Sさんかなりのご高齢(当時82歳)で手術も難しい状態らしく、入院はせず自宅療養をしていたのだそうです。

Sさんはその後お亡くなりになりましたが、亡くなる直前まで入院はせずにご自宅で過ごせたらしく、時々治療にみえては若い頃の話をたくさん聞かせてくださったのを思い出します。
咳は最後まで止まりませんでしたが、僕はその方からいろんな事を学びました。咳の治療もそれで身についたようなものです。

咳の患者さんを診るたび、Sさんの治療経験が生きているんだって実感します。
不思議な感覚ですが、僕の中でSさんは確実に生きているんです。
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やるしかない・・・

2006年11月26日 18時40分51秒 | 鍼灸・東洋医学
午前中はいつも通り仕事をし、午後からは鍼灸師会の保険部会を開催して来ました。

来年3月には栃木県の主催で関東ブロック保険部長会議を開催しなければならず、それに向けた準備を話し合う機会にしたかったのですが、ご出席頂いた先生はわずか4名・・・。
保険部員の先生は10名ほどいるはずなのに、ご欠席のご連絡を頂けたのも2名のみ。まだお会いした事もない先生もおり、鍼灸師会の仕事に対する参加意識の低さに(わかっていた結果だけれど)愕然とさせられました。

保険部の運営を支えているのは部員である皆さんです!
年に数回なんだし、そのくらいは頼むから出て来てよ・・・。皆のための組織なんだからさ、僕や一部の先生だけがんばってもダメだって(*`Д´)

・・・プンスカしててもしょうがない。
結局はやらなきゃいけないんだから、まぁやるよあたしゃ。

お手伝い頂ける先生方、本当にありがとうございます(;´д⊂)
来年に向けてがんばりましょうね!
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母乳出します

2006年11月25日 19時20分01秒 | 工藤鍼灸院の出来事
8月に逆子治療をした患者さんに、久しぶりにご来院頂きました。
お生まれになった赤ちゃんとは初対面となりましたが、いやいや、小っちゃくてかわいいの♪
おじちゃんの事、覚えてるかい?君がお母さんのお腹の中にいる時はね、毎日会ってたんだよ。外の空気には慣れたかな?
・・・う~ん、どっちかっていうとお父さんに似てるかなぁ(^^)?
かわいいねぇ。ただひたすらかわいいねぇ。

それでね、本題に戻さなきゃ。
お母さんからは「母乳の出が悪いので、その治療を・・・」と伺っておりました。

母乳ってのはですねぇ、『脈経』という古典には手の少陰経と太陽経(要するに小腸経と心経)が関係していると記されております。つまり、肩が凝っているために母乳に関係する気の流れが悪くなっている、という解釈でありますね。
・・・ほら、胸の大きい女性は意外と母乳が出にくいっていう話、聞いた事ないですか?あれは肩凝りがあるからなんですよ、きっと。
さらにさらに、胸を流れる陽明経(胃経)の気の流れが滞ると、これまたよろしくないのでございます。
ですからね、肩凝りを取って肩の気の流れを改善し、胃経をしっかり流せば、あとは乳腺さえ開けば母乳は必ず出るはずなんです。

母乳育児は赤ちゃんにとってだけではなく、お母さんの乳腺炎を予防するためにも非常に大事です。
ミルク代だって節約できます。赤ちゃんも健やかに育ちます。母乳育児はみんなにとって万々歳なのであります。

・・・というわけで詳しく問診すると、「出てはいるが、足りないらしい」との事。

あ、全然出ないわけじゃないのね。
ちょっと拍子抜け(^^;)

いやいや、結構な事ではないですか。出てるんだったら話は早いよ。
というわけで、脈に随って『肝虚陰虚証』として小一時間ほど全身の治療をしました。
あ、ちなみにですね、脾虚陰虚証の乳汁不足の方が深刻です。肝虚証ならそんなに心配ないですよ、また治療に来てくださいね(^^)/



・・・全然関係ない話ですが、大学時代の同級生に「牛のお乳をたくさん出す研究をしたい」と酪農学園大の大学院へ進学した奴がいましたっけ。何でも、論文書くために牛にお灸をすえてたのだとか。
牛も人間も哺乳類だもんね。たぶん考え方は一緒なんだろうなぁ・・・。
今度聞いてみようっと。



さてさて、この時期になると毎年必ず時間外診療が少しずつ増えはじめます。忘年会シーズンはお酒の入った患者さんも増えますが、泥酔していなければ大丈夫ですよ~。
診療時間外でもお気軽にお問い合わせください(ご予約のお電話は診療時間内にお願いしますね)!

ちなみに、今日最後のご予約は午前0時からの往診です。
・・・がんばれ俺(^^;)v
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白衣姿とモノレール

2006年11月24日 20時45分43秒 | 工藤鍼灸院の出来事
本日のお昼。ちょと所要で益子まで車を走らせまして、その用事を終えて帰宅途中の出来事でございます。
信号で停車しておりましたらね、前に止まっている車の運転席のドアが突然がばっと開いたんです。何事かと思いましたらね、いつもお世話になっている患者さんで、運転席からにょっきり上半身を出してくるりと後ろを振り向き、こちらににっこりと微笑んで手を振ってくださいました。

僕、白衣も着てないのによくわかりましたねぇ、すごい。

意外と皆さん白衣がないと気付かないらしく、街で偶然出会って「あら○○さん」何て声をかけますと、皆さんかなりの確率で一瞬「?」という表情になります。その直後に「あ~!」と気付いて頂けるのですが、それだけ白衣姿が印象的なのでしょうか。

当たり前だけど毎日白衣着てるし、そろそろこの白衣も寿命かしら。
新しい白衣に買いかえようかなぁ。

何て考えた本日午後のひとときでしたが、朝からストップしていたモノレールが午後になってようやく復旧したそうです。
実は今日一日、この件が気になって仕方がありませんでした。

東京モノレール8時間停止 作業車故障、209本運休(共同通信) - goo ニュース

今朝羽田発の飛行機でご実家に帰省されると聞いていた患者さん、大丈夫だったかなぁ。空港までは電車で行くって言ってましたし・・・。
京急は通常運行しているので予定通り帰省できているとは思いますが、ちょっぴり心配してます。
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迷子はどっち?

2006年11月23日 22時00分06秒 | 工藤家の日常
今日はお休みを頂きましたが、一件だけ小学生のテーピングが入っていたので、お昼前にそれを終えてからみんなででかけました。



イオンで子ども達のメダルゲームに付き合い、その後はベルモールでお買い物。
何を買ったっていうわけでもないのに、こうやって外に出るといつの間にかけっこうお金を使っているものです。
本当はお兄ちゃんのスカジャン買いに来ただけなのになぁ(´・ω・`)

・・・あれ?そういえばさっきからお兄ちゃんの姿が見えない。あいつどこ行った?
あたりを見回しても姿は見えず。おもちゃ売り場に行ってみても、やっぱりいない。
こりゃ迷子か!?
その後もしばらく探しましたが見つからず、ちょっぴり焦り出したその時。

「ピンポンパンポ~ン♪迷子のお呼び出しを致しま~す。工藤雅仁様~、息子さんがお待ちで~す」

・・・あいつめ○| ̄|_
オレが迷子みたいだろうそれじゃあヽ(*`Д´)ノ



帰りにファミレスで夕食を食べましたが、パスタの中から何やら袋の切れ端が・・・。
お店の人に言ったら、どうやらパスタソースの袋の切れ端だったそうで、デザートをサービスしてくれました。
何だか悪いなぁ(・_・;)
また来ますね(^_^;)
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そりゃないぜ

2006年11月22日 19時27分40秒 | 工藤鍼灸院の出来事
夕方、治療を終えた小学生の子から『漢字テスト』を出題されました。
あたしゃ文系の人間ですから漢字にはちと自信がございまして、最初は出される問題をす~らすら解いていたのですが、読みから漢字を連想して書き出さねばならず、後半は少々苦労致しました。

例えば「ひとり」。僕は当然ながら「一人」と書いたのですが、正解は「独り」だったらしく、あっさり『×』。
さらに、「しじ」と言われて「支持」と書いたら、正解は「指示」だったらしくこれまた『×』。
決して間違えてないと思うのですが、厳しいなぁ(^^;)

「じゃ次ね、つうか」。

ちょ、ちょ、ちょっと待った!
読みだけじゃわかんないってば。「つうか」って「通過」?「通貨」?どっち?
・・・とにかくさ、それじゃややこしいから、その「つうか」で文章作ってみてよ。

そうお願いしたのですが、「えーそんなのわかんないー」ってあっさり拒否され、仕方がないので「通過」って書いたら正解は「通貨」だと・・・。
なんだそりゃ。

さらに、例え正解だとしても「留め、跳ねが出来てない」とか「ここはくっついちゃいけないのに」とか、とにかく採点が異常に厳しいの。
挙句の果てには「字が汚い」で全部『×』。

うっそ~ん。

ベッドで治療中の患者さんからも、いつしかクスクスと笑い声が聞こえて来る始末ですよ。
精一杯きれいに書いたつもりなのに・・・○| ̄|_
帰り際、その子から紘子先生への手紙を渡されました。





ひろ子先生へ
おじちゃんの字きたないので
直してあげて!
お願いね!



そうして「おじちゃん、来週までに字きれいに書く練習しとけよ~」という捨てゼリフを残し、お母さんのお迎えでそそくさと帰って行ったのでした。
・・・何でもいいけど、おまえ今日宿題やらなかっただろ。来週はきちんと宿題やって帰れよ。
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証もいろいろあるけれど

2006年11月21日 19時41分03秒 | 鍼灸・東洋医学
本日は秋晴れに恵まれました、非常に温かく心地良い一日でございました。
天気の悪い日が続いておりましたから、絶好のお洗濯日和になった方も多いのではないでしょうか。
本日も院長にお付き合いくださいませ。

さて、3日連続で同じような話から始まってしまうのですが、先日の経絡治療学会で講師の先生方と音読会をやっている時、講師陣の間で「脾虚証の患者さんは多いのか?」という話題になりました。

・・・あ、脾胃っていうのは消化器系の働きをする臓腑の事で、後天の精を生成している臓腑です(この後天の精が肺で吸収した天の気と混ざって後天の気が出来上がります)。

僕らが使っている『日本鍼灸医学・基礎編』という教科書の中では圧倒的に脾胃に関する記述が多いんです。記述が多いのだからそういう患者さんも多いの?という話になったわけですが、気になったので最近治療した当院の患者さんのカルテを見返して調べてみました。

基本証には以下の4種類があります。

・肝虚証
・脾虚証
・肺虚証
・腎虚証

細かく分類すれば寒熱の臓腑経絡への波及や実証などもありますからもっともっと多くなりますが、とりあえず基本はこの4つ。
そしたらね、面白い傾向になりましたよ。



まず最も多かったのは『肝虚証』の約40%。
地域の特徴として農作業などの肉体労働で血を消耗している方が多いですし、真岡工業団に勤める技術職の方など頭で血を消耗する職業の方も多いです。それがこういう結果につながっているのかも知れません。婦人科疾患も肝虚証の場合が比較的多いです。これも肉体的・精神的にストレス過多の現代社会を反映する結果ですかねぇ・・・。

次点はやはりこれ、『腎虚証』の約30%。
逆子の妊婦さんや高齢者に多い証でもあります。逆子の方はほとんどがこの証ですし(たまに肝虚もありますが)、年を取れば誰でも先天の気が宿る腎の働きが弱まります。

3位に食い込みましたのは出ました今回の主役、脾虚証で約15%。
意外に少ない結果ですが、僕がブログに症例を出しているのはほとんどが脾虚の治療。それだけ珍しい病気や症状の方が多い証だとも言えます。

最も少なかったのは肺虚証で約5%程度。
これは当院で診る事は非常に稀な証で、予想通りの最下位という結果でした。カゼのひき始めの本当に早い段階とか、歯が痛い時とか、その程度でしか診ない証でしょうか。乳幼児に限ればもう少し割合は多くなると思います。

残りの約10%は肝実証(脾虚肝実証や肺虚肝実証)だったり、一経のみの虚や脾虚腎虚証などのごく稀な証です。



というわけで、僕の結論。
脾虚証の患者さんはそんなに多くない。



・・・でもね、脾胃の働きってすごく重要。
脾は胃を働かせて気血津液の元のなる後天の精を生成し、全身の各部位や臓腑経絡を栄養する役目をしているわけです。だから脾胃が働かないと生きていけないですし、非常に重要な臓腑です。脾胃に関する記述が多いのもそのためでしょう。
教科書の記述に脾胃の項目が多いのは決して脾虚証の患者さんが多いからじゃない・・・と考えていますが、どうでしょう!?
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