本日、母が退院して参りました。
・・・とは言っても病院での治療は全てやり尽くした結果、これ以上の回復はないという医師の見解があっての退院ですから、相変わらずしびれはひどいままでございます。しかしながら運動障害がないですから、自力歩行は可能でございます(危なっかしいですが)。脊髄梗塞の患者としては軽い症状で済んでいるわけですし、それだけでもありがたいと思わなければ・・・。
ここからは鍼での治療に切り替えまして、何とかしびれを少しでも和らげる事ができればと、そのように思っております。
やっぱりね、自分の母親ですから。少しでも楽になって欲しいと思っておりますよ、うん。
というわけで、本日お昼過ぎに第1回目の治療。
脈象は沈・虚・遅、全体的に弱で腎虚証。この場合の沈脈は冷えているというよりも病が深襲している事を示していると考えるのが自然でしょうか。
その他、以下の所見がございます。
・ 少々痴呆気味(同じ話を何度も聞かされたり、時折意味不明なひとり言を話すなど)。
・ 脊髄梗塞の症状としては、運動障害はなく下半身の感覚障害のみ。歩行は可能だが、入院中にずいぶん痩せてしまったので筋肉が衰え、ゆっくり歩いてバランスを取るのが精一杯の状態。
・ 顔が高潮しているのに下半身を中心に寒がる。
・ 膀胱直腸障害はない。
・ 発音が不明瞭。
・ 食欲はあまりない。
腹証でも臍下に力がなく、鳩尾のあたりに抵抗がございます。これもやはり腎虚証の腹証でございます。
脈象が東洋医学的な病理や病証と合いませんが、これはおそらく西洋薬を服用しているためだと推測されます。総合的に判断し、腎虚陰虚証と考えて治療を開始致しました。
治療後はやや足の運びが軽くなったと申しておりましたが、コツコツと地道な治療を続ける事が回復への近道であります。あせらずに、とにかく長期的な計画で治療を進めましょう(^^)/
・・・というお話をしたのですが、「今度の日曜日、一回釧路に帰るね」だって(゜A゜ )
身辺整理をしてすぐに栃木に戻ってくると言うのですが、今はまだ治療に専念して欲しいなぁ。
言い出したら聞かない性格なので、本当に一回帰るんでしょうけれど(-_- )