工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

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有効なのかな?

2007年05月31日 20時00分41秒 | 工藤鍼灸院の出来事
今年の2月にご出産された患者さんからおはがきを頂きました。
この方は僕にとって非常に印象深い治療を行った方でした。

ご来院頂いた時点で予定日を2週間も過ぎており、2日後には入院して陣痛促進剤の使用によるご出産の予定だったのですが、何とか自然な陣痛で出産したいというご希望でのご来院でございました。要するに『出産の時期をコントロールする』っていう治療だったのですが、実は僕、こればかりは難しいんじゃないかと考えておりました。
出産は腎が虚する事で始まるわけですが、腎虚になるのは母体が出産の準備を行うためであり、赤ちゃんが生まれる時期をコントロールするってのは鍼灸には無理なんじゃないかと・・・。
しかしながら、お母さんの「自然な陣痛で産みたい」という強い意志と熱意に応えたいと感じ、治療をお引き受けしたのであります。

やると決めたからには何とかしなけりゃなりません。

1回目の治療では通常の安産治療を行ったのですが、こちらが「待つ」という姿勢では入院が迫っているこの状況ですから到底間に合うはずがありません。
そこで治療後考えましたよ私。無い頭振り絞って(^^;)
そういうわけで、翌日の2回目の治療では三陰交の瀉鍼と合谷への補鍼を行ったのであります。実はこれ、堕胎の治療でございましてね。妊娠初期に行えば堕胎の危険がある治療ですが、十分に赤ちゃんが成長している時期なら出産を促す作用があるはず・・・と考えたわけでございます。確信はありませんでしたけれどね、この治療の翌日には陣痛促進剤によるご出産が決まっておりましたからね。祈るような気持ちで慎重に鍼を致しました。
それが最後の治療でしたから、その後どうなったかなぁ、陣痛促進剤使って産んだのかなぁって気になっていたんですよ。

そして本日、そのお母さんからおはがきを頂きましてね。

何でも、2回目の治療をした日の深夜から陣痛が始まったそうで、ご希望通り促進剤を使わずにご出産できたのだそうです。
おおっ、すごいなじゃい!少しは鍼灸治療がお役に立てたでしょうか(^^)

大幅に出産予定日から遅れている場合はこういう処置も有効な手段のひとつなのかも知れませんが、実際のところはまだわかりません。しかしながら、それを経験できた事には大きな意味があります。この経験は今後の課題とし、有効だったのかどうかを考え、機会があればまた検証してみようかと思っております。

本当、治療に来てくださった患者さんに感謝、感謝のひと言です。
ご報告ありがとうございます、そしてご出産おめでとうございます(^^)
コメント (2)
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