実戦教師塾・琴寄政人の〈場所〉

震災と原発で大揺れの日本、私たちにとって不動の場所とは何か

2020師走(1) 実戦教師塾通信七百三十三号

2020-12-04 11:06:43 | 日記

2020師走(1)

 ~振り返るあれこれ~

 

 ☆初めに☆

師走になりました。コロナのお蔭で、落ち着きのなさがいつもと違います。でも、いつもの温かさもありますね。行きつけの珈琲豆店『豆壱』で、お店のオリジナル「クリスマスブレンド」を買いました。隣にあったそば屋の名店『信濃屋』あとにはラーメン屋、『豆壱』をはさんだ隣には弁当屋が入りました。斜向かいにあったコンビニのあとには、食パン専門店『乃が美』が入ったのです。ラーメン店と『乃が美』は、ある時間帯に行列で、この界隈が前と違った雰囲気になりました。

同じく行きつけの和食処『和さび』ですが、先日も満員で入れませんでした。翌日は予約して「鰯三昧(ざんまい)」を食べました。梅干し煮や大葉をはさんだ天ぷら、大根巻きなどに舌鼓を打ったのです。でも平日は「寂しい」そうで、お昼に惣菜を始めるそうです。カキフライやカレイのから揚げなど。買いに行こうと思ってます。

懐かしのミゼットを買いました。手前はだいぶ前のものですが、東京ガスの田村正和です。

 ☆コロナの街☆

前回の記事が、ニュースからの転用だと思った人が結構いました。ニュースだったら私も危機感を持たなかった。身近な場所から届いたどっさりの報告だったので、何か違うと思ったのです。コロナがもたらしているものは、思いの外深く広いようです。

街に何かよそよそしさを感じるのは私だけではないでしょう。マスクからは表情が、その人が見えない。これは間違いなく、私たちの奥にストレスを持ち込んでます。また、買い物のレジが「よそよそしさ」を担っているのも間違いありません。以前だったらお釣りをトレイに置かれたら、そのまま店を出てしまうこともありました。それが今はどうでしょう。仕方がないんですがね。「さっさと帰ったら」と言われているような気分です。買い物はものとお金のやり取り以外のことをしてたんですね。レジのビニールカーテンが「邪魔だ」と、客が乱暴に払うニュースを読者も見たかも知れません。大変なのはもちろん店員ですが、この鬱屈感/見えない感は相当なものだと思いました。

先日、買ったものも多かったし、後ろにたくさんのお客さんが控えてたもので、すみませんリュックに入れるの手伝ってもらえますかと言うと、店員さんは、手伝ってよろしいですか&チャックもしめますかと言うのです。久しぶり「日本、まだ捨てたもんじゃない」のフレーズが浮かびました。

こちらも冬支度を急いでます。手賀沼ほとりのススキ。

 ☆無軌道な敬い☆

「~だそうです」に余韻を残すため?の「~だそう」の勢いが止まった気がします。これは敬語ではありませんが、一方で、「バイト敬語」などと呼ばれる「よろしかったでしょうか」、これも勢いが削(そ)がれてる気がします。今度「よろしかった……」を言われたら、「よろしかったです」と返そうかナと待ち受けてるのですが、どうも最近聞かれない。どうやらたくさんの方が気になってた言葉のようです。いいことだ。

でも、日本の「丁寧なことはいいことだ」というどっしようもない勘違いは、このまま勢いを止めませんね。昨日もどっかの首相ですけど、「基礎疾患を『お持ち』の方」などとおっしゃる。それは持っているものが「立派なもの」の時に使うんです。基礎疾患を「持っている方」はそう思ってませんよ。また、「あせらなくてもよろしい」で十分なのに、「あせっていただかなくてもよろしい」なるGOTOにもの申すキャスターも「いただけない」。「いただく」は自分の側の行為、「あせってる」のはキャスターのあなたではなく経営者なのです。と、ずいぶん小難しい話になってしまう。わざわざ「敬語」を難しくしてる現状なんです。本当はもっと簡単に話せばいいんですよ、日本語は。あ、これで「さすが国語の先生!」は出ませんね? お蔭でだいぶ減りました。最近は「言語学」とか「現象学」と言ってくださる方が出てきました。嬉しい。

結構な杉の紅葉。近くは大津ヶ丘団地沿いの道。

 ☆慰安婦☆

韓国で元慰安婦を支援する代表的な団体「正義記憶連帯」(正義連)と「ナヌムの家」が資金不正疑惑に揺れている。
疑惑の発端は元慰安婦の李容洙(イヨンス)さん(91)が5月上旬の記者会見で語った疑問だった。李さんは正義連の活動に関わってきたが、「寄付金が元慰安婦のために使われていない」と話した。同月下旬には「30年間も利用され、だまされてきた」と訴えた。

元慰安婦を支援する団体「正義記憶連帯(正義連)」が、元慰安婦の方から告発されました。寄附金が慰安婦のために使われていない、認知症の慰安婦からお金をだまし取る、国会議員の私的な流用など、おびただしい。裁判で事実が明らかになることを望むのはもちろんですが、この展開は今までにないものです。

「集会は憎悪だけを教えている」

この訴えが、元慰安婦(李容珠・イヨンス)から出てきたのは、歴史的な出来事です。「済州島で慰安婦狩り」という吉田清治がウソだったことも、「相手は軍ではなく、民間の売春あっせん業者だった」という元慰安婦の証言も、李氏の訴えの前に吹き飛ばされているように見えます。今年の日韓関係ニュースでトップだったのが、この慰安婦発言だと思うのですが、コロナのためでしょうか、扱いが小さすぎます。

冬の訪れを告げる手賀沼。向こうが手賀沼大橋。

 ☆藤井二冠☆

最後は明るい話題で締めましょう。もちろんここは藤井二冠、藤井君です。

普段、投了図(勝敗を決した場面)を見ても、どこが終わってるんだかさっぱり分からない私が、珍しく投了図を理解できたことがありました。多分、先立っての王位タイトル戦のひとつと記憶してます。確かに藤井君が詰んでました。しかし、相手の木村一基側を見て驚きました。これもあと一歩で藤井君を追い詰めてるのです。藤井君が「運がよかった」と良くいいます。そして藤井君に勝った相手は「ギリギリなんです」と言う。それが分かった気がしました。

それもいいけど、藤井君が「勝負メシ」として食べる食事/食堂の話、いいですねえ。自分とこは老舗(しにせ)でもなんでもない常連客の食堂、とへりくだる東京・千駄ヶ谷「みろく庵」の女将さんは、「藤井君の連勝中は初めてのお客さんたちが『ここだ、ここだ!』ってやって来られて……。一日百食程度だった注文が、ピーク時には五百食になりました。もちろんありがたい話なんですが、正直ちょっと疲れてしまって……」と、こぼしたそうです。いい話です。

瀬戸にそして日本に、また明るい光を、です。

 

 ☆後記☆

今年も師走特集を始めます。今回の最後は、先月の朝日新聞にあった、水木しげる「幸福の七カ条」からひとつ。

「才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ」

特に後半がいいなあ。頑張ろうと思えます。

昨日から福島に来ていま~す。

我孫子側から見た手賀沼大橋です。


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