実戦教師塾・琴寄政人の〈場所〉

震災と原発で大揺れの日本、私たちにとって不動の場所とは何か

年末年始(3) 実戦教師塾通信八百九十四号

2024-01-05 11:25:40 | 旅行

年末年始(3)

 

 ☆初めに☆

新潟市の駅近くで暮らしている親戚筋に電話しました。でも、全く何ともないので心配ないとのことでした。電気やスーパ―はどうなのかと聞いても、何ともないようです。何せ、携帯電話が通じるわけです。新潟も繰り返し映像が流れますが、エリアでずい分違うものですね。とんでもない元旦となってしまいました。北陸の方々にお見舞い申し上げます。東日本大震災の折りの、夜の寒さを思い出します。こんな時ですが、暮れのぬくもりを報告いたします。

 ☆花巻温泉☆

花巻と言えば、もちろん花巻東のオオタニさん。でも、宮沢賢治も忘れてはいないし、温泉もあるのです。

花巻温泉です。泊った旅館の部屋から撮ったもの。左から夜、朝方と昼近い時のものです。目まぐるしく変わる天候に伴う景色の移ろいに感動しました。こんな今となっては申し訳ないですが、お米が美味しかった。大根や豚の角煮で三杯お代わりしたのです。お風呂も広い湯船から、雪が舞う外を流れる川を見ながらゆったりとしました。

 ☆大谷翔平☆

花巻東高校に行きました。往きはバスで近くまで。降りて10分ほど歩きました。郵便局で道を聞くと、慣れた感じで、信号を左に曲がると右手に見えるよ、と笑顔で教えてくれます。小さな郵便局で、奥は住居のようでした。

見えて来ました。分かる通り、大きな高校です。まだ、ドジャース移籍前でした。のぼりがまた増えたことでしょう。ユニフォームに上着を重ねた、部活帰りの生徒がたくさんいました。大谷翔平のモニュメントを教えてもらい、グラウンドへと向かいます。手形のモニュメントでした。足元の小さな雪だるまは、部員が作ったのでしょうか。菊池雄星と一緒でした。ネットでは、この手に自分の手を重ね、来る年に願いをかける人たちも多かったようです。

部員がひとり、雪のロッカールームにいたので、言葉をかけました。2年生だというのです。来年が勝負となる彼は、世界を相手にする先輩がいる誇りを、笑顔で話してくれました。帰りは、部員の彼に聞いた道を歩きました。

新花巻駅。構内にある大谷翔平・菊池雄星の展示エリア。

花巻駅まで舗装された道ですが、歩行者二人がすれ違える程度です。広い道に出ても曲がらず、狭い道をまっすぐ歩きます。見知らぬはずの自分にも、すれ違う若者が挨拶を欠かしません。どうやら花巻東高校の通学専用道路らしく、時折「服装は乱れてませんか」「元気よく挨拶をしよう」等々の看板が立っていました。

誰かが言ったという記憶がないので、強調しておきたいと思います。大谷翔平は「日本人」なんです。セナもペレもブラジル人で、ジョーダンはアメリカ人でした。でも、大谷翔平は「日本人」なんです。そのことを、もっともっと噛みしめていい気がします。以前、大谷翔平は「力道山」に似た力を送っている、と書いたと思います。でもあれは、あくまで日本へのエールでした。しかし、大谷翔平は世界中に元気を送っている。世界中に力を送っているスーパースターが「日本人」であることを、もっともっと噛みしめたいです。

 ☆宮沢賢治☆

宮沢賢治記念館に行きました。入口にあった像は、悲しい「よだかの星」でした。

入口の階段降り口から、宮沢賢治のシルエット。中にはイーハトーブのジオラマ。

来館者は、決して多くはありませんでした。でも、寂しいというのでなく、落ち着きのある、というのが館内の印象です。忙しそうな足取りはひとつとしてなく、じっくりと見学し、中には係員に質問する熱心な人たちばかりでした。この記念館に私の母親が来たことを、この日知りました。いつの日もらったか、賢治の手書きを印刷した箱入り「雨ニモマケズ」のお土産が、ここにあったからです。記念館を回って、初めて知ることになった賢治の姿がありました。「ソウイフモノニ ワタシハナリタイ」の意味を、ようやく分かったような気がしています。

 

 ☆後記☆

新しい年をはばかりもしますが、暮れのことを。バタバタしてアメ横に行く時間がなくなり、今回は浅草界隈だけ歩きました。浅草寺は、時間までまだまだでしたが、皆さん行列しています。いつも通り、揚げ饅頭を食べました。

これも恒例、尾張屋のそばを食べないと、一年が終わらない。八海山のつまみは、銀杏揚げとナスの田楽。混雑した店でも、決して嫌な思いをさせない、見事な接客にいつも感心します。つまみに、そば味噌を頼んだ時のことです。「それならお通しについてますよ」の素早い返事が還って来るわけです。ひたすら感動するのです。

子ども食堂「うさぎとカメ」予告は、次号に載せます。

今年もよろしくお願いします。


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1 コメント

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Unknown (スマイル)
2024-01-05 14:06:56
花巻の一晩で変わる景色が優しい言葉で伝わってきました。大谷君のモニュメント、最高ですね。今年もブログ楽しみにしています。

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