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瀬戸際の暇人

今年も休みがちな予定(汗)

2020年、クリスマスには歌を歌おう♪その4

2020年12月27日 19時00分50秒 | クリスマス
皆様、こんばんは。
今年はコロナ大流行の影響を受けてミス・メリーが来日出来ない為、彼女から郵送で届けられる原稿にてクリスマス雑学講座を開講しております。
…彼女の家、今時珍しくネット環境整ってないもんで。
それではミス・メリーから届いた第4夜目の原稿を読みましょう――オープン・ザ・レター!

『はぁい♪ミス・メリーよ♪
 クリスマスの御馳走は食べたかしら?
 日本ではクリスマスは公休日じゃなく、今年は12/24、12/25とも平日だったから、今夜クリスマス・パーティーを開くってお家も在るかもしれないわね。
 本当のクリスマスは12/25~1/5の十二夜続く事を考えたら別に遅くもないわ。
 イタリアなんか1/6までクリスマスイベント続けるんだから。
 世界のクリスマス・スイーツ、今夜はそのイタリアから、パンドーロを紹介するわ!
 イタリア語で黄金のパン(”pan d’oro”)と名付けられたパンドーロの外見は、先端が潰れた円錐形をしていて、上から見ると8角形の星の様な姿なの
 日本に在る物の形で例えるなら、尖がってない明治アポロチョコみたいな?
 中はその名の通り美しい黄金色、鮮やかなイエローの秘密は卵をふんだんに使っているから。
 小麦粉、砂糖、卵、バター、カカオバター、酵母といった贅沢な材料で作られたパンは、さながらスポンジケーキの様に柔らかくて滑らか。
 これぞ正しくパンの王様と称えられ、中世の頃までは王族や貴族しか口にする事許されぬ、禁断の贅沢スイーツパンだったのよ。
 1894年10月14日、イタリア北東部ヴェローナの街で、ドメニコ・メレガッティがパンドーロを生産する会社を立ち上げた事により、庶民の口にも入る様になったんですって。
 今やヴェローナの銘菓(パンだけど)になったパンドーロ、近年はミラノ銘菓のパネットーネと共に、イタリア発のクリスマス・パンとして国外でも知名度上げてるわ。
 何故パンドーロをクリスマスに食べる習慣が生まれたのか?――それはやっぱり贅沢極まるパンだから、特別な日の御馳走の席でのみ上げましょう――て事に決まったんじゃないかしら?
 イタリアのお店に並ぶパンドーロは、上から粉砂糖が塗されて、まるで雪山みたいなの。
 横にスライスして、切り分けたパーツを段々小さくなる様、交互に重ね合わせて行けば、星型のツリーが完成するわ。
 更に生クリームや好みのフルーツで飾り付ければ殆どデコレーションケーキ!
 
 パンドーロもパネットーネも最近はアマゾンやヤフー等のショッピングサイトで簡単に手に入るわ。
 また、日本のベーカリーで一から焼いてる店も見掛ける様になったわね。
 何処のお店のパンドーロを入手するかは、暇人のブログ主にお任せするとして、そろそろ今夜のクリスマス・ソングを紹介しようかしら?
 第4夜目に歌うのはクリスマス・キャロルの王様――Joy To The World(諸人こぞりて)♪
 アイザック・ワッツが作詞し、ローウェル・メーソンが作曲したこの歌は、イタリアでもクリスマス・シーズンになるとよく歌われてるそうよ。(勿論イタリア語でだけど)
 歌を紹介し終えた所で、今夜のメリーの話はお終い。
 また明日、一緒に楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪』

――以上、ミス・メリーからのお手紙でした。
それでは歌いましょう、「Joy To The World(諸人こぞりて)」!



【Joy To The World(諸人こぞりて)】




Joy to the world♪ The Lord is come♪
Let earth♪ Receive♪ Her King♪
Let every heart♪ Prepare Him room♪
And heaven and nature sing ♪
And heaven and nature sing♪
And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪


Joy to the world♪ The Savior reigns♪
Let men♪ Their songs♪ Employ♪
While fields and floods♪ Rocks, hills and plains♪
Repeat the sounding joy♪
Repeat the sounding joy♪
Repeat♪ Repeat♪ The sounding joy♪


Joy to the world♪
Joy to the world♪
Joy to the world♪
Joy to the world♪


Joy to the world♪ The Lord is come♪
Let earth♪ Receive♪ Her King♪
Let every heart♪ Prepare Him room♪
And heaven and nature sing ♪
And heaven and nature sing♪
And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪

And heaven♪ And heaven♪ And nature sing♪



【日本語版】
諸人こぞりて♪ 迎えまつれ♪
久しく♪ 待ちにし♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


この世の闇路を♪ 照らし給う♪
妙なる♪ 光の♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


萎める心の♪ 花を咲かせ♪
恵みの♪ 露おく♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は来ませり♪


平和の君なる♪ 御子を迎え♪
救いの♪ 主とぞ♪
褒め称えよ♪
褒め称えよ♪
褒め♪ 褒め称えよ♪


…ミス・メリーが話した通り、イタリアが誇る二大クリスマス・パン、パンドーロにパネットーネを買うなら、アマゾン等のショッピングサイトが便利。
もしリアル店舗で買い物するなら、東京に数店在るイタリア発アンテナショップ、「EATALY(イータリー)」が本場の味を楽しめてお勧め。
去年までパネットーネだけだったのが、今年のクリスマスからパンドーロも扱う様になったとか。
本場イタリアから輸入するパネットーネ・パンドーロは超ビッグサイズ、人の頭よりも大きくて食べ応えバッチリ、大家族の家庭が多いイタリアでは、大きいサイズのパンが一般的なんだとか。
店に寄れない方用に通販もやってます。

 
↑あまり大きいサイズだと食べ切れる自信が無いもので、今回自分は全国展開してるベーカリー「ジョアン」にて、中サイズのパンドーロを買いました。
中サイズとはいえ、ホールサイズのケーキ位の大きさなので、充分食べ応え有ります。
買ったパンドーロに、粉砂糖や生クリームでデコレーションする積りだったけど、家族から反対の声が上がったため断念。
かけるならチョコレートにしてくれと…しかしクリスマスに真っ黒なチョコレートソースをかけて振る舞うというのはイメージ的にどうだろう?…家族間で協議の末、マスカルポーネチーズとブルーベリージャムでデコレーションする事になったのです。
ブルーベリージャムは冷凍のブルーベリーで自作しました。
出来上がりは御覧の有様で、如何にも初心者という雑な盛り付けっぷり。(汗)
加えて撮影まで雑で、正直ネットに上げるのは如何なものかと思いました。(汗)
やっぱ生クリームくらいトロッとしてないと上手く塗れない…ブルーベリーも飾り付けを考えるなら生にしとくんだった、っつか高価でも苺にしとけば良かったと反省しきり。(汗)
しかし見た目はドイヒーでも、味自体は充分満足いく物になり、家族にも大好評で、直ぐに無くなりました。
パネットーネ同様、酵母の力で発酵させてる為、甘酒の様な香りが仄かに致します。
ドライフルーツが無い分、パネットーネ以上にしっとり感を強く感じられる。
私はドライフルーツ大好きなんでパネットーネ派だけど、ドライフルーツが苦手な家族はパンドーロが良いとの事。
シフォンケーキの様にしっとりしてても、酵母のお陰で、開封せずに置けば長期保存が可能なのは嬉しい。
もし来年も買うなら、今回の反省を活かして、こんな風に美しく盛り付けたい。(→https://www.syokuraku-web.com/gift/10381/)

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2020年、クリスマスには歌を歌おう♪その3

2020年12月26日 18時09分39秒 | クリスマス
皆様、こんばんは。
日本においてのクリスマスは終了しましたが、ミス・メリーのクリスマス雑学講座はまだまだ続きます。
それではミス・メリーから届いた第3夜目の記事を読み上げましょう。

『はぁい♪ミス・メリーよ♪
 日本ではクリスマスが終了して、正月の準備にてんてこ舞いな頃かしら?
 けど、本来のクリスマスは12/25~1/5夜までの十二夜を指してるの。
 メリーのクリスマス雑学講座も1/5まで続く予定だから、正月休みに入っても目を離さないで居てね!
 本日12/26はキリスト教の暦上で聖ステファン(ステファノ)の日と呼ばれる祝日。
 聖ステファンは最初に殉教したキリスト教徒と云われ、主に西方教会圏で崇敬を集めている人よ。
 アイルランド、イタリア、オーストリア、クロアチア、フィンランドでは、12/25だけでなく、12/26も公休日になってるわ。
 またイギリスでは、聖ステファン関わりかは解らないけど、12/26はボクシング・デーと呼ばれ、クリスマスを祝う事が出来なかった貧しい人々や、クリスマスでも仕事をさせられた人達へ、寄付を募る習慣が有るの。
 …今年は新型コロナが大流行したせいで、世界中にそういう人が居るでしょうね。
 特に医療や介護に携わってる人達は、クリスマスなんて関係無く、大勢の命を守る為に今も頑張ってくださってる。
 今こそ、そういう人達に感謝の意を込めて、クリスマス・プレゼントを贈るべきじゃないかしら?
 クリスマス同様、12/26のボクシング・デーが日本で定着する事を、メリー期待してるわ。
 
 さて今夜紹介する世界のクリスマス・スイーツは、ポーランド伝統のジンジャ―ブレッド、ピエルニキ
 ジンジャ―ブレッド=胡椒パンと言っても、見た目はハート型のクッキーで、食感も柔らか目のクッキーって感じ。
 ヨーロッパではクリスマスに食べる菓子といったら、日持ちがするよう香辛料をたっぷり使って焼いたパンかクッキーなの。
 クリスマスにケーキを食べる伝統は日本くらいよ。
 パンはキリスト教のミサで聖体として丁重に扱われる食品、クリスマスにパンを頂くのはイエス・キリストの誕生を祝す意味で当然の事なの。
 クッキーだって元を辿れば発酵させずに焼くパンだから、同様の意味を込めてクリスマスに食べられるわ。
 クリスマスクッキーについては、以前ここで記事を書いてるから、良かったら併せて読んでねv

 ジンジャーブレッドに話を戻して…その歴史は古く、古代ギリシャ時代にロドス島のパン屋が焼いた記録が残ってるそうよ。
 その後、十字軍が中東からヨーロッパへ持ち帰り、各地へ広まったとか。
 チェコではペルニーク、ドイツではレープクーヘン、ロシアではプリャーニク、オランダ・ベルギーではスペキュラース、スウェーデンではペッパーカーカ…呼び名は違えど各国にジンジャーブレッド、或いはジンジャークッキーを焼く伝統が残ってるわ。
 それもクリスマスにね。
 蜂蜜やバターや香辛料等の材料は非常に高価だったから、中世の頃まで菓子は教会で作られ神様に捧げられる物だった。
 産業革命が起きて以降は中流家庭でも菓子が食べられる様になったけど、キリスト教最大の行事クリスマスにのみ作る菓子は、教会の教えと結び付き伝統として残った…っていうのがメリーの考えよ。
 で、このジンジャ―ブレッド、日本ではカルディ等の輸入食品店で販売してるそうだから、例の如く暇人のブログ主さん、入手しといてね!
 
 それじゃあ今夜のクリスマス・ソングを紹介、3曲目は――Good King Wenceslas(ウェンセスラスは善い王様)♪
 ラテン語で記録された古いキャロルのメロディーを元に、19世紀のイギリスで大学監督官だったジョン・メイソン・ニールが、新たな歌詞を付けて生まれたクリスマス・キャロル。
 聖ステファノの日、慈しみ深いウェンセスラス王が、吹雪の中、家来を連れて、貧しい民を救いに行く様子が、歌の中で描写されてるの。
 ウェンセスラス王のモデルは、ボヘミア公の聖ヴァーツラフ1世だと伝わってるわ。
 彼は父であるヴラチスラフ1世より影響を受けて熱心なキリスト教徒に育ち、ボヘミア中にキリスト教を広めたの。
 ところが神聖ローマ帝国から力を借りて教会を建立した事で、ボヘミアの貴族達から神聖ローマ帝国に屈した裏切り者扱いを受け、終には貴族達に誑かされた実の弟に暗殺されてしまう。
 兄が死んだ後、弟のボレスラフはボヘミア公に収まったというから、血も涙も無い話よね。
 後年、ヴァーツラフ1世は殉教者という事で聖人となり、現在でもボヘミア(現チェコ)の守護聖人として信者から崇敬を集めているそうよ。
 この歌に合わせて、本当はチェコのジンジャ―ブレッド、ペルニークを紹介したかったんだけど…暇人のブログ主から入手が難しいと断られてしまったから諦めるわ。
 クリスマス・ソングを紹介し終えた所で、今夜の話はお終い。
 また明日、このブログで皆と会えるのを楽しみにしてるわね!』
 
――以上、メリーさんからのお手紙でした。
それではクリスマス・ソングの王様と言われるビング・クロスビーが歌うバージョンを参照しつつ、歌ってみましょう。



【Good King Wenceslas(ウェンセスラスは善い王様)】




Good King Wenceslas looked out♪
On the feast of Stephen♪
When the snow lay round about♪
Deep and crisp and even♪

Brightly shone the moon that night♪
Tho' the frost was cruel♪
When a poor man came in sight♪
Gath'ring winter fuel~♪


Hither, page, and stand by me♪
If thou know'st it, telling♪
Yonder peasant, who is he♪
Where and what his dwelling♪

Sire, he lives a good league hence♪
Underneath the mountain♪
Right against the forest fence♪
By Saint Agnes' fountain~♪


Bring me flesh, and bring me wine♪
Bring me pine logs hither♪
Thou and I will see him dine♪
When we bear them thither♪

Page and monarch, forth they went♪
Forth they went together♪
Through the rude wind's wild lament♪
And the bitter weather~♪


Sire, the night is darker now♪
And the wind blows stronger♪
Fails my heart, I know not how♪
I can go no longer♪

Mark my footsteps, my good page♪
Tread thou in them boldly♪
Thou shalt find the winter's rage♪
Feeze thy blood less coldly~♪


In his master's steps he trod♪
Where the snow lay dinted♪
Heat was in the very sod♪
Which the saint had printed♪

Therefore, Christian men, be sure♪
Wealth or rank possessing♪
Ye who now will bless the poor♪
Shall yourselves find blessing~♪


【訳】
善良なるウェンセスラス王
城の外へ見回りに
聖ステファノの祝祭日
辺りには雪が深く降り積もる

明るい月夜 霜は厳しく
貧しき民は冬の薪を集める

小姓よ 傍へ参れ
知っているならば答えよ
あの農民は誰だ?住処は?

我が君 彼は5kmほど先
山の麓に住んでいます
御猟場の柵に面した
聖アグネスの泉の側に

肉と葡萄酒 松の薪をここへ
我らで家まで運び
彼に食事をさせるのだ

王と小姓が共に進み行く
風が吹き荒ぶ厳しい天候の中を

我が君 夜も更け 風も強く
心は挫け もう進めません

我が足跡をよく見よ 善き小姓よ
臆せずにその足跡の上を歩け
さすれば冬の厳しい寒さも
少しは和らぐだろう

主君の足跡を辿り行く
雪は窪み 熱が芝土を現す
これぞ聖者の為せる業

キリスト教徒らよ しかと心得よ
富と地位を持つ者は
貧しき者に施せば
己もまた祝福されるのだ



↑こちらがカルディで扱ってる、ポーランドのトルン名産「ピエルニキ」。
毎年クリスマス・シーズンになると、店舗販売だけでなくオンライン販売もされ、瞬く間に完売致します。
ジンジャ―ブレッド、ジンジャークッキーは、表面にアイシングで絵を描き、クリスマス・ツリーのオーナメントにして飾るというのが、本場の楽しみ方。
家でもやろうとしたのですが、アイシング嫌いの家族から反対されて出来ませんでした。
砂糖衣ですら嫌がられ、最初は手を伸ばさなかったという。
食感は外側がクッキー、中はパンの様に柔らかく、例えるなら佐賀の銘菓「丸ぼうろ」。
香辛料効かせた丸ぼうろに砂糖衣が掛けられた物をご想像ください…つって丸ぼうろ食べた事無い人には伝わり難いですね。(汗)
丸ぼうろのルーツは西洋菓子なので、似てるのは当然かもしれない。
ちなみに東京にはチェコの家庭料理を提供する「セドミクラースキー」と言うレストランが在ります。
クリスマス・シーズンにそこを訪ねれば、ペルニークが手に入ったかもしれないですが、コロナ禍の折、行くのは躊躇われたのです…そんな訳で許せ、ミス・メリー。

ちなみにミス・メリーが書いたクリスマス・クッキーについての記事はこちら

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2020年、クリスマスには歌を歌おう♪その2

2020年12月25日 00時00分00秒 | クリスマス
皆様、メリークリスマス!!
今年は新型コロナ大流行のせいでミス・メリーが来日出来ず、彼女から届く手紙を読み上げる形で、クリスマス雑学講座を開講しております。
ネット時代にそぐわぬアナログ手法で済みませんが、一時クリスマスに纏わる話とクリスマスソングを楽しんでください。
では、ミス・メリーから届いた第2回目のクリスマス記事を読みましょう。

『皆、メリークリスマーース♪♪
 新型コロナ大流行のせいで外遊びに出られずつまんないわね。
 けど、今夜は聖クリスマス、キリスト教国では静かに祈りを捧げる日。
 この際キリスト教徒に倣って、メリー、世界の平和とコロナ禍終息を祈るわ。
 さて第2夜目に紹介する世界のクリスマス・スイーツは、オーストリアのバニラ・キッフェルン
 キッフェルンはドイツ語で三日月の意味、写真の通り白い三日月型をしたバニラ風味のクッキーが、オーストリア定番のクリスマス・スイーツなんですって。
 薄力粉にヘーゼルナッツパウダーやコーンスターチ等を混ぜ合わせ焼いた生地は、口の中で淡雪の如くほろほろっと崩れるの。
 去年紹介したスペイン伝統クリスマスクッキーのポルボロンや、アメリカでスノーボールと呼ばれるアーモンドプードル入りクッキーに似た食感よ。
 生地にナッツパウダーを混ぜて焼く作り方から見て、挙げた3種のクッキーのルーツは同じなのかもしれないわ。

 ところでキッフェルンが三日月型をしてるのには、こんな理由が有ってね……
 1683年、神聖ローマ皇帝の居城が在ったウィーンはオスマン帝国軍に包囲されるも、反オスマンを掲げ結集した中央ヨーロッパ諸国連合軍が、それまで無敵だったオスマン帝国軍を初めて撃破。
 ウィーンは歴史的勝利を収めた記念に、オスマン帝国の象徴である三日月を模り菓子を拵えた――ていうのがキッフェルンの由来ですって。
 諸説有るけど…でも敵の象徴を食べてしまえってのは、気持ちとして理解出来るわね。
 プロ野球で例えるなら、福岡ソフトバンクホークスのファンが、ロッテ戦を前にコアラのマーチを食べるみたいな?(笑)
 ちなみに、オーストリアからフランスに嫁いだマリー・アントワネットが、祖国の菓子キッフェルンを懐かしんでシェフに作らせたのが三日月型のパン、クロワッサンの始まりと云われてるわ。
 この時クロワッサンを焼いたパン職人がデンマーク人だった為に、デニッシュ生地で焼く様になったとか。
 
 バニラ・キッフェルンに話を戻して…日本で買うならドイツ菓子店やドイツ風カフェを当たれば良いんじゃないかしら?
 日本人はドイツ・オーストリアの文化に強く憧れてるから、探せば結構見付かると思うわ。
 何処の店で入手するかは、ここのブログ主にお任せして、そろそろ2曲目のクリスマスソングを紹介しましょ。
 1818年12月25日、オーストリア郊外に建つ小さな聖ニコラウス教会で誕生した――Silent Night(きよしこの夜)♪
 ヨゼフ・モールの詞に、フランツ・クサーヴァー・グルーバーが曲を付けて完成した聖歌は、クリスマスに起きた奇跡と呼ばれてるの。
 歌う貴方にも奇跡が有らん事を…。

 今夜はここまで、また明日も楽しくクリスマス・ソングを歌いましょ♪』

――以上、メリーさんからのお手紙でした。
それではこちらを参照しながら、紹介頂いたクリスマス・ソングを歌う事に致しましょう。



【Silent Night(きよしこの夜)】




Silent night, holy night♪
All is calm, all is bright♪
Round yon Virgin, Mother and Child♪
Holy infant so tender and mild♪
Sleep in heavenly peace♪
Sleep in heavenly peace♪

Silent night, holy night♪
Son of God love's pure light♪
Radiant beams from Thy holy face♪
With dawn of redeeming grace♪
Jesus Lord, at Thy birth♪
Jesus Lord, at Thy birth♪


キッフェルンについてですが…トルコに「ロクム」と呼ばれる、砂糖にデンプンとナッツを加えて作る伝統菓子が在りまして、これが恐らくキッフェルン系のクッキーやヌガーやマジパンの先祖に当たるんではないかと自分は考えています。
食感は餅の様な弾力らしいのですが、19世紀になるまでロクムにはデンプンの代わりに小麦粉を用いて作られてたとの事、小麦粉に砂糖にナッツといった材料で作られる点が共通してると感じませんか?
つうか世界に伝わる菓子の大半がトルコ起源だと云われてるそうです。
沖縄のちんすこうもルーツを辿ればトルコに行き着くかと。
オスマン帝国との長き争いは、西欧に東方の文化をもたらした側面も有るそうで、同じ頃に珈琲もトルコからウィーンに伝わったそうです。
今と反対で、昔はイスラム国の方が文化進んでたんだなと。

 
↑さて、ミス・メリーから入手を依頼されたバニラキッフェルンですが、茗荷谷駅近くの「KNETEN(クネーテン)」と言う喫茶店で売ってるのを見付けました。
店名の「KNETEN(クネーテン)」は、「手で捏ねる、混ぜる」を意味するドイツ語だそうで、販売している菓子はドイツ風の物が多かったです。
バニラキッフェルンはオーストリアだけでなく、ドイツでもクリスマス・シーズン中によく食べられるとの事。
オーストリアとドイツは歴史的に双子の様な関係で、民族・言語ともほぼ同じです。
その為、習慣や文化に共通点が数多く見られます。
ちなみにポルボロンについては、こちらの記事をお読みください。

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2020年、クリスマスには歌を歌おう♪その1

2020年12月24日 22時07分46秒 | クリスマス
皆様にお知らせ致します。
当ブログの歳末恒例企画「ミス・メリーのクリスマス雑学講座」ですが、新型コロナの世界的流行により、記事を書いてるミス・メリーの来日が叶わなくなりました。
一時は企画の中止を検討し、ミス・メリーに相談したところ、「楽しみにしてくれてる皆を裏切るなんて私には出来ない!!」と仰りまして――そんな奇特な人居るかなぁ?――13日分の記事原稿を手紙に認め送って来やがったのです。
ネット全盛の現代にアナログ手法でエアメールを寄越すミス・メリーの住環境が私的に大変気になりますが、それはさて置き彼女の働きのお陰で今年も無事クリスマス企画を立ち上げられる運びとなりました。
サンキュー、ミス・メリー。
では早速、ミス・メリーから届いた今年第1回目の記事原稿を読み上げましょう。

『皆、1年振り!!
 今年一年、世界は新たな病魔に侵されたけど、変わりなく元気に過ごして居るかしら?
 私が居る北の国でも街は死んだ様に鎮まっていて、クリスマスを祝う雰囲気じゃないの。
 常なら一年で最も賑やかなシーズンなのに、メリー悲しくて泣きそう。
 でも、クリスマスには歌わなきゃ!辛くても御馳走を食べて、来年の豊穣と健康と幸運を祈るの!
 非常事態にこそ平常心を保てるよう、クリスマスの伝統は守らなきゃね!
 そういう訳で、今年メリーは来日出来ないけど、企画は例年通りに開催するわ!
 今年のテーマは去年の続きで、日本で手に入る世界のクリスマス・スイーツ。
 12/24~1/5の13日間、一夜に1つずつ、各国伝統のクリスマス・スイーツを紹介してくわ。
 何故13日間?クリスマスだから十二夜じゃないかって不思議に思った?
 今回、十三夜間にかけクリスマス・スイーツを紹介するのは、フランス、プロヴァンス地方の習慣である、トレーズ・デセール(13種のデザート)に因んでよ。
 昔、プロヴァンス地方では、クリスマス・シーズンに手に入る甘い物を13種類集めて、13枚のお皿に盛り、テーブルの上に綺麗に並べるという、クリスマスの特別な習慣が有ったんですって。
 某ホラー映画の影響等で13は不吉な数字として世間にイメージ付いてしまったけど、古来13はキリストと12人の弟子を表す聖なる数字として捉えられていたのよ。
 キリスト教的には本来聖なる数字だった13が不吉な物に変わったのには、北欧神話より影響を受けたって説が有るけど、今その件に触れると話が横道に逸れるので止めておきましょ。
 第1回の今夜採り上げるのは、フィンランド発のヨウルトルットゥよ!

 ヨウルトルットゥはフィンランド語でjoulutorttuと書くの。
 joulu(ヨウル)=クリスマス+torttu(トルットゥ)=パイ、タルトって意味ですって。
 トルットゥ…タルト…成る程ね!
 クリスマスツリーの天辺に有る星の形を表した見た目はとってもキュートv
 日本人から見ると折り紙で作った風車に似て思えるかしら?
 北欧ではクリスマスを飾るアイテムに星は欠かせず、ツリーの天辺だけでなく、天井から下げる照明のデザインに使われたり、窓辺にも飾られるんですって。
 この習慣には恐らく光の聖女ルシア信仰が関わってると思うわ。
 ルシアについては後日説明するとして、今はヨウルトルットゥについて。
 調べてみたけど、日本で手に入れるのは結構難しいみたい。
 フィンランド人にとって、ヨウルトルットゥはホームメイドが基本のお菓子で、わざわざお店に行って買うもんじゃないの。
 確かに作り方は至って簡単、パイ生地の中心にプルーンジャムを載せて、折り紙で風車を形作る要領で折れば完成するから、お菓子作りが不得意な人でも冷凍のパイシート使えば出来そうだわ。
 それでも記事を書く為、去年の内から、日本でフィンランドのお菓子を作って売るお店を探してたの…あの頃は今みたいに日本との行き来が出来なくなるなんて考えもしなかった…急にセンチになって御免なさい、話を戻すわね!
 調べたら鎌倉にフィンランド人のご主人が営業してるベーカリーが在って、クリスマスシーズンにだけヨウルトルットゥを売ってるんですって。
 生憎メリーは今、買いに行く事が出来ないから、入手は暇人のブログ主にお願いするわ。
 後は頼むわよ!

 それじゃあ今年1曲目のクリスマス・ソングを紹介して、今夜のメリーの出番はここまで。
 クリスマス・イブに歌うなら、やっぱりこの歌よね――Rudolph The Red Nosed Reindeer(赤鼻のルドルフ)♪
 ロバート・L・メイが娘の為に書いた童話を元に、ジョニー・マークスが作詞・作曲してヒットしたクリスマス・ソングよ。
 …今年はサンタクロースも大好きな子供達と触れ合えず辛いでしょうね。
 赤鼻のルドルフ、どうかサンタさんの寂しい心を癒してあげて!
 じゃあ皆、また明日も楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪』

――以上、メリーさんからのお手紙でした。
では先ずこちらを参照して頂き、歌のお時間に参りましょう。
その前にチョッパー、ハッピーバースデー!!



【Rudolph The Red Nosed Reindeer(赤鼻のルドルフ)】




Rudolph the red nosed reindeer♪
Had a very shiny nose♪
And if you ever saw it♪
You would even say it glows♪

All of the other reindeer♪
Used to laugh and call him names♪
They would never let poor Rudolph♪
Join in any reindeer games♪

Then one foggy Christmas Eve♪
Santa came to say♪
Rudolph with your nose so bright♪
Won't you guide my sleigh tonight♪

Then how the reindeers loved him♪
And they shouted out with glee♪
Rudolph the red nosed reindeer♪
You'll go down in history♪


【訳】
赤鼻のルドルフ、ピカピカのお鼻を持っていた
君も見たら、きっと光ってると思う筈さ
他のトナカイ達は、笑って悪口さえ言っていた
一緒に遊んでさえくれなかった

ある霧の濃いクリスマスイブ
サンタが来て言った
「ルドルフや、その明るい鼻で道を照らしてくれないか?」

仲間のトナカイ達は、ルドルフを見直して
歓喜の中こう叫んだんだ
「赤鼻のルドルフ、お前は歴史に残るトナカイだ!」



…はい、歌ってテンション上げ終えた所で、「ヨウルトルットゥ」の件に戻ります。
 
↑メリーさんからの指示を受けて鎌倉に在るフィンランド伝統のパンを売る店、「ライ麦ハウスベーカリー」まで行って参りました。
場所は土日祝日ともなれば観光客でごった返す小町通りの裏手に在ります。
鳩サブレーを売る豊島屋本店の裏に廻り、鎌倉駅とは反対方向へ道を進めば迷わず着けるかと。
小町通りと若宮大路に比べ人通りが少ない道なので、初訪問者は道が間違ってないか不安になるかもしれない。
コロナが流行してる折、仕事休みの平日午前中に独りで訪ね、サッと買って、他所に寄らず帰って来ました。
シーズンなら通販でも買えるんだけど、メリーさんから指示飛ばされた時は、未だサービス開始前だったんですよ。(汗)


↑「ライ麦ハウスベーカリー」では「星のタルト」の名前で販売してるもよう。
日本ではタルトとパイは明確に種別されてますが、欧米では判断曖昧で一緒くたにされてるらしいのですよ。
中身には苺やブルーベリー、トマトジャムなんかも用いられたりするけど、基本はプルーンと決まってるそうです。
フィンランドでは料理の味付けにもプルーンジャムを使うとの事、家庭に根付いた基本調味料なのでしょう。

パイはサックリというよりしっとりで、甘酸っぱいプルーンジャムに合っており、大変美味しかったです。

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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その12

2020年01月01日 18時34分50秒 | クリスマス
ハッピーニューイヤー!!
令和元年から令和2年へ――新しい年の幕開けね!
どんな年になるのか今からワクワク♪
貴方にとって、メリーにとっても、良い年になる事を祈ってるわv
さて、2020年が明けたけど、2019年に残した宿題を片付けなくちゃね!
最後に紹介するクリスマス・スイーツは、イギリスの「クリスマス・プディング」よ!
「プディング」と言っても、日本のカスタードプリンやプッチンプリンなんかとは違うわ…って以前も記事に書いた気がするけど。(汗)
様々なドライフルーツにナッツ、パン粉や小麦粉、卵、スエット(牛や豚の脂)、ナツメグやシナモン等の香辛料、ブランデーやラム酒等を混ぜ合わせ、型に流し込んで一晩寝かせてから蒸し上げる、イギリスのクリスマスには欠かせない伝統的スイーツよ。
そのルーツは、同じくイギリスに伝わるクリスマス・スイーツ、「ポリッジ」だと云われてるわ。
「ポリッジ」はドライフルーツ・穀物・牛乳・バター・砂糖等を掻き混ぜて作る甘いミルク粥。
詳しい事は以前メリーが書いた記事を読んでねv
お粥として食べられてた物が、後に型に詰められ固形化、そして今の「クリスマス・プディング」になったってわけ。

写真を観たら解ると思うけど、この「クリスマス・プディング」は、日本人が考えるスイーツのイメージから、かなり逸脱してるわ。
見た目はまるで失敗して黒焦げになったプディング…とても美味しそうに見えないでしょ?
味も…様々な材料が混ざり合ってカオス状態、イギリス人からして「非常に癖が有る」の。
そんな見た目も味もイマイチな物が、何故イギリスの伝統的クリスマス・スイーツになったのかって?――察するに、概ねの理由はチャールズ・ディケンズ著作「クリスマス・キャロル」に有るんじゃないかしら?
ディケンズの「クリスマス・キャロル」はイギリス人なら誰もが知ってる国民的小説、本を読んだ事が無い人でもクリスマス恒例の催物を観て自然と覚えてしまうの。
「クリスマス・キャロル」でディケンズが、恰もクリスマス・プディングはイギリス伝統のクリスマス・スイーツの様に書いた事で、読んだイギリス国民の頭にそれが刷り込まれたってわけ。

クリスマス・プディングの材料は13種類用意する以外、特に決まりは無いけど、作り方には色々呪い的な決まりが有るの。
一に、クリスマスの5週間前の日曜日には準備を始める事――この日は英語で「Stir-up Sunday」、「混ぜ合わせる」って意味なんですって。
二に、材料をボールに入れたら、家族全員で1人ずつ、願い事をしながら、生地を掻き混ぜる事。
…その際は、イエスが生まれた時に「東方の三賢者」が東から西へ祝福にやって来たという由来から、生地は必ず東から西へ混ぜるって決められてるらしいわ。
或いは、大昔信じられた天動説が由来で、生地を時計回りに掻き混ぜる、とも云われてるそうよ。
三に、生地の中には6ペンス硬貨・指輪・指ぬき・ボタンを入れる事。
…プディングを切り分けた際に何が入っていたかによって、各人翌年の運勢が決まるって云われてるの。
硬貨なら幸せ、指輪なら結婚、指ぬきやボタンなら暫く独身のまま――つまりは新年を占うゲームね!
食べ物に異物を混入、しかも数種類入れるって、日本人には許容しかねる習慣じゃないかしら?
間違えて飲んだ時の事を考えるとメリー蒼くなるわ……正解は1年後ならぬ、占い結果は1日後?

汚い話をして御免なさい。(汗)
生地が良く混ざったら型に流し込み、弱火で5~6時間蒸した後は、クリスマスまで涼しい場所に保管し、じっくり熟成させるの。
熟成期間が長い程ドライフルーツが発酵して、美味しくなるって言うわ。

クリスマス当日は、食べる前に再び1時間ほど蒸して、ラム酒やブランデーをかけたら、火を点けるの。
そうする事でアルコール分を飛ばし、洋酒の香りをプディングに馴染ませるのね。
火を点けた際に、プディングから青い炎が立ち昇る光景が、とっても幻想的で綺麗だって言われてるの…ここのブログ主も以前或るホテルで体験したそうよ。
プディングには、ラム酒やブランデー入りのバター、或いはホイップクリーム、カスタードクリーム、アイスクリーム等を添えて、召し上がれ――

――てな具合に、作るのも食べるのも非常に手間のかかるスイーツな所が、儀礼を重んじるイギリス人に愛される所以かしらね?
そうは言っても最近は手作りする家庭が減り、スーパー等で完成品を買って済ましたり、普通のフルーツケーキで代用するイギリス人が増えてるみたい。
日本でもクリスマスシーズンになると、成城石井スーパー等の輸入菓子コーナーに並んでるわ。
メリーが買ったのは「タイニー・トリア・ティー・ルーム」のクリスマス・プディング。
去年11月末、伊勢丹新宿店で開催してた「英国展」で見付けたの。
余談になるけど、その下階フロアに飾られてた東欧からの輸入オーナメントが、うっとり見惚れるほど綺麗だったわ。
 
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1つ1つの造りが精巧で、硝子細工は宝石の様に輝いてて…その分値が張るけど…流石は老舗高級デパートの伊勢丹ね、「うちでは中国製の安物は置かない」っていうプライドを、ひしひし感じられたわ!
でも御免なさい、庶民のメリーには手が届かなくて、写真だけ撮って帰ったの……。(涙)

話を戻すわね(汗)…買ったクリスマス・プディングは白い布で包まれ、ホームメイド感が漂ってたわ。
説明書きによると使用材料は、サルタナ(レーズン)、カレンツ(レーズン)、レーズン(スタンダード)、ブラムリーアップル、ドライフィグ、ドライアプリコット、ドライプルーン、オレンジピール煮、レモンピール煮、卵、パン粉、小麦粉、ブラウンシュガー、バター、ブランデー、オレンジ果汁、ミックススパイス、ベーキングパウダー、スエット(牛や豚の脂)…え~と19種類は有るかしら?
 
こんだけ沢山の材料使い、作って頂けたなんて有難いわ、きっと凄い手間がかかったと思うの。
プディングは既にカップに入った状態だから、後は蓋と脱酸素剤を取り除き、アルミホイルでカップの上を覆って、カップの真ん中より少し上に来る程度に水を張った鍋で、30分~1時間カップ毎プディングを蒸せば出来上がり、熱い内にお皿に取り出し、底紙を剥がしてから、お召し上がりください…って、説明文にしたら面倒そうに聞こえるでしょうけど、殆ど手間入らずで頂けたわ。
カップを下に向けたら簡単に取り出せた事を考えると、予め型にバターか何かを塗ってあったのね、至れり尽くせりだわ。
後はブランデーをかけて火を点けようとしてメリーったら馬鹿!――少し温めようとブランデーを鍋で煮立てちゃったの!
そんな事したらアルコールが飛ぶじゃない!(汗)…勿論、青い炎は立ち昇らなかったわ。
あああ…このミスは暫く引き摺ってしまいそうよ。(涙)

気を取り直して味の感想を言うと、メリーは結構イケると思ったわ。
バニラアイスと合わせて食べたら、ブランデーの苦さにプディングの独特な食感と相まって、とっても美味しく食べられたの。
…プディング単体のみでは食べ切るの難しいかもしれないけど、他に譬え様の無い味わいは癖になるわ。 
ちなみにプディングの上の飾りは、ケンジントン・ティールームで頂いたブッシュ・ド・ノエルに載ってた物よ。
現代に於いて再利用の精神は大事よね!

クリスマス・プディングはイギリス伝統のスイーツだけど、その起源を探ると古代ケルト民族の冬至の慣わしに行き着くそうよ。
スコーンも本当はスコットランドが起源だから、日本人がイギリス伝統のスイーツ扱いする事に、スコットランド人は違和感持ってるかもしれないわ。
日本人が指すイギリスは1国だけど、実態はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4国による連合国家だから。

…それじゃあ名残惜しいけど、2019年度最後のクリスマスソングを紹介するわ!
最早このブログでは定番の12曲目ね――「We Wish You A Merry Christmas(クリスマスおめでとう)」!
16世紀のイングランド西部地方で生まれたと伝わる古いクリスマス・キャロルよ。
歌詞にクリスマス・プディングが登場するって事は、少なくとも16世紀にはクリスマス・プディングが食べられてたって事かしら?
歌はこちらを参考にね。

…寂しいけど、今夜でメリー、暫くサヨナラしなくちゃいけないの。
でも町にクリスマス・ソングが響く頃、再び戻って来るから忘れないで!
皆、元気でね!…また12月になったら、一緒にクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【We Wish You A Merry Christmas】




We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

Good tidings we bring to you and your kin♪
Good tidings for Christmas and a happy New Year♪

Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
And a cup of good cheer♪

We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
So bring it right here♪


We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪

Good tidings we bring to you and your kin♪
Good tidings for Christmas and a happy New Year♪

Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
Now bring us some figgy pudding♪
And a cup of good cheer♪

We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
We won't go until we get some♪
So bring it right here♪

We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
We wish you a merry Christmas♪
And a happy New Year♪


【訳】

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

良い知らせを持って来たんだ、貴方と、貴方の家族に
クリスマスが来たんだ、そして新年おめでとう

早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
それから、ちょっとした御馳走も

食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
ほら、だから早く持って来て


クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも

良い知らせを持って来たんだ、貴方と、貴方の家族に
クリスマスが来たんだ、そして新年おめでとう

早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
早くイチジクのプリンを持って来て
それから、ちょっとした御馳走も

食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
食べるまで帰らないよ
ほら、だから早く持って来て

クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
クリスマスおめでとう
そして、新年のお祝いも



…明けましておめでとう御座います、びょりです。
今年も一年宜しくお願い致します。
メリーさん、去年末から今年初めまで、記事を書いてくれて有難う…で、またクリスマスが来たら、ここに戻って来るの?

今年のテーマについては、日本で外国のクリスマス・スイーツがどれだけ手に入るのか気になり、調べたくなったとの事です…メリーさんが。
日本で暮らす外国人が増えて行く毎に、外国からの食文化がどんどん入って来るわけで、食べるのが好きな人間にとっては単純に有り難い事。

料理が不味いと世界で評判のイギリス…それについて「彼らは清教徒の子孫だから」って説を読んで至極納得してしまった。
言われてみればプロテスタントが多数派のイギリス、オランダ、北米なんかは料理が不味く、カトリックが多数派のイタリア、フランス、スペインなんかは料理が美味しいイメージだ。(※個人の主観です)
同じイギリス内でもカトリック派が多いアイルランド等は料理が美味しいんだろうか?
食を知れば自ずとその国の成り立ちが知れる…深いですね。

ブログの仕様は、例年の如く十二夜が明けるまで、このままにしときます。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その11

2019年12月31日 18時53分02秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
いよいよ大晦日、日本では除夜の鐘を聴きながら蕎麦を食べる日ね。
最近は除夜の鐘の音が煩いから鳴らすなって苦情がチラホラ出てるんですって?
除夜の鐘は百八つの煩悩を打ち祓う有り難い音なのに…簡単に無くして良いものかしら?
年の終わりから始まりにかけては、日本だけでなく世界中で鐘や鈴を鳴らす風習が有るの。
この時期は恐ろしい魔物が至る所で跋扈するから、撃退する目的で鳴り物を夜中打ち鳴らすのよ。
魔物は鐘や鈴の音が大の苦手なの…鐘や鈴の音を嫌う人は取り憑かれてるのかもしれないわ…そういう人こそ静かに音色に聴き入らないとね。
前置きはここまでにして、今夜紹介するクリスマス・スイーツは、日本の「クリスマス・ケーキ」よ!

日本で初めてクリスマス・ケーキを販売したのは、ペコちゃんがトレードマークの菓子メーカー「不二家」――というのは多くの人に知られてる事実ね。
不二家の創業者である藤井林右衛門は、明治43年、横浜元町の外国人居留地に洋菓子店をオープン。
日本在住の西洋人からクリスマスの習慣を伝え聞き、同年12月、世界初のクリスマス・デコレーション・ケーキを考案し販売したの。
これはクリスマス・スイーツの歴史に於いて重大な出来事よ!
最初アラザンを鏤める程度のシンプルなデコレーションだった物を、不二家ではクリスマスが来る度にグレードアップさせて行き、現在の「苺が載ったデコレーション・ケーキ」が型として完成したってわけ。
戦後テレビ放送が開始すると不二家はCMでクリスマスケーキを宣伝し、クリスマス・イブに苺が載ったデコレーション・ケーキを食べる習慣を日本中に根付かせたの。
ところで何故「苺」かっていうと、日本人が苺大好きってのも勿論有るけど、真っ白なホイップクリームと真っ赤な苺で日本の国旗を表したって説が有るわ。

不二家のクリスマス・ケーキが誕生する以前、日本ではアメリカに倣って、クリスマスをネタに馬鹿騒ぎしてたそうよ。
大人達は派手な三角帽子を被ってパーティで酒飲んで遅くに帰宅ってのが当たり前の情景、それを不二家のクリスマス・ケーキが「イブは家族でクリスマス・ケーキを囲んで祝う」スタイルに変えたの。
日本人の生活習慣を一から変えてしまうなんて、不二家って実は凄い会社だったのね~!
今や日本式クリスマス・ケーキの習慣は、お隣の韓国や中国等のアジア圏、更には西洋の一部にも影響を及ぼしてるそうよ。
ちなみに、クリスマス・ケーキに蝋燭を立てる習慣は、他国に無い日本独特なものなの。
誕生日ケーキに蝋燭を立てる習慣は、戦後アメリカから日本へ持ち込まれたらしいけど、クリスマス・ケーキに蝋燭を立てる習慣は……やっぱり不二家が流行らせたのかしら?
日本の家屋は狭い所が多いから、アドヴェント・クランツを飾りたくても場所が無いものね。
アドヴェント・クランツの代わりに、ケーキの上にキャンドルを立ててるとしたら、クリスマスの習慣として納得が行くものかも…。

メリーがクリスマス・デコレーションケーキを買ったのは不二家――ではなくて、「ホテルメトロポリタン池袋」1階の「クロスダイン・ケーキショップ」。
…御免なさい不二家さん……仕事上のお付き合いから、毎年ここで買う事に決めてるの。(汗)
しかも苺のショートケーキじゃないし(汗)……でもサンタの胴体部をモチーフにした可愛いデザインでしょう?
白いボタンが特にキュートねv
ベリーのムースにゼリー、ピスタチオのスポンジが、赤・桃・緑色の綺麗な層になってたわ。
断面の写真をお見せ出来無くて残念!
甘酸っぱくて美味しかったけど、生の果物は入ってなかったのよね、そういえば。
今年は大きな台風が2つもやって来たでしょ?
そのせいで野菜や果物が被害に遭い、クリスマス・ケーキに使用する苺も不足してるんですって。
不二家さんも大変だったと思うわ。
  
↑写真はホテルメトロポリタン池袋のロビー飾りよ、大きなクリスマス・ツリーがピカピカ光ってて綺麗だったわ~!
ホテル近くの西口公園では、ストリート・ミュージシャンがクリスマス・ソングを演奏…クリスマスは町中をロマンチックに見せてくれるから大好きよ♪

12月26日には正月飾りに切り替える日本、クリスマス・ツリーから門松への早変わりは風物詩化してるわね。
日本人の几帳面さが出ていてメリーは結構好きなのv

じゃあここで今年最後のクリスマス・ソングを紹介、スコットランド民謡「Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)」の日本バージョン――「蛍の光」♪
英米では歳末の歌、日本では紅白歌合戦の〆の歌…23時40分頃にチャンネルをNHKに合わせれば、今年もきっと聴けるわよ!
「蛍の光」がクリスマス・ソングなのかって?…歳末に歌うならクリスマス・ソングに入るわよv
歌はこちらを参考にね。
今年1年お疲れ様、年が明けても楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【蛍の光】




蛍の光♪ 窓の雪♪
書(ふみ)読む月日♪ 重ねつつ♪
何時しか年も♪ すぎの戸を♪
開けてぞ今朝は♪ 別れ行く♪

止まるも行くも♪ 限りとて♪
互(かたみ)に思ふ♪ 千万(ちよろづ)の♪
心の端を♪ 一言に♪
幸(さき)くと許(ばか)り♪ 歌ふなり♪



…こんばんは、びょりです。
後少しで年が明けますね~今年1年お世話になりました。
来年は遂に東京五輪ですよ…連日ニュースですったもんだが伝えられるせいで、無事開催出来るのか不安になります。
しかしきっと始まってしまえば日本中盛り上がるに違いないので、現場で頑張ってる人達にはエールを送りたい。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その10

2019年12月30日 21時05分39秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
令和元年、貴方にとって最も興奮したニュースは何かしら?
メリーはやっぱりラグビーW杯!ワイルドなラガーマン達にメロメロ、俄かに盛り上がったわ!
それにしても世界の8強入りなんて、日本のラグビーチームって強かったのね~。
熱しやすく冷めやすい性質と言われる日本人、ラグビーの国内人気をこのまま維持し、更なる高みを目指して欲しい所だけど、来年は五輪の盛り上がりに勢い削がれやしないか心配よ。
ヘイ!ジャパニーズ!五輪も良いけどラグビーもねv
前置きはここまでにして、今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、イタリアの「パネットーネ」よ!

「パネットーネ」はイタリア南部ナポリの町で生まれたクリスマスパンで、ドイツ生まれのシュトレン同様、刻んだドライフルーツを生地に練り込み、発酵させて長期保存出来る様にした物なの。
完成した「パネットーネ」は、開封しなければ半年以上もつわ。
その秘密は生後直ぐに初乳を飲ませた仔牛の腸内から採集した「パネットーネ種」――乳酸菌の1種であるこれに、小麦粉と酵母菌を配合して生地を発酵させてるからなの。
近年は日本でも売られてるパネットーネだけど、本場の物とは風味から食感まで大分違うわ。
「パネットーネ」の製法は他国へ持ち出し禁止の秘伝、本場の味が知りたいならイタリア、それもナポリにまで出掛けるしか無いわね。

或いはイタリアのアンテナショップに行くとか…日本の東京で本場のパネットーネを食べられると人気の店が、イタリア発の総合フードマーケット「EATALY(イータリー)」。
店名は英語の「EAT」と、イタリアを表す「ITALY」を組み合わせたのね。
場所は東京駅丸の内側地下街グランスタと、日本橋に在る老舗デパート三越の中――メリーが今回訪れたのは東京駅グランスタ丸の内店の方よ。
 
店内は奥行きが有って、レストラン、カフェ、ジュースバー、マーケットと、様々なコーナーが設けられてるの。
イタリアの高級ブランドチョコ、「Venchi(ヴェンキ)」の量り売りコーナーも有ったけど、こちらは冬季限定の特設かしら?
レストランでは、イタリアの代表料理として知られるピッツァにパスタにパニーニだけでなく、あまり日本では目にしないイタリアの惣菜まで食べられるのが嬉しいわ。
カフェやジュースバーで提供するスイーツも、ジェラートにティラミスといったメジャー系以外に、映画「ゴッドファーザー」に登場するシチリア州のスイーツ「カンノーリ」なんてマイナーな物まで…マイナーなんて表現は失礼かもしれないけど、日本では滅多に食べられないスイーツには違いないわね。
 
チーズに生ハムにワインにオリーブオイル等々…美食の国イタリアの特産物が所狭しと並んでいて、店内を観て回るだけでも楽しいけど、空腹で行ったら目の毒になるから要注意よ!
 
クリスマスが近付くと店の目立つ所に箱詰めされたパネットーネが幾つも積まれて圧巻の光景、EATALYではイタリアの老舗ボニファンティ社に製造をお願いしてるそうよ。
伝統的製法で作られたパネットーネは、イタリアから空輸で日本に届けられるの。
 
メリーが買ったパネットーネは、スタンダードな「ミラネーゼ・バッソ」。
他に洋梨とチョコレート味、チョコレート味、マロングラッセ味など有ったけど、基本は大事だものね。
形は綺麗なドーム型、比較の為にティッシュ箱を隣に置いて写真を撮ってみたわ…どんだけビッグサイズか解って貰えるかしら?
「パネットーネ」と言う名前は「大きなパン」を表してるといえ、重さにして500g有るのよ!
もっと大きい1kgサイズも有ったけど、食べ切れるか自信無くて今回は見送り。
けど杞憂だったわ――家族で切り分け、1日で食べ切ってしまったの!!
卵を贅沢に使って焼いた黄金色のブリオッシュ生地に、レーズンやシトロンピール等の香りと甘味が移って、パンなのに洋酒漬けのフルーツケーキみたいな芳醇な味わいだったわ!
この美味しさを何に譬えたら良いの?少なくともシュトレンとは全く違う。
買って1ヵ月以上経ってたのに生地がとってもフワフワしてたし…保存用の缶詰入りパンを2年後に開けた時の衝撃を思い出したわ。

あの美味しさが忘れられず、店にまた買いに行こうか、通販で取り寄せようか、悩み中なの…。

余談になるけど、東京駅近くの丸の内大通りでは、恒例の街路樹イルミネーション企画を開催してるわ。
 

 

 


シャンパンゴールドの輝きに照らされて、何故かチコちゃんがラグビーボールを手にし特別参加。
知らなかった…チコちゃんがラグビーファンなんて!ボーっと生きてて御免なさい。

……話をイタリア方向へ戻そうかしら。(汗)
カトリックの総本山バチカン市国を内包するイタリアでは、国民の大多数がカトリックを信仰してるそうなの。
その為かクリスマス・シーズンは、陽気なイタリア人気質を考えると意外な程、街中に厳かなムードが漂ってるわ。
イタリア人にとってクリスマスは、お祭り騒ぎをする日ではなく、家族揃って静かに祈る日なの。
一部でマーケットが出てはいても、12月25日から1月6日まで殆どの商店が閉まって、街は思いの外静かよ。
イタリアの独特な行事として有名なのが、1月6日の公現節(エピファニー)に開催する「ベファーナ祭」――「ベファーナ」、「ベファナ」とも呼ばれる魔女で、イタリアではサンタクロースの代わりに、彼女が子供達にプレゼントを配るの。
詳しくはメリーが以前書いた記事を読んでねv
ベファーナ祭の日には、街中にベファーナ人形が飾られ、クリスマスよりも賑やかに祝われるんですって。

――つまりイタリアでは1月6日までクリスマスが続くって事なの。
だからパネットーネも未だ売られてるのよ!
記事を読んで興味を持った人は買いに行くと良いわ。
一度食べたら忘れられない味だからv

じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介、イタリアの古いクリスマス・キャロル――「Tu scendi dalle stelle(トゥ・シェンディ・ダッレ・ステッレ)」♪
日本語で「貴方は空から降りて来る」、或いは「貴方は星から降りて来る」のタイトルで知られてるわ。
1754年にナポリの司教だったアルフォンソ・マリア・デ・リゴリによって作詞・作曲されたんですって。
彼はナポリの貧民や孤児、ハンセン病患者等の、当時の社会に見棄てられた人々を救う活動を行い、1732年にレデンプトール会を創立した人物として記録に残されているわ。
元々はナポリの方言で歌詞が書かれたそうだけど、後年イタリア語に書き換えられ、今ではイタリア国民の多くがクリスマスに口ずさむ様になったんですって。
どんな歌かはこちらを参考にね♪

明日はいよいよ大晦日…一緒に歌って楽しい新年を迎えましょう♪



【Tu Scendi Dalle Stelle(トゥ・シェンディ・ダッレ・ステッレ)】




Tu scendi dalle stelle♪
O Re del Chielo♪
E vieni in una grotta♪
Al freddo e al gelo♪
E vieni in una grotta♪
Al freddo e al gelo♪

O Bambino mio Divino♪
Io ti vedo qui tremar♪
O Dio Beato♪

Ah, quanto ti costò♪
L'avermi amato♪
Ah, quanto ti costò♪
L'avermi amato♪


A te, che sei del mondo♪
Il creatore♪
Mancano panni e fuoco♪
O mio Signore♪
Mancano panni e fuoco♪
O mio Signore♪

Caro eletto Pargoletto♪
Quanto questa povertà♪
Più m'innamora♪

Giacche ti fece♪
Amor povero ancora♪
Giacche ti fece♪
Amor povero ancora♪


【和訳】
貴方は空から降りて来る、おお、主よ!
そして、凍える様な寒さの岩屋の中へ来たれり

おお、我が神の御子よ、私には貴方がここで寒さに震えるのが見える
おお、至福の神よ!
嗚呼、私を愛した為に、どれほど大きな代償を払われたことか!
嗚呼、私を愛した為に、どれほど大きな代償を払われたことか!


世界の創造者である貴方なのに、衣服も暖かな火も有りはしない
おお、我が主よ
衣服も暖かな火も有りはしない、おお、我が主よ

愛しき選ばれたる幼子よ、貴方が愛の為、御身を貧しくしたが故、この貧しさは貴方への愛を益々深める
貧しさが貴方への愛を益々深める



…こんばんは、びょりです。
今回取り上げたクリスマス菓子の中で、最も美味しいと感じたのがパネットーネ。
その次に美味しいと感じたのが今回は取り上げず来年紹介予定のミンスパイで、そのまた次に美味しいと感じたのがポルボロン……ってメリーさんが言ってました。(汗)
やっぱイタリアは美味しい物多いですわ。
パネットーネは南米ペルーでも人気のクリスマス菓子で、そちらでは「パネトン」の名で呼ばれてるらしい。
何でもイタリア系移民のアントニオ・ドノフリオが、ミラノの某パネットーネメーカーから製造方法を教わって、1950年にペルーで販売してみたら物凄くヒットし、クリスマスの国民的菓子パンの座に着いたそうな…国外に製造法持ち出したら駄目なんじゃなかったのか?(笑)

ちなみに自分はプロ野球ファンな為、世間のラグビーブームは冷めた目で見てました。
ラグビーファンの人、御免なさい…
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その9

2019年12月29日 21時44分45秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今年はGW中に改元イベントを挟んだ事で、年末を2度体験してる気がするわ。
しかも改元前のカウントダウンの方が盛り上がってた様な…メリーの気のせい?
年号が改まるのは数十年振りの事だけど、来る年も初めて訪れる一度きりの旅人よ、盛大にお迎えしなくっちゃ!
な~んて芭蕉的前置きはさて置いて、今夜紹介するクリスマス・スイーツは、ドイツの「シュトレン」!

「シュトレン」は、粉砂糖で表面が真っ白に覆われた、ドライフルーツやナッツ入りの、フルーツケーキみたいな菓子パン。
「形は産着に包まれた幼子イエスを表し、それ故、頭に『クリスト』を付けて呼ばれる」そうだけど、この設定は後付けらしいわ。
実は由来が何なのか良く解ってないの…でもドイツ語で「シュトレン」は、「杭」や「つっかい棒」や「坑道」を意味する言葉。
更にシュトレンの発祥地と云われるザクセン州では、「シュトレン」は「薪」とか「大きな角材」って意味なんですって。
記録に残る最古のシュトレンは、細長く焼いただけの小麦パンだったそうよ…詳しくは以前メリーが書いた記事を読んでねv

ドイツではクリスマスの1~2カ月前からシュトレンを作り始めるの。
出来上がったシュトレンは、クリスマスシーズン中、少しずつ切り分けて食べる習慣が有るんですって。
何だか正月の間食べられる日本の御節料理と似てるわね。
――え?パンの賞味期限は大丈夫なのかって?
表面を覆う粉砂糖が防腐剤の役割を担うから大丈夫!
しかも生地に酵母が入ってるから、日を置く程に発酵が進んで、しっとりと美味しくなるの。
ドイツが生んだクリスマス限定の聖なるパン、最近は日本でもクリスマスの定番商品として定着した印象ね。
ケーキと違ってシュトレンはパンだから、パン屋さんもクリスマスに商品を売り出せる事が、普及の要因じゃないかしら?
今やスーパーやコンビニでまでシュトレンを扱う様になって、在日ドイツ人もさぞや驚いてると思うわ。

メリーが買ったシュトレンは「神戸屋キッチンエクスプレス」大塚店の物――JRの駅ビルにテナント入りしてる、(失礼ながら)有り触れたチェーン・ベーカリーよ。
 


記事用に沢山クリスマス・スイーツを買い込んでた為(汗)、今回はハーフサイズのシュトレンを購入。
この店ではないけど、ミスドのDポップみたいなプチサイズのシュトレンも見掛けたわ――日本の少子化社会を反映してるわね。
神戸屋のシュトレンは日本人の好みに合わせてか、表面を覆う粉砂糖は少な目、そのせいで本場の物と比べ、しっとり具合が足りなく感じられたけど、中心にマジパンが挟んであったのはメリー的に高ポイント。
マジパンを軸にすると、生地にアーモンドの味と香りが馴染んで、とっても美味しいのよ!…でもマジパンを軸にしたシュトレンって、ドイツよりオランダの方で多く見られる物だから、ドイツのクリスマス・スイーツから外れてしまうかしら?(汗)

「世界で一番クリスマスを愛する国」を標榜するドイツ。
ドイツ観光局発表によると、クリスマス・シーズンに開催されるマーケットの数は、大都市だけで2,500を超えるそうなの!
ミュンヘン、ベルリン、ドレスデン、ハンブルク、フランクフルト、ケルン、ニュルンベルク、ライプツィッヒ…メリーが覚えてるだけでも8カ所在るわ。
ドイツ内だけに留まらず、近年は日本各地でもクリスマス・マーケットを開催してるけど、その殆どがドイツ観光局協賛イベント。
「世界で一番クリスマスを愛する国」のプライドがそうさせるのかしら?
現在世界中で見られるクリスマス習慣の多くは、ドイツから輸入されたものよ。
クリスマス・ツリーも、クリスマスにプレゼント交換するのも、クリスマス限定スイーツも、アドヴェント・クランツやアドヴェント・カレンダーも、み~んなドイツから!
勿論ドイツの他の国でも、古来よりクリスマスの時季に行われる風習は存在したし、現在でも独特な儀式の形で残ってる所が在るわ。
恐らくドイツ人は持ち前の頑固さで、他国に渡っても祖国の風習を継承した為に、クリスマスの習慣がより多く残ってるんじゃないかしら?
それどころか祖国の習慣を押し通した事で、他国の方が影響受けたのかもしれないわ…伊達にEUのリーダー国の座に着いてるわけじゃないわね。
だからってドイツばかりにクリスマスのリーダー面をさせていて良いものかしら?
ここはキリスト教の中心地だったイタリアに奮起をお願いしたいわ!
…なんてけしかけたら駄目ね。(汗)
クリスマスには世界の平和を祈らなきゃ!
て事で、今夜のクリスマス・ソングを紹介、ドイツに伝わる古い民謡に、ドイツ人のヨハン・アウグスト・ツァルナックとエルンスト・アンシュッツが共同で歌詞を付けた、ドイツ生まれのクリスマス・ソング、「O Tannenbaum(おお、樅の木よ)」の日本バージョン――「もみの木」よ♪

大昔、ドイツ人の祖先であるゲルマン民族は、樫の木を神聖な樹木として祀っていたの。
ところが彼ら民族の樹木信仰を、キリスト教徒は断じて認めず、切り倒して改宗させようとしたんだけど、かえって反発を招いてしまったんですって。
そこで樫ではなく、三角形のシルエットを見せる樅なら、キリスト教の教義である「三位一体説」に適うからって、樅の木限定で祀る事を許したんですって。
つまりキリスト教徒達の方が根負けし、妥協案を出したってわけね。
この時、信仰を曲げなかった祖先達のDNAが、ドイツ人の血に脈々と受け継がれてるんだわ!
そんなドイツ人の頑固な気性に思いを馳せつつ、先ずはオリジナルのドイツ版を聴いてみましょうか?



O Tannenbaum



O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Wie treu sind deine Blätter♪

Du grünst nicht nur zur Sommerzeit♪
Nein auch im Winter wenn es schneit♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Wie treu sind deine Blätter♪


O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Du kannst mir sehr gefallen♪

Wie oft hat schon zur Winterszeit♪
Ein Baum von dir mich hoch erfreut♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Du kannst mir sehr gefallen♪


O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Dein Kleid will mich was lehren♪

Die Hoffnung und Beständigkeit♪
Gibt Mut und Kraft zu jeder Zeit♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Dein Kleid will mich was lehren♪


【和訳】
おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の葉は変わらず在り続ける!

夏だけでなく
雪の降る冬でも青々と繁る

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の葉はなんて瑞々しい!


おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
私は心からお前を愛す

冬に幾度となく
お前は私を深く喜ばせてくれた!

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
私は心からお前を愛す


おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の衣が私に教えてくれる

希望と永続、
快さと力とを、どんな時も

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の衣が私に教えてくれる



…続いて日本版を紹介するわ。
英語に訳された「O Christmas Tree(おお、クリスマスの木よ)」も在るけど、メリーはオリジナルのドイツ語版と日本語版の方を好んでるの。
ドイツ人の精神に根付く樹木信仰がオリジナルの歌詞の通りに伝わるでしょ?
歌はこちらを参考にしてね!
それじゃあ、また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょ♪



【もみの木】




樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪
樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪

輝く♪ 夏の日♪
雪降る♪ 冬の日♪

樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪


樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪
樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪

喜び♪ 悲しみ♪
優しく♪ 見守る♪

樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪


樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪
樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪

雨にも♪ 挫けず♪
風にも♪ 折られず♪

樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪



…こんばんは、びょりです。
クリスマス・ツリーの由来については、以前メリーさんが書いた記事を参考にしてください……ってメリーさんが言ってました。(汗)

最近「ネクスト・シュトレン」つって、フランスのアルザス地方のクリスマス菓子「ベラベッカ」を推すムーヴメントを感じますが、個人的にはイタリアの「パンドーロ」の方が、シュトレンに見た目が被らず、人気を伸ばすと思うんですけどねえ。
つうか何故ベラベッカが推されるんだ?フランス観光局の仕込み?
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その8

2019年12月28日 19時32分01秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今年も色んな事件が有ったわね。
嬉しい事も有れば、悲しい事も有ったわ。
メリー的に最もショックだったのは、沖縄の首里城と、フランスのノートルダム大聖堂が焼け落ちた事。
どちらも歴史的建造物で国の文化遺産、それがまさか焼失するなんて……何年かかってでも再建して欲しいわ。

悲しいニュースを思い出させて御免なさい。
今夜紹介する世界のクリスマス・スイーツは、フランスの「ブッシュ・ド・ノエル」よ!

「ブッシュ・ド・ノエル」はフランス語で「聖夜の丸太(薪)」という意味。
その名の通り、細長いロールケーキを冬の森に転がる丸太に見立て、デコレーションしたケーキよ。
1870年頃にパリのパティシェが考案、そのロマンチックな意匠は広く人気を集め、今やクリスマス・ケーキの1ジャンルになってるわ。
ロールケーキの表面に樹皮に見えるよう模様を描き、緑のクリームで蔦を絡ませ、マジパンで細工した小さな茸を載せるというのが、オーソドックスなデコレーション。
近年は自由度が広がり、スタイリッシュなデザインの物や、丸太ではなく切り株に見える物など、各パティシェが競って個性的なブッシュ・ド・ノエルを生み出してるわ。

「そもそもクリスマスと丸太(薪)の関係性って?」って不思議に思われた方は、メリーが以前書いた記事を御覧になってねv
リンクを踏むのが億劫な方に簡潔に説明すると、年の節目に森から丸太を持ち帰り、薪にして暖炉にくべるという、北欧の古い習慣から来てるのよ。
来年の実りを祈願しながら暖炉でゆっくり燃やし、残った灰は薬にして飲んだって云うわ。
家庭から暖炉が無くなり、その習慣は廃れたけど、クリスマスに根付く古の樹木信仰を懐かしむ気持ちから、パリのと或るパティシェがケーキにして復活させたのね。

日本で「ブッシュ・ド・ノエル」を食べられる店は……至る所に在るわね。(汗)
12月はパティスリーのみならずカフェでもブッシュ・ド・ノエルを出すとこ多いから。
ブッシュ・ド・ノエルが日本に根付いた事実を証明する為に、今回は敢えて有り触れたカフェの物を紹介させて頂くわね。

「ブッシュ・ド・ノエル」を頂きにメリーが訪れたのは池袋駅。
↓余談になるけど、池袋駅前のイルミネーションが綺麗だったわ。
 

 

↓こちらはサンシャイン通りのイルミネーション。
 


東口の方しか観る事叶わなかったけど、西口の方も公園周りを整備して凄く綺麗になったってニュースで知ったわ。
機会が有れば、そちらにも行ってみましょ。

話を戻して…池袋西武デパート3階のケンジントン・ティールームは、紅茶専門の喫茶室。
日本紅茶協会認定店の内の1軒で、50種類以上もの紅茶が飲めるんですって。
周替わりの限定フレーバーティーが評判のティールームよ。
12月は紅茶とスコーンとのセットで出されるケーキがブッシュ・ド・ノエルという事で寄ってみたの。
店内は陶器の人形やクリスマス・ツリーが飾られて可愛い雰囲気v
女性客に喜ばれそう♪
 

 
ティーカップやティースプーン、ケーキ皿も、とってもお洒落なデザイン!
カップに最初の1杯を注ぐスタッフの手捌きもお見事、高い位置から回す様に注いでくれたの。
フレーバーは何だったかしら?…御免なさい、忘れてしまったの(汗)…でもグレープフルーツの様な甘酸っぱい香りが口中に広がって、爽やかな心地になれたわ。

↑そしてこちらがケンジントン・ティールームの「ブッシュ・ド・ノエル」!
隣にはスコーンが添えられてたけど、今回のテーマから外れるので退かせて貰ったわ…店の人、御免なさい。
ちなみにスコーンに塗る物はマーマレード、ストロベリージャム、生クリーム、蜂蜜の中より選べるわ。
…肝心のブッシュ・ド・ノエルは、飾り外せば只のロールケーキで、誤魔化された気になったけど。
あんまり可愛い飾りだったから家に持ち帰り、洗って今も持ってるわ。(笑)

もう1軒、同じく池袋に在る喫茶室の「ブッシュ・ド・ノエル」を紹介、場所は西武の永遠のライバル、東武デパート3階の「アフタヌーンティー・ティールーム」。
12月24日の記事で紹介したアップル・ツリーが飾ってある、ケンジントンと同タイプの紅茶専門喫茶室よ。
 

 
茶器等はケンジントンに比べカジュアルな物を使ってるわね。
こちらの「ブッシュ・ド・ノエル」は薪と言うより切り株に似た形をしてるわ。
フランス語で切り株は「Souche(スーシュ)」だから、「スーシュ・ド・ノエル」って呼ぶべきかしら?
味はぶっちゃければケンジントンの物よりずっと美味しかったわ。
フワフワのスポンジで、ホワイトチョコ風味のカスタードと、リキュール香るサワーチェリー味、2種類のクリームを巻いてあるの。
クリームとスポンジの甘さをラズベリージェラートの酸っぱさで緩和して後味すっきりv見た目よりずっと複雑な味わいで驚いたわ。
逆に紅茶の方は淹れ方が不味いのかイマイチね。
試食させて頂いたリンゴのシュトーレンも美味しかったし、ここは紅茶よりスイーツを楽しむお店なのかしら?

スイーツ大国フランスでは、平均にして1日4回甘い物を口にすると言うわ。
クリスマスは「ブッシュ・ド・ノエル」の他に様々なスイーツを食べるの。
近年はチョコレートがクリスマスの時季になると飛ぶ様に売れるとか…ホットチョコレートドリンクにして飲むのも流行ってるそうよ。
革命以降「信教の自由」を掲げるフランスでは、クリスマスの祝い方も各人それぞれ、意外にも宗教で縛られる事を嫌うの。
郊外には依然クリスマスの古い慣習が残ってたりするけど、都市部は異なる民族への配慮も有り、大っぴらに宗教色を出して祝う事は控えてるわ。
とはいえ元々はキリスト教国で、現在も国民の7割がカトリックを信仰してる土地柄、イブは教会のミサに出掛ける人も多いのよ。
最初に出したノートルダム大聖堂でも例年ミサを行っていたのに…中止になるのは216年振りの事ですって。
第二次大戦中の占領下でも続けられたって云うのに…今、フランス国民の多くが、大聖堂の復活を心から祈ってるんじゃないかしら?

じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介、「Cantique de Noe(カンティック・ドゥ・ノエル)」の日本バージョン――「さやかに星はきらめき」♪
フランスの詩人プラシド・カポーが書いた歌詞に、フランスの作曲家アドルフ・アダンが曲を付けた、フランス生まれのキャロル。
後年、アメリカ生まれのジョン・サリバン・ドワイトが英訳し、英語圏で「Oh Holy Night」のタイトルで歌われ、更に日本では由木康の翻訳により、讃美歌第二編「さやかに星はきらめき」のタイトルで知られる様になったわ。
「Cantique de Noe(カンティック・ドゥ・ノエル)」は、フランス語で「クリスマス・キャロル」の意味。
日本バージョンを紹介する前に、フランス語版と英語版の歌詞を上げるから、興味が有るなら聴いてみて♪


フランス語版の【Cantique de Noël


Minuit, chrétiens♪
C'est l'heure solennelle♪
Où l'Homme-Dieu descendit jusqu'à nous♪
Pour effacer la tache originelle♪
Et de Son Père arrêter le courroux♪
Le monde entier tressaille d'espérance♪
En cette nuit qui lui donne un Sauveur♪
Peuple à genoux, attends ta délivrance♪
Noël♪
Noël♪
Voici le Redempteur♪
Noël♪
Noël♪
Voici le Redempteur♪

Le Redempteur♪
A brise toute entrave♪
La terre est libre et le ciel est ouvert♪
Il voit un Frère ou n'était qu'un esclave♪
L'amour unit ceux qu'enchaînait le fer♪
Qui Lui dira notre reconnaissance♪
C'est pour nous tous qu'Il naît♪
Qu'Il souffre et meurt♪
Peuple debout, chante ta délivrance♪
Noël♪
Noël♪
Chantons le Redempteur♪
Noël♪
Noël♪
Chantons le Redempteur♪


英語版の【Oh Holy Night


Oh holy night♪
The stars are brightly shining♪
It is the night of our dear Savior's birth♪
Long lay the world in sin and error pining♪
Till He appeared and the soul felt its worth♪

A thrill of hope the weary world rejoices♪
From yonder breaks a new glorious morn♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
When Christ was born♪


Led by the light of faith serenely beaming♪
With glowing hearts by His cradle we stand♪
Led by light of a star sweetly gleaming♪
Here came the wise men from the orient land♪

A thrill of hope the weary world rejoices♪
From yonder breaks a new glorious morn♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
When Christ was born♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪(Divine♪)
Oh night♪
When Christ was born♪

Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
Oh night divine…♪



そしてこちらが日本語版♪
フランス語版も英語版も素敵だけど、日本語版も心に沁みるでしょ?
良い歌は言葉が違っても人に感動を与えてくれるわねv
今夜はここまで…また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【さやかに星はきらめき】



清かに♪ 星は煌めき♪
御子イェス生まれ給う♪
長くも♪ 闇路を辿り♪
メシヤを待てる民に♪
新しき朝は来たり♪
さかえ有る日は昇る♪
いざ聞け♪ 御使い歌う♪
妙なる♪ 天つ御歌を♪
めでたし♪ 清し今宵♪


輝く♪ 星を頼りに♪
旅せし博士のごと♪
信仰の♪ 光によりて♪
我らも御前に立つ♪
馬槽に眠る御子は♪
君の君♪ 主の主なり♪
我らの♪ 重荷を担い♪
安きを♪ 賜う為にと♪
来たれる♪ 神の子なり♪


互いに♪ 愛せよと説き♪
平和の道を教え♪
全ての♪ くびきをこぼち♪
自由を与え給う♪
げに主こそ平和の君♪
類無き愛の人♪
伝えよ♪ その福音を♪
広めよ♪ 聖き御業を♪
たたえよ♪ 声の限り♪



…こんばんは、びょりです。
今年のフランスはクリスマスも国鉄労組等が大規模ストライキ続行中で大変だそうです。
クリスマスくらい、てっきり休むと思ったのに…ストだから或る意味休んでるのか。

紅茶は美味しいがケーキはいまいちなケンジントン、紅茶はいまいちだがケーキは比較的美味しいアフタヌーン…2つのチェーンが合体すれば完璧になれるのに。
余談になるけど、以前ブッシュ・ド・ノエルを自作した事有る…山崎製パンのまるごとバナナで。
同メーカーのロールちゃんでもイケそう。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その7

2019年12月27日 20時47分34秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
年の瀬も押し詰まって来たわね。
年賀状が未だに書き終わらなくてテンパってる人も居るかしら?
最近は年賀状出す人も減ってるんですってね…時代の流れとはいえ、日本古来から続く慣わしが廃れてくのは惜しいわ。

さて今夜紹介するのは、クリスマスの伝統を重んじる国スペインの
スイーツ、「ポルボロン」よ!
「ポルボロン」はスペイン、アンダルシア地方の修道院で、今から1200年前に誕生したと言われるクッキー。
塵の様にホロホロ崩れる口当たりを指して、「ポルボロン」の名で呼ばれるようになったんですって。
日本のスイーツの中から似た物を探すなら「ちんすこう」、「卵ぼーろ」とか…口当たりだけなら「落雁」にも似てるかしら?
「ぼーろ」は元々ポルトガル発のスイーツだから、足跡を辿れば繋がるのかもしれないわ。
ポルボロンの主な材料は小麦粉にラードに砂糖。
口に入れた途端に儚く崩れてしまう為、「口の中で崩れない内に、『ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン』と3回唱えられたら幸せになれる」、という伝説が生まれたの。

そんな「ポロボロン」を日本で売ってるお店の1軒が、東京の二子玉川駅側に在るスペイン王室御用達グルメストア「マヨルカ」。
…余談になるけど駅を出て直ぐの「二子玉川ライズS.C.」 前に建つ巨大クリスマス・ツリーに圧倒されたわ!↓
 

 

 

 
↑まるで宇宙に電波を飛ばしてるかの様なデザインね…地球から彼方の星へ「Mary Xmas」?
ツリーの隣のUFOは子供の遊び場に利用されてたわ。

話を戻して――二子玉川ライズS.C. テラスマーケット2階の「マヨルカ」は、スペインのパンや惣菜やスイーツが買える事で人気の店よ。
併設されたカフェ・レストランでは、本格スペイン料理を堪能出来るわ。
 

 
人気沸騰中のバスクチーズケーキも気になったけど、今回メリーが買ったのは「ポルボロン」。
この店では常時3種のフレーバーを揃えていて、その内の1種は月替わりするみたい。
メリーが買ったのはプレーン(赤)、珈琲(黄)、ココナッツ(水色)、包み紙の色でフレーバーが解る様になってるの。
まるでキャンディーみたいに1個ずつ綺麗に包装されてて可愛かったわv
最近は輸入食品を扱うスーパーでも買えるポルボロンだけど、食べ比べるとこの店の物とは大分違うの…味の違いは何処から来るのかしら?ラードを使ってるから??
メリーが特に気に入ったのはプレーン、包み紙を解いた途端に広がるアーモンドの香り…それだけで幸せになれそうよv
少々真似ただけでは出せない、伝統の味の奥深さを知ったわ。
ポルボロンをスペイン中に広めたスペイン南部のエステパ村では、クリスマスシーズンを迎えると村人総出でポルボロンを作るんですって。
村伝統のクリスマス行事になってるのね。

国民の94%がカトリックを信仰すると言われるスペインでは、1年の始まりも終わりもクリスマス。
12月24日のイブは教会のミサに出掛けるのが通例だし、12月25日は国の祝日で商店の殆どが閉まっちゃうの。
そして12月31日の零時、首都マドリードのソル広場時計台の鐘が12回鳴るのを聴きながら、12粒の葡萄を頬張るのが慣わし…この時、赤い下着を身に着けて願い事をするという、面白いルールが有るそうよ。
年明けて1日は当然祝日で、極一部の飲食店を除き、全てお休み。
1月5日の夜に盛大なパレードを催して、漸くクリスマスを終えるというわけ。
ちなみに1月6日も国の祝日で、飲食店以外はお休みよ。
日本のクリスマスの過ごし方とは大分違うでしょ?
かつてイスラム教の支配から武力で抜け出し、大航海時代には海を渡って国土を拡大し、遠くの地までキリスト教を布教した歴史を持つスペイン。
スペインにとってキリスト教は建国の礎、だから1年はクリスマスに始まり、クリスマスに終わるの

…といったところで今夜のクリスマス・ソングを紹介。
スペイン語圏で最もポピュラーなクリスマス・ソング――「Feliz Navidad(フェリス・ナヴィダ)」!
1970年、プエルトリコ出身の盲目の歌手ホセ・フェリシアーノが作詞・作曲した歌よ。
「Feliz Navidad」は、スペイン語で「メリークリスマス」という意味ですって。
近年はスペインの他、アメリカやカナダ等でも歌われるそうよ。
歌はこちらを参考にしてね。
それじゃあまた、明日も一緒に楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【Feliz Navidad(フェリス・ナヴィダ)】




Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Ahaaa!

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Hey♪ Hey♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪


【和訳】

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように



…こんばんは、びょりです。
中世から近世にかけ、キリスト教は侵略の武器に使われました。
他宗教を信じる国民の思想を侵略する為の武器。
一方でキリスト教徒は、異国の文化に対しては融和路線を取った。
特に食文化は積極的に採り入れてもいる。
ポルボロンや、同じくクリスマス・スイーツの1つ「トゥロン」とよく似た菓子が、アラブ地方に残ってるんだとか。
美味ならばイスラム教圏の物でも採り入れる…食欲は宗教の壁を打ち破るらしい。
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