更新が遅いせいで、本ブログは「オイカイワタチ」の話題でずっと止まっていた。ブログというものは、最新記事が真っ先に目に入るようにできている。何ごとも、第一印象に大きく左右されるものだ。もはや、ここは「オイカイワタチ」の信者ブログと思われているかもしれない(笑)。
でも、「オイカイワタチ」は、たしかに注目の書だ。まさしく、「昭和の奇書」と呼ぶに値する。
なんといっても、「地球の次元上昇」というのを、日本はもちろん、世界的に見ても、非常に早くから提唱していたことが注目される。これには、本場アメリカの専門家が見てもビックリだろう。でも、個人的に興味を引かれるのは、なんといっても「ワンダラー」の話。
時は、半世紀以上もさかのぼる。1950年代、全国各地の工事現場で、復興のツチ音が高らかに鳴り響いていた戦後の日本。そんなとき、ごく少数の人々の間では、すでに「ワンダラー」という言葉が頻繁に飛び交っていた。彼らは、「遠からず、地球は次元上昇する。だが、すべての人類が、地球とともに次元上昇できるわけではない。われわれワンダラーが地球にいるのは、そのためだ」と、口々に語っていた。まさに、事実は小説より奇なり。
この書は、「第1章 宇宙のドラマ」から始まる。アメリカ人のジョージ・H・ウィリアムスン氏(・・・いったい、何者だ?)のグループが、宇宙人から受けたメッセージだという。ウィリアムスン氏の経歴を見ると、「ワンダラーとして日本で一生を送った後、アメリカに転生してPR用コンタクトマンとして働いたのち、魂の故郷である遊星に帰った」というような人らしい。
>第1章 宇宙のドラマ
>「あらゆる遊星から特定の地球人(編著者注・奉仕の氏名を持った地球人)を援助に来ています」
>「地球には、ある種子がまかれています。塩漬けしておいたリンゴもいます。私たちは彼らのもとへ行きます」
>「私たちは、心の開いた、魂の目覚めた地球人に、ある重要な活動を援助するために来ているのです」
のっけから、重要なメッセージだ。これを渡辺大起氏が編集して発刊したのは、1960年のこと。このメッセージが収録されたのは、それよりは確実に早いわけだから、やはり、第二次大戦が終わって間もない1950年代ということになる。少なくとも、「ワンダラー」に関する、最も初期のチャネリング資料のひとつなのは確かだろう。いわく、
>宇宙には、遊星から遊星へ、太陽系から太陽系へと移り歩き、そこで果たすべき役目を神から授かっている宇宙人の集団がある。彼らは、宇宙の“煙突掃除夫”である。いいかえれば、宇宙の“清掃人夫”である。
宇宙の「煙突掃除夫」を、宇宙の「清掃人夫」と言いかえることに、どれほどの違いがあるのかは分からない(笑)。でも、「要するに、汚れたところを、せっせとキレイにおそうじする人なんだな」ということは伝わってくる。重要なのは、そこからだ。少し長くなるけど、引用してみたい。
>宇宙の中の一大進化の大周期を迎える遊星、裏をかえせば、チリ捨てのような堕落した遊星におもむき、その遊星と同胞に援助の手を差し延べることが、彼ら“清掃人夫”(ワンダラー)の使命である。
>宇宙の“煙突掃除夫”は、宇宙機に乗って地球にやって来たのではない。彼らは地球に生まれ変わったのである。神様から授かった自己の任務を地球上で果たすにもっとも適切で、必要な魂の訓練や便宜を十分に与えてくれると思われる地球人の両親を選んで、その間に生まれるのである。要するに、魂が地球人でないことを別にすれば、ほかは全部地球人なのだ。
>宇宙の“煙突掃除夫”(ワンダラー)は、自分の正体には少しも気づかないで幼年、少年、青年時代を送る。もし彼らが“腐ってしまう種子”の一人にならなかったら、やがて、早いものは青年時代より徐々に、あるいは突如として、自己の身分、故郷、使命などをなんらかの方法で思い出すのだ。しかし中には、自分が何者であるか気づかないで一生を終わるものもある。すなわち、地球の低いバイブレーションで道に迷ってしまったのである。
・・・なんとも、見事な説明だ。たった数行の簡潔な文章によって、「ワンダラー」とは何なのかを、この上なく明瞭に説き明かしている。
筆者が「ワンダラー」を知ったのは、1990年代、スコット・マンデルカー博士の著書を読んだのがキッカケだった。でも、これを見ると、半世紀前には、この日本でも既に知られていたことになる。
ただし、その用語のニュアンスは、筆者がここで使っているのとは若干、異なる。というのも、「オイカイワタチ」の場合、ワンダラーとは、明白な使命を帯びて、この地球を救うべく転生した崇高なる人々だ。「救世主」とまではいかないまでも、いわゆる「指導霊」というくらいの資格は十分にあると見ていいだろう。
実際のところ、この「オイカイワタチ」第一部の冒頭によれば、1960年代の当時、「ワンダラーは地球に1950名おろされており、そのうち、172名は日本に来ています」ということだ。してみると、その数は決して多いとは言えない。まさしく、選ばれし者と呼ぶに値する。ちなみに、この情報を明かしてくれたのは、最高の情報ソースと位置づけられる「宇宙人の長老サナンダ」だという。
それにしても、ワンダラーの10人に1人近くが日本に生まれているというのは、世界の人口比率からすれば、かなり多い。なぜ、ワンダラーは日本に多いのか。それには、理由があるんだそうな。「その理由は、まだ言えないのです」と、サナンダは語ったということだ。
そんな「ワンダラー」たちの一方では、「リンゴ」と呼ばれる存在があるという。いわく、
>他の遊星人の中で、地球に生まれ変わっている、もう一つの存在がある。彼らは地球行きを志願して、地球に生まれ変わったのである。すなわち、これをリンゴとも呼んでいる。金星の長老サナンダは“リンゴ”の意味を、
>『挺身して世のために尽くすことを願って、外の遊星から地球に生まれ変わって来ている人たちです。』
>と語り、さらに、『その数はおよそ1千万人にものぼるでしょう。そのうち、20531名(1960年代)は日本にいます」と述べられた。
ワンダラーと比べて、リンゴは、とても数が多い。「リンゴ」というだけあって、腐ってしまうことも多いらしい。その多くは、過酷な地球環境の中で埋もれて、眠っている。というより、「塩漬け」にされている。
どちらかといえば、本ブログでいう「ワンダラー」というのは、「オイカイワタチ」の用語としては、こちらの方に意味が近い。つまり、「塩漬けされているリンゴ」のことを、ここでは「ワンダラー」と呼んでいる。細かい話で恐縮ですが(笑)、その点をお断りしておきたいと思います。