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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

けいざい四季報 2022 Ⅳ ③ 中小企業 のしかかる三重苦

2022-12-27 07:10:38 | 経済・産業・中小企業対策など
けいざい四季報 2022 Ⅳ ③ 中小企業 のしかかる三重苦
【ポイント】
①飲食店への客足に陰り。11月の飲食業倒産件数9カ月ぶりに前年同月上回る
②ゼロゼロ融資返済本格化。過剰債務率が高い業種は対面型サービス業に集中
③物価高が経営回復の足かせに。9割超の企業がコスト増指摘。価格転嫁進まず

新型コロナウイルス禍で疲弊する中小企業に過剰債務と物価高騰が重くのしかかっています。

第8波への懸念
コロナ禍「第8波」への懸念が高まり、飲食店への客足に陰りが出ています。
民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、11月に49件の飲食業倒産(負債1000万円以上)が発生。2月以来9カ月ぶりに前年同月を上回りました。そのうち新型コロナウイルス感染症に起因しているものが29件で、飲食業倒産の約6割を占めました。
内閣府が8日に公表した11月の景気ウオッチャー調査には、「大人数の宴会予約もキャンセルが続出している。特に忘年会シーズンである12月のキャンセルが多く、飲食業界にとって深刻な影響が出てくることを懸念している」(北海道の商店街代表者)と先行きを不安視する声が相次ぎました。




3割が過剰債務
コロナ禍のもとにおける中小企業の資金繰り支援として政府が始めた「実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資」は来春に向けて返済が本格化します。
東京商工リサーチが12月に行った調査で、中小企業の3社に1社が「過剰債務」を抱えていると回答しました。「過剰債務率」が高い業種は対面型サービス業に集中。多い順に「宿泊業」67・8%、「飲食店」65・2%、旅行やブライダルなどを含む「その他の生活関連サービス業」62・9%と続きました。



「物価高騰!暮らし・営業守れ!決起集会」の参加者=11月3日、盛岡市

物価高が足かせ
さらに、ロシアのウクライナ侵略に伴う物価高騰が経営回復の足かせとなっています。
日銀が12日に発表した11月の企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は前年同月比9・3%上昇して118・5となり、8カ月連続で過去最高を更新しました。分野別では、「電力・都市ガス・水道」が前年同月比49・7%上昇し過去最高を記録。企業物価を押し上げました。
東京商工リサーチが12月に実施したアンケート調査で、84・6%の中小企業が調達コストの増加による「影響を受けている」と回答。また、「現時点で受けていないが、今後影響が見込まれる」との回答も7・6%あり、合わせて9割超がコスト増を指摘しました。
また、中小企業の44・0%がコストの増加分を販売価格に「転嫁できていない」と回答し、増加分をすべて転嫁できたのはわずか4・6%にとどまりました。
民間信用調査会社の帝国データバンクによると、物価高騰に起因する倒産件数は11月に46件判明。10月の41件を上回り、5カ月連続で月間最多を更新しました。業種別では、「建設業」が最多の9件、次いで「製造業」
「卸売業」がそれぞれ8件と続きました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年12月22日付掲載


コロナ禍のもとにおける中小企業の資金繰り支援として政府が始めた「実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資」は来春に向けて返済が本格化。
東京商工リサーチが12月に行った調査で、中小企業の3社に1社が「過剰債務」を抱えていると回答。
また、中小企業の44・0%がコストの増加分を販売価格に「転嫁できていない」と回答し、増加分をすべて転嫁できたのはわずか4・6%に。
ゼロゼロ融資の資金繰りや直接支援が求められます。

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