きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

「閣議決定」安倍政権の言い訳を見る① 国民は求めているのか あるのは首相の野望だけ

2014-08-18 12:03:23 | 平和・憲法・歴史問題について
「閣議決定」安倍政権の言い訳を見る① 国民は求めているのか あるのは首相の野望だけ

安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する「閣議決定」(7月1日)を強行してから1カ月半。国民の反対世論と運動が広がるもとで、政府と自民、公明両党が「日本を戦争する国にしない」「解釈改憲ではない」などと宣伝をしています。国会論戦で浮き彫りになった危険も交え、「閣議決定」をめぐる安倍政権のうそとごまかしをみます。

「日本の『積極的平和主義』はいずれの国からも強い支持をいただいた」。7月末から中南米諸国を訪問した安倍晋三首相は最後の訪問国ブラジルでの内外記者会見(2日)で、「積極的平和主義」の名で進める集団的自衛権の行使容認が各国首脳に受け入れられた、としきりにアピールしました。

世論調査を実施
しかし、そもそも国民は集団的自衛権の行使容認を求めているのでしょうか。
7月1日の「閣議決定」直後から8月中旬まで、報道12社がのべ15回にわたって集団的自衛権問題を含む世論調査を実施しました(表)。集団的自衛権の行使容認に「反対」「評価しない」「支持しない」との回答は「閣議決定」直後から過半数にのぼり、その流れは1カ月経ても変わりません。共同通信調査(2、3両日実施)では「反対」が前回調査(7月1、2両日)より6ポイント近く増え、20~30代の若年層では69・7%(17・9ポイント増)。「日経」調査(7月25~27日実施)も「評価しない」が若年層で6割近くになっています。


集団的自衛権の行使容認について
報道社名
(カッコ内は調査日)
反対・評価しない・支持しない賛成・評価する・支持する
共同通信(7月1、2日)54.4%34.6%
「読売」(7月2、3日)51%36%
「朝日」(7月4、5日)50%30%
JNN(TBS系:7月5、6日)57%32%
NNN(日本テレビ系:7月11~13日)50.4%33.0%
NHK(7月11~13日)56%38%
時事通信(7月11~14日)51.6%33.4%
「産経」・FNN(フジテレビ系:7月19、20日)56.0%35.3%
「日経」・テレビ東京(7月25~27日)48%36%
ANN(テレビ朝日系:7月26、27日)59%28%
「読売」(8月1~3日)51%41%
共同通信(8月2、3日)60.2%31.3%
JNN(8月2、3日)53%37%
NNN(8月8~10日)56.0%31.9%
「産経」・FNN(8月9、10日)58.6%32.6%


異常なこだわり
「閣議決定」を後押ししてきたメディアは「集団的自衛権を限定的に使えるようになったことを評価するか、しないか」(「読売」)などと政府・与党の「限定的」という言い分を加えて質問しましたが、それでも「評価しない」が過半数にのぼっています。
世論調査では、集団的自衛権や「閣議決定」の議論、国民に対する政府の説明についてもたずねています。
どの調査でも7~8割が「議論が尽くされていない」「不十分」と回答しており、安倍政権の独走ぶりが浮き出ています。
首相官邸(内閣官房)が「閣議決定」の言い訳で作成した一問一答には「安倍総理はなぜこれほどまでに安全保障政策が好きなのか?」の設問があります。「好き嫌いではありません。総理大臣は、国民の命、平和な暮らしを守るために重い責任を負います」が答えですが、そんな設問をしなければならないほど安倍首相自身の暴走が際立っています。
安倍首相の集団的自衛権行使の異常なこだわりには「祖父の岸信介首相ができなかった集団的自衛権の行使を自分の歴史的使命と考えている。自分がやりたいからやる。それだけ」(柳沢協二元内閣官房副長官補)との指摘も。国民の支持はなく、あるのは「海外で戦争する国」に突き進む安倍首相の野望だけです。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年8月14日付掲載


世論は明らかに、集団的自衛権行使に対して「NO!」を突き付けています。にもかかわらず、強引に推し進めようとする安倍政権の姿勢は許せません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする