く~にゃん雑記帳

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<天忠組150年記念展> 国学者・歌人の伴林光平の書画などを展示

2013年08月25日 | 考古・歴史

【奈良県立美術館で31日まで開催】

 明治維新の魁(さきがけ)として決起した「天忠組の変」(大和義挙)から150年になるのを機に、奈良県立美術館で「天忠組150年記念展」が開かれている。最年長の51歳で変に「記録方」として参加した国学者・歌人の伴林光平(ともばやしみつひら)をはじめ、志士やゆかりの人たちの書画など60点余を展示している。31日まで(入場無料)。

 

 伴林は1813年、現在の藤井寺市で生まれた。幕末きっての歌人といわれ、大和とのつながりも深い。奈良市の鍋屋町(現在のNHK奈良放送局付近)に歌塾「神風館」を開講、多くの門弟を抱えて大阪から出張講座を行った。だが、天忠組の変に加わったことで捕らわれ、1864年、京都・六角獄舎で処刑された。享年52。京に移されるまでの間、奈良奉行所の獄中でも万葉集の講義をしたという。

  

 記念展には「石版 南山踏雲録」(写真)が出品されている。踏雲録は伴林が奈良の獄中で差し入れの筆と墨で執筆したもので、天忠組の変のいわば従軍記。蜂起から鎮圧されるまでの顛末を詳細に記す。ただ、この石版は自筆ではなくて写された1冊を底本にしたものとみられている。伴林の短冊や一行書、短冊貼り合わせ屏風、若宮祭礼相撲図、西行法師図なども展示されている。

 天忠組のメンバーでは3総裁の1人で文武両道に優れた藤本鉄石の「画讃瀑布図」、変後に英国公使を襲撃した「パークス事件」の三枝蓊(しげり)の「舟図」や「履歴顕彰文」、北畠治房の「伴林光平三十三回忌贈位慰霊祭送辞」など。「神風館」門弟では奈良人形一刀彫の名工といわれた森川杜園の「伯母が酒図」、冨田光美の「和歌草 光平大人點」なども並ぶ。

 変から150年の節目とあって、奈良県内では9月以降も記念のイベントが相次ぐ。主なものを列挙すると――。9月7日=天誅組三総裁さきがけの道ウオーキング(東吉野村)▽15日=天誅組150年祭(五條市)▽18日~10月31日=特別展示「天誅組と伴林光平」(安堵町)▽10月24日=語り部と行く天誅組史蹟めぐり(十津川村)▽26日=顕彰記念事業「天誅組サミット」(東吉野村)▽27日=天誅組志士慰霊大法要(東吉野村)


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