【「菅原八宝梅」など約70種100鉢がずらり】
暖かい陽気に誘われて20日、菅原道真ゆかりの菅原天満宮(奈良市菅原町)で始まった「盆梅展」に出かけた。前回訪ねたのが2013年なので8年ぶり。例年の展示会場は本殿の建物内と隣接する境内だが、今年は新型コロナで密を避けるため室内展示を取り止め屋外展示だけになっていた。会場には丹精込めて育てた約70種100鉢の盆栽が並ぶ。
入り口手前に「思いのまま」という白梅の古木があった。チラホラ咲き始めたばかりだが、黒くて太い重厚な幹が存在感を放つ。天満宮の法被姿で水やりしていた男性に尋ねると、樹齢は約100年とのこと。そして「野梅系の梅には早咲きのものが多いが、この梅のような豊後系は遅咲きが多い」と教えてくれた。今年は暖かい日が続いたため例年より開花がやや早く、全体としては「七分咲きぐらい」という。
菅原天満宮に因んで命名された「菅原八宝梅」という大きな盆栽があった。8種類の梅を接ぎ木したとのことで、よく見ると枝ごとに咲く花の色や大きさなどが微妙に異なっていた。「菅原の早乙女」は実生から育てたもので、枝の切り口が赤い紅梅系の1種という。このほかにも「雲竜梅」という枝が上へ上へと伸びる白梅や、花弁が退化しシベばかりが目立つ「黄金梅」や「テッケン」など珍しい鉢植えが展示されていた。盆梅展の会期は3月7日まで。同天満宮は五穀豊穣を祈願する「おんだ祭り」(例年2月25日)でも有名だが、今年は規模を縮小し関係者のみによる式典とするという。
【4日後に再訪すると…】 蕾だった枝垂れ梅が満開に
24日の昼過ぎ、菅原天満宮の近くまで来たのでまた立ち寄ってみた。すると、4日前20日にはまだほとんど蕾だった地植えの枝垂れ梅が満開でピンク色に染まって、盆梅展の会場を一層華やかに彩っていた。入り口そばの鉢植えの銘木「思いのまま」も先日のちらほらからほぼ満開に。ここ数日のぽかぽか陽気で一気に開花が進んだようだ。
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