く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<コリトプレクツス・スペキオスス> イワタバコ科の多年草

2021年05月31日 | 花の四季

【原産地はペルーなどアンデス山脈の北部】

 イワタバコ科コリトプレクツス属の非耐寒性多年草。同属の植物はメキシコ南部から南米にかけ標高の高い雲霧林に12種ほどが分布する。このスペキオスス(学名Corytoplectus speciosus)もエクアドルやペルーなどアンデス山脈の北部が原産地。葉は濃い緑色の厚いビロード状で、真ん中には淡緑色の太い葉脈が走る。葉の裏側は赤紫色。

 花期は8~9月ごろ。茎の先に筒状の小さな黄色の合弁花を付け、その周りを赤い花弁のように見える萼片が囲む。萼片は花が終わった後も果実が黒く熟すのを見守るように長く残る。学名のコリトプレクツスは一説に「兜(かぶと)」と「プリーツ/編んだもの」を意味するギリシャ語に由来するという(「兜」ではなくラテン語の「革のポーチ」とも)。種小名は「美しい/華やかな」を意味する。

 イワタバコ科の植物は世界の熱帯、亜熱帯地方を中心に150属3000種ほどが分布する。セントポーリア(アフリカスミレ)もその仲間。日本にもイワタバコなどが自生する。そのイワタバコ科植物の収集・研究に貢献したのがドイツ出身の植物学者ハンス・ヴィーラー(1930~2003)。米国のマイアミ大学で植物学の博士号を取得した後、フロリダの「マリーセルビー植物園」などでイワタバコ科植物の研究に生涯を捧げた。彼が学名を付け種小名の後ろに「Wiehler」と記されたものも多く、このスペキオススもその一つ。


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