く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<キンギョソウ(金魚草)> 花姿をぷっくりとした金魚に見立てて

2014年05月21日 | 花の四季

【地中海沿岸地方原産、英名は「スナップドラゴン」】

 原産地は南ヨーロッパ~北アフリカの地中海沿岸地方。英国を中心に品種改良が繰り返され、様々な品種が生み出されてきた。春~初夏の花壇を華やかに彩り、切り花としても人気が高い。本来は茎が基部から木質化していく多年草だが、園芸上は1年草として扱われている。

 花は直径3~4cmほどの唇弁花で、上下の唇を大きく開けたような形。その花姿を尾ひれの長いぷっくりとした金魚に見立てた。花色は白、赤、黄、桃、橙、紫など豊富。直立した穂状の茎に下部から次々に花を付けていく。英名は「スナップドラゴン」。こちらは花の形を竜が口を開けた姿に見立てた。学名から「アンティリヌム」とも呼ばれる。

 草丈は20~30cmほどの矮性種から1m以上にもなる大型種まで幅広い。主な開花期は4~7月ごろ。秋蒔き春咲きが一般的だが、春に種を蒔くと8~9月ごろに咲く。春~初夏に咲いた後、草丈を3分の1ほどに切り戻しても秋に再び開花する。温室栽培や露地栽培の見ごろは1~4月と早い。露地栽培で有名なのが鹿児島県指宿市の長崎鼻近くにあるキンギョソウ畑だが、恒例の「お花狩りイベント」は今年も5月のゴールデンウイークで終了した。

 キンギョソウは愛知県弥富市の「市の花」。弥富は奈良の大和郡山と並ぶ金魚の一大産地として知られる。同じ地中海沿岸地方原産のリナリア(和名「紫海蘭」)はキンギョソウの花を一回り小さくしたような姿から「ヒメキンギョソウ」とも呼ばれる。いずれもオオバコ科の植物だが、キンギョソウがキンギョソウ属なのに対し、このヒメキンギョソウはウンラン属と異なる。「金魚草よその子すぐに育ちけり」(成瀬櫻桃子)。


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