く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ハンゲショウ(半夏生)> 花期になると葉が白く変色 虫を誘う目印?

2013年06月25日 | 花の四季

【「半化粧」「片白草」「三白草」とも】

 半夏生は24節気72候の1つで、夏至から11日目の7月初めを指す(今年は7月2日)。ハンゲショウの名前はこの頃に花を付けることによる。水辺に自生するドクダミ科の多年草で、北海道を除く日本各地や中国、フィリピンなどに分布する。観賞用として日本庭園に植えられ、茶花としても用いられる。

 ハンゲショウには「半化粧」の漢字も当てられる。花期シーズンになると、花穂のすぐ下にある葉2~3枚が半分おしろいを塗ったように真っ白く染まっていくことによる。ハンゲショウは虫媒花で、長さ10~15cmの花穂に小花をたくさん付けるが、花びらを持たない。葉が真っ白に変化するのは、花びらに代わって目立つ色で虫たちに花の存在を知らせるためではないかとみられている。

 葉の変色から「カタシロクサ(片白草)」とも呼ばれる。今ではハンゲショウの名で広く知られるが、古くはこの別名のほうが長く使われてきた。平安時代の「本草和名」や「倭名類聚抄」には「加多之呂久佐」の名前で出ており、江戸時代になって「大和本草」に俗称として「半夏生草」が登場する。中国名は「三白草」。

 ハンゲショウは水辺環境の変化に伴って自生地が減り続けている。特に東北は深刻。岩手県ではすでに絶滅し、青森や山形、秋田、宮城、福島でも絶滅危惧種に指定されている。西日本でも準絶滅危惧種になっている府県が増えてきた。奈良県もその1つ。ただ、県東端の御杖村の通称「岡田の谷」では棚田だった所にハンゲショウが増殖、今では村が遊歩道を整備し「半夏生園」(広さ4ヘクタール)として開放している。7月14日には「伊勢本街道ウオークと半夏生園散策」イベントを開く。


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