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く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<三国祭> 6台の巨大な山車が巡行!

2023年05月21日 | 祭り

【8年に1度の華やかな「永代桜」も】

 福井県坂井市三国町で5月19~21日「三国祭」が開かれ、屋台に巨大な武者人形などを乗せた山車(やま)6台が練り歩いて町内は祭一色となった。三国町山王に鎮座する三国神社の春の例祭。江戸時代からの長い伝統を誇るこの祭は富山の御車山祭(高岡市)、石川の青柏祭(七尾市)と並んで「北陸の三大祭」ともいわれる。

 三国には山車が18台あり、毎年6台ほどが勇姿を披露する。毎年出る三国祭保存振興会の山車を除き、各区の山車の出番は3年や5年に1度。今年は8年に1度という桜町の華やかな山車「永代桜」も登場した。武者人形が乗らないのはこの山車だけ。人形は毎年作り変えており、今年は「新選組 吉村貫一郎」(岩崎区)、「勧進帳安宅の関 富樫左衛門尉」(中元区)、「釣鐘弁慶」(保存振興会)、「猩々(しょうじょう)」(上西区)、「加藤清正」(橋本区)だった。

 初日の19日には三国神社の鳥居前で「宵山車(よいやま)」が行われた。夕方には小雨も上がって晴れ間ものぞく好天に。神社周辺には保存振興会の「釣鐘弁慶」の晴れ姿を見ようと大勢の観客が詰め掛けた。弁慶が背負う鐘の大きなこと。三井寺の絵馬に描かれた鐘を背負い比叡山を登る弁慶の姿を再現したという。暮れゆく中、山車は若衆が掲げる高張提灯に先導されて神社周辺を巡行し、祭の開幕を告げた。

 祭のハイライトは中日の20日。朝、格納庫を出た各区の山車は笛、太鼓、三味線の祭囃子にのって続々神社へ向かい、午前11時ごろには全6台が勢揃いした。その頃、神社では巡行の安全を祈願する「山車発幸祭」。正午ごろにはご神体を遷した大神輿が山門をくぐって山車が待機する鳥居前まで下りた。この後、一番山車の「新選組 吉村貫一郎」から順番に鳥居直前まで進み、大きな車輪を軋ませながら回転技を披露していた。

 各山車は神社前から巡行に出発。狭い路地を通るときはリーダーの「おも」(面舵)、「とり」(取舵)といった掛け声で方向を微調整しながら進む。リーダーと山車前後の舵棒担当者や綱の曳き手の呼吸が欠かせない。屋台に乗った男性陣は運動場整地用のトンボのような道具で、人形や桜の飾りが電線や軒先に触れないよう気配りしていた。山車はかつて高さが10mほどもあったという。今では低くなったとはいえ5~6mもあるので、安全巡行には彼らの役割も大きい。

 囃子方の中心として活躍するのが法被姿の子どもたち。屋台前面で太鼓を打つ女の子たちのきりりとした表情と見事なバチさばきが印象的だった。山車の後ろには囃子方の交代要員が乗った華やかな台車が続き、途中で山車に乗り移って太鼓を叩き笛を奏でていた。古い町並みの一角にあるのが「三国湊町家館」。その前では6人の三味線による祭囃子の生演奏(竹世志会社中)も行われ、祭情緒を盛り上げていた。

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