く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奈良・林神社> 饅頭の祖・林浄因の命日に合わせ「饅頭祭」

2014年04月20日 | 祭り

【全国から饅頭業界代表者が列席、一般参拝客にも饅頭の振る舞い】

 近鉄奈良駅のすぐ西側にある漢国(かんごう)神社内の「林(りん)神社」で19日、恒例の「饅頭祭(まんじゅうまつり)」が行われた。この神社は〝饅頭の祖〟といわれる林浄因を祀る。今年も全国各地から多くの饅頭業界関係者が参集して業界の発展を祈願した。

 

 林浄因は南北朝時代の1349年、中国・杭州から禅僧と共に来日し、中国の肉入りの饅頭(マントウ)をヒントに餡(あん)入りの饅頭を考案した。当時住んでいたのが漢国神社のすぐ近く。後村上天皇(在位1339~68年)に献上したところ大いに気に入られ、その縁で宮女と結婚。その時、紅白の饅頭を配ったのが、お祝いの席で紅白饅頭を配る風習の起源ともいわれる。

 

 林神社は戦後1949年に建立された。「饅頭祭」は以来、4月19日の林の命日に合わせて毎年行われている。社殿手前のひな壇には全国の菓子が所狭しと並んでいた。近畿一円のほか北海道、福島、宮城、東京、愛知、徳島……。式典は午前11時に始まり、献餞・献菓・献茶、祝詞奏上、玉串奉奠と続いて45分ほどで滞りなく終了した。

 

 漢国神社宮司は式典後の挨拶で「饅頭のように円く、軟らかく、優しく過ごされることを祈念したい」と話されていた。その後、ギターや笙(しょう)の生演奏の中、列席の関係者や参拝者に饅頭とお茶が振る舞われた。その饅頭は林の流れを汲む「塩瀬総本家」自慢の銘菓。境内では房が伸び始めた紫色の藤の花が彩りを添えていた。

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