CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】バベル九朔

2016-06-11 14:21:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
バベル九朔  作:万城目 学

太めのファンタジー小説でした
読み終わって、なかなかぐるぐる引き回されたと
どっぷりくたびれた感じではあるんだが、
なんだろうか、まとめて、こういうお話でしたと
うまく、包めない内容でありました

唐突に会社を辞めて、小説家になると宣言した主人公が、
実家のビルの管理人をしつつ、うだうだ、
うだつのあがらない文章をしたためていると、
そういう前提から話が始まり、
そのビルを軸に、不思議な世界というか、
物語が始まるといったところ
ちょっと、私には想像力が追いつかないというか、
うまく消化できなかったのでありました
こういう物語は主人公に共感できるかが
重要なんだろうなと、自分にはあわない考え方をするやつだと
醒めてしまい、うまく楽しめなかったようでありました
残念である

とはいえ、話は、ぐるぐると不思議世界をいったりきたり、いや、
いったきりで展開していくのでありますが、
うだつのあがらない夢を集めて、その夢を叶えるなんていう
恐ろしくも堕落した何かが見えたり、見えなかったりしながら
人生に折り合いをつける、まさにその瞬間を
描いているようにも読めたのだけども
そういう話じゃないよなぁ

と、いうわけで、終盤まで、誰が敵で嘘をついているのか、
それがわからないまま読んでいくと、ずるずる引っ張られるというか
どうなんだ、どうなってしまうんだと、
はらはらしたのは確かでありまして、
オチはちょっと納得いかない感じなんだが、
すらりと読み終えた小説でありました