CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

細見美術館  春画展

2016-06-02 21:30:18 | 陶磁器を探す旅と名物
随分前になりますが、話題になっていた春画展を見ておりました
京都は細見美術館で催されていたわけですが、
あんなに混雑してる美術館は、初めてだったというくらい
とんでもない行列、そして、行列のまま美術品を流れてみにいく
しかも、エロ本(注:春画)
なんともいえぬシュールな体験だったわけですが、
俄然面白かったというか、話題になるだけあるなと
改めて感心しきり、堪能したのでありました

まず、客層に驚く
思いのほかというか、男女比が、4:6くらいで女性が多い、
しかも女性が若いというのに驚愕でありました
男性については、40が見えてきたくらいの自分がまだ
若手に数えてもいいんじゃないかというくらいで
年季の入った先達が、われもわれもと並んでいるのが衝撃でありまして
この雰囲気からして独特だなと息を呑んだのであります

展示内容は、どれくらいの名品なのか
正直知識がないので、まったくわからなかったものの、
かの有名な、蛸と海女があったり、有名な版画師の作品がいくつも見られたので
これはひょっとせんでも、凄いものだったんじゃないかと
興奮でありました
内容はただのエロ絵なわけでありますが、
やっぱりネームバリューのある人のは違うというか、
エロ絵なのに、上手いなぁと、素直に感心といえばいいか、
感動とも違う、ああ、うまい、とつぶやいてしまう説得力があったのであります

とはいえ、やはりテーマはエロ絵であります
上手い下手よりも、もっと重要な、そこに情熱が宿るかどうかというのがありまして、
これについては、昔の日本人はすげぇなと感心しきりといえばいいか、
なんだろうか、二週くらい回った感じで、面白いとか、笑えるという
陰鬱ではなく、根明な感じで見てられたのが印象的でありました

さほどのうまくないといっても差支えが無い筆で、
文字通り乳繰り合う男女が描かれているのは
とんでもなく微笑ましく、
おっさんが、おねーちゃんの乳首をつまんでいる図という、
もうこれだけで笑ってしまうのがあったんだが、
すっげぇうれしそうな男の顔と、
ものすごく「まんざらでもない」感じが出ている女性と
本当、素晴らしいとしか言いようが無い
江戸時代の頃から、すでにおっぱいに何かしら思うところがあったのも
衝撃といえば衝撃でありました、
おっぱいについては、西洋からの風習だと思ってたんだが違うもんだな

そのほかにも、日露戦争時に兵隊さんが持っていったエロ豆本だとか、
いや、これについては日露の頃まで、この絵柄がエロかったんだと
それも衝撃だったわけでありますところ
あとは作家さんによっての味というか、癖なんかも見えるほど面白く、
鎧武者の襖で、前立て部分をめくると、陰部が見える仕掛けとか
誰がどう楽しもうと考えたのか、頭を垂れたくなる品々に
感激というか、本当、先達の創意工夫に度肝を抜かれたのでありました

もっとあれこれあったんだが、そちこち書きなぐるのもどうなのか
とりあえずこのあたりでとどめておくけども、
また別の展覧会があったら、見たいなぁと思うのでありました
凄く面白かった