定年退職後の生き様

定年退職後、残された人生を如何に意味有るものに、しようかと悩んでいます。

年次有給休暇

2014年12月28日 17時15分17秒 | 家庭関係
今まで30年近くの会社暮らしの中で、一番暇な一年であった。
殆ど残業は無く、思い付くたびに年次有給休暇を取得していたら、15日近くになった。
それも午後3時近く、仕事が無いことに我慢出来なくなって帰宅してしまうというような、コマ切れ時間給の積み重ねである。

それでも御用納めの日に上司から、「本課での最低取得ラインである20日に到達しなかった」とお小言を言われてしまった。 至極平安な職場である。

このような折角の暇な職場なのだから、有り余る年休を有効活用して、数少ない趣味の旅行を満喫すれば良さそうなものであるが、それが出来ない。
なぜならば、小心者である自分は、世間が働いている平日に旅行をすると、中年女子グループや高齢者の団体に交じって観光地を巡ることに後ろめたさを感じてしまい、旅情を満喫できないからである。

たとえ混雑はしていても、家族連れやカップルで溢れている、休日に行動する方が、尻の座りごこちが良い。

したがって、最近再開した、今さらながらの一人旅においても、週末に有給休暇をくっつけることは考えていない。

週末土日の二日間だけという限られた条件の中で、どれだけ密度の濃い旅を満喫できたかということに主眼を置きたいと思う。


もうすぐ年が変わる。

今年の春、一つの別れがあった。

今でも、人として間違った選択肢では無かったと信じているが、思考は随分と女々しく低廻していた。


八方に断裂しかけていた自分の精神を収束してくれたのが、三浦綾子氏の作品群であった。

再生を目指す収束の終点が、文庫本を携えた「塩狩峠」への一人旅。

来年こそは、身近な愛する人たちのため、再生しなければならない。


原点回帰。


過去の職場で、上司から過度の指導により心を病みかけていた時、自分が長期休暇に陥ることから救ってくれたのは、妻の献身と故いわしげ孝氏の「ぼっけもん」との出会いであった。


あれから15年近く経つ。


さらなるステップアップを図るため、来年は「ぼっけもん」の舞台である鹿児島を、再び一人で訪ねよう。

そして天文館で酒に溺れた後(もちろん酒の勢いで風俗の女を抱いたりはしない・・)、酔眼で仰いだ薩摩の空に、平成27年度での活躍を祈念することとしよう。