藤田和日郎さんの作品に最近はまっている。
先週、アマゾンで全29巻、妻の怒りを買いながらも、大人買い。週末に読破した。
少年サンデーで約10年前から6年間に渡り、連載された。
からくりサーカスほど複雑な伏線は張られていない。
数十年に一度の青い月光を浴びると、おとぎ話のキャラクターが狂暴になり現実界に飛び出して来る、そして主人公が
月光条例=成敗 を執行して本の世界に戻してやるという、一見荒唐無稽なストーリー展開。
しかし、藤田さんの直球かつ王道の漫画構成のため、ウソ臭さを感じることなく、一気に作品の中に引き込まれてしまった。
時系列的に不可能な話ではあるが、もしも少年時期に彼の作品と出会えていたら、もっと自己肯定できる前向きな別の人生を送っていたかもしれない・・・退職を間近に控えた中年にそのような勘違いをさせてくれる、素敵な出会いだった。