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「バベル」「21グラム」など、シリアスな人間ドラマで評価されているメキシコの
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品で、今年のアカデミー賞では9
部門でノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4部門を受賞してい
て、一日も早く見たかった作品です。
かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」でスターになった俳優リーガン・トム
ソン(マイケル・キートン)は、その後ヒット作に恵まれず、結婚にも失敗して冴え
ない日々を送っていました。
そんな中、彼は復活をかけてブロードウェイの舞台に挑むことになり、レイモン
ド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色・演出も主演
も兼ねて一世一代の大舞台にのぞもうとします。
ところが出演俳優が大怪我をして降板し、代役に実力派俳優マイク・シャイナー
(エドワード・ノートン)を迎えますが、マイクの才能に脅かされる一方で娘のサム
(エマ・ストーン)との確執や、劇評家からの酷評宣言を受けたリーガンは、精神
的に追い詰められて行きます。そんな彼の前に”バードマン”が現われます・・・。
悲哀とユーモアを緊張感たっぷりで見せてくれる120分です。マイケル・キートン
は実際に、「バットマン」で主役を演じた人ですが、今作の彼の演技は大いに評
価しますし、更に凄いのはカメラワークで、登場人物をどこまでも追っかけての
長回し、一見ワンカットのように見せるのです。撮影賞は当然だと思うし、これを
見ているだけでも楽しいです。
お話も奇想天外ですが、見る人によって好き嫌い、よく判らないが拮抗すると思
われます。映画通だったら判るという感想も散見しますが、本来映画は誰が見て
も判るのが当然なのですから、この作品はよく判らないとの意見も率直に受け入
れるべきだと思います。現実と幻影部分の描写説明が少々不足だったのは否め
ません。
私は好きな作品だし、楽しませてくれた作品ですが、率直に言ってこの作品がア
カデミー賞作品賞に値するかということには少し異を感じます。
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