主演は2度のアカデミー賞に輝くダスティン・ホフマン。声変わりするまでの
“天使の歌声”をといわれる、実在のアメリカ少年合唱団を舞台に描いた作
品です。監督は「レッド・バイオリン」「シルク」のフランソワ・ジラール。
ダスティン・ホフマンの役は頑固で厳しいベテラン教師役。厳格でありながら
も、愛にあふれた指導者らしさが上手いものです。天才的な歌声を持つ少年
を演じるのは、ギャレット・ウェアリング。テキサス出身の12歳で、本作がデビ
ュー作だそうですが、感受性の強い少年が人とのふれあいでたくましく成長し
ていく姿を瑞々しく演じていて、ダスティン・ホフマンとともにとてもいいです。
そのほか、キャシー・ベイツ、デブラ・ウィンガー、エディ・イザード、ジョシュ・
ルーカスなどが脇をがっちり固めています。
更にこの作品は若いころ音楽を学んだダスティンの自伝的映画ともいえる内
容だそうで、限られた時間をいかに大事にして開花されるかの課題とともに、
上手くこなれたストーリーは勿論ですが本格的な音楽もいろいろ聞けるし、劇
中では日本語も飛び出すシーンもあって、楽しい感動の1本ですから当然お
薦めです。