映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「ヴィンセントが教えてくれたこと」

2015年09月11日 | 日記

    

     人生に空虚感を抱き始めた中年のダメオヤジが、12歳の少年との交流を通して

     生きる力を取り戻していく姿を描いたハートウォーミング・コメディです。

 

     アルコールとギャンブルを愛する、嫌われ者の偏屈親父ヴィンセント(ビル・マー

     レイ)は、ブルックリンの一軒家に愛猫と暮らしています。

     隣に引っ越してきたシングルマザーの看護師マギーから、彼女の仕事中に12歳

     の息子オリバー(ジェイデン・リーベラー)の面倒を見て欲しいと頼まれます。

     嫌々ながらも時給12ドルで引き受けたヴィンセントは、行きつけのバーや競馬場

     にオリバーを連れて行き、バーでの注文方法からいじめっ子の鼻のへし折り方ま

     で、ろくでもないことばかりを彼に教え込んで行きます。

     オリバーはそんなヴィンセントと反発しあいながらも、一緒に過ごすうちに彼の隠

     された優しさや心の傷に子供ながら気づいて行きます・・・。

     マーレイは本作でゴールデングローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部

     門)にノミネートされましたし、オリバーの母親役に「ブライズメイズ 史上最悪の

     ウェディングプラン」のメリッサ・マッカーシーと顔を揃え、ナオミ・ワッツが妊婦の

     ストリッパー役で出演するなど楽しみ一杯の顔ぶれです。

 

     何と言ってもビル・マーレイの偏屈親父と少年役の演技が出色ですし、この作品

     に出てくる人物は超個性的な役柄ばかりですが、いずれも熱演でこなしています。

     各所にありますが、無理に笑わせなくても自然に微笑むに至り、楽しく見ることが

     出来ます。

     監督はCM出身のセオドア・メルフィで、脚本も彼のオリジナルだそうですが、音楽

     のセンスも良く有望な新人監督の出現です。

     エンド・クレジットはビル・マーレイが主題歌を調子っ外れで歌うシーンなのですが、

     これがまたたまらなく味があっていいのです。このような作品でも好き嫌いがあろ

     うとは思いますが、私としてはお薦めの一本です。

 

 

コメント (2)
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