kazuフォトローグ

「徒然なる日常」を写真で語ります。

この一幅の絵のために・・・

2013年10月06日 | アート
竹内栖鳳(せいほう)展に続いて、日本画展巡りである。
速水御舟(はやみぎょしゅう)展。
この画家の「炎舞」(重要文化財)を見たかった。
相方は「誰それ?」「とにかく見ればわかるって…」 

広尾の山種美術館。小雨模様の土曜日。
チラシをろくに見もせず入ったら、サブタイトルにー日本美術院の精鋭たちー(再興院展100年記念)とある。

速水御舟(1894~1935)は、院展画家の重要な一人である。
そこに焦点をあてた美術展だったのだ。

院展は岡倉天心の精神を引き継いだ横山大観らを中心に、大正3年(1914)再興されたという。
横山大観、下村観山、菱田春草、前田青邨、奥村土牛、小倉遊亀、片岡球子、平山郁夫ら、著名な画家の作品に出会えたのは、想定外だった。

数ある速水御舟の作品も、これまで見たことのないものも多かった。
31才の時の傑作「炎舞」は、新しい日本画の真骨頂と言えるものだ。
護摩を思わせる炎と乱舞する細密描写の蛾。
こんな日本画の発想は見たことがない。

40才で病死したが、もし、生きながらえたなら、どんな画風を築いたのだろう。
考えても詮無いことだが…

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2 コメント

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速水御舟 (iina)
2013-10-14 11:59:12
重要文化財に指定されるほどの速水御舟を鑑賞しました。
kazuさんとは違って見識のない御舟だったのですが、「炎舞」は素晴らしかったです。

一幅の絵のために描く画家がいれば、・・・たった一行を書きたいがために一遍の小説を描く作家もいます。

http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/502f3d598c8a1b7dcdcd98adae0cf8b7
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興味あるコメント (kazu)
2013-10-15 10:32:24
iinaさんコメントありがとうございます。
一行のために一編の小説を書くとはねえ。
若かりし頃、文章講座で大宅壮一氏の「最初と最後の一行で、その文章の内容がわかる」といったことを思い出しました。
それだけ、文の出だしに気を遣え、ということでしょううか。
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