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先週、上野・東京都美術館「ティツィアーノとヴェネツィア派展」を見に行ってきた。
第三水曜日シルバーデーは、65才以上無料である。
長年、都税を払ってきたのだから、この程度のサービスはあってもいいだろう。
平日の午前とあって、鑑賞者の大半は爺婆である。
それに比べて、展示されているのは、豊満な女性の裸体絵画。
落差が激しすぎる。
なんとこれらが、500年近くも前に描かれているのだ。
日本の戦国時代に比べて、なんと優雅なことか。
それはさておき、絵画の保存状態がいいのに驚かされる。
絵具のひび割れひとつないのだ。
同時代の画家の作品も展示されていたが、ティツィアーノは出色である。
なかでも「フローラ(女神)」は、いつまで見ていても飽きない。
意味深な左手の指、右手に持つ花。
官能のシンボリックな表現に、想像の世界がどんどん広がっていく、カメラ爺だった。
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