kazuフォトローグ

「徒然なる日常」を写真で語ります。

みるとよむ、同時はちょっとしんどい!

2013年07月03日 | アート
昨日行きそびれた「夏目漱石の美術世界展」。
会期が終わり近くなっているので、
見る機会を失っては、と出かけた。

あわててカメラを忘れ、家に引き返す。
これが、まずこの日のリズムを崩した。
別に焦ることはないのだが、予定の電車の乗り継ぎもうまくいかない。

東京芸大美術館…JR上野駅より地下鉄千代田線根津駅の方が、人混みに出なくていいと思った。
在原業平の歌「名にしおはば いざ言問わん都鳥…」名前は風情のある言問通り。
意外に車の往来が多く、不案内なこともあって、とても散策気分にはなれなかった。

が、芸大に近づくにつれて、鬱蒼した緑が覆いかぶさってくる。
ここも、上野の森の一部なのだろう。
いかにも建築デザイナー好みの美術館は、東京芸大名誉教授の六角鬼丈の設計だという。


入口1階はいいものの、展示会場は3階と地下2階、出口は2階(と思ったら、ミュージアムショップとカフェに導くためにわざわざ出口にしている)。
障害者や年寄りには不便このうえない美術館である。


漱石と美術をコラボさせた企画は、見応え、読み応えがあった。
「みてから よむか」ポスターの惹句はみごとだ。
それが証拠に、帰宅したら、相方が、ン十年も本棚に並べていただけの漱石全集を、チェックしていた。

カメラ爺も、若かりし頃、ひと通り読んだはずだが、ほとんど内容を覚えていない。
漱石が英国に留学していた当時、大量の画集を収集し、美術館めぐりをして、後の作品に生かされていたことなど、知る由もない。

ターナー、ビアズリー、ミレイ(ミレーじゃないよ)、日本人では、伊藤若冲、酒井抱一、円山応挙、青木繁、黒田清輝、渡辺崋山、横山大観…他に、これまで知らなかったさまざまな画家たちの作品と解説がつく。
漱石自身の南画や書などの展示も、サプライズだった

解説を読むだけでも、いかに漱石が美術に対する造詣が深かったかがわかる。
普通の美術展とは違って、見終わった後、どっと疲れが出た。








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