kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

県総体~女子100m~

2017-05-30 | 陸上競技
リレーが終わり今度は個人種目へ。

ここ最近の動きを見ていると「かなり走れるだろうな」と思っていました。結果論ではなくです。男子もかなり走れるようになっていると感じていたのですが県総体への出場権を得ることができていません。この日の100mは女子のみ。県選手権でNは12秒57で走っていました。同じくMは12秒69。これは自己ベストを0.01秒更新するものでした。力的にはもっと上だと思いますが。

その状態よりも明らかに走れている。かなりの自信を持っていました。リレーの予選でバタバタしながらも48秒66を出す。これは全体の力が付いている証拠だと思っていました。NとMがどれだけタイムを出すか。あとはarが12秒台に近づいてくれるかどうか。ここです。

arは1年生の時14秒8くらいかかっていました。予選通過どころではない。ここ最近は走れるようになってきていました。加速段階は他の者についていけるようになってきている。うちが4継でインターハイに行くためにはNとMだけではなく他の者が強くなる必要があるのです。そういう意味でも今回の100の持つ意味は大きい。

予選、Nが12秒43で走りました。これまでスロースタートのタイプでラウンドが進むにつれてタイムが上がっていく走りをしていました。このレースはスタートがイマイチでしたがそこからは本来の姿でした。中学時代に出したベストをやっと更新。高校のスタートラインに立てました。続いてMが12秒43。こちらは追い風参考でしたが走れているのは間違いないなという感じでした。最後にarが13秒28。ベスト更新。結果的に追い風参考の組みがいくつかありプラスに引っかかることができませんでした。arにはもう一本走らせてやりたかった。

これによりリレーの不甲斐ない走りの原因は明確。私が細かく指示が出せなければ出来ないのか?!という話になります。分かりにくい部分があると思いますがリレーの決勝は本当にダメな走りをしていました。これでは中国で戦うことは出来ない。ベスト更新の状況ですがとても褒めるわけにはいきません。毎回毎回少しずつ学習していきます。周りから見れば当たり前かもしれませんがうちの選手には大きなことなのです。「やるべき事をやる」という感覚。成長に繋がると思っています。

準決勝は先にM。今度は公認で12秒51。公認での自己ベスト更新です。まだ出そうな感じがありました。Nはまたも12秒43。こちらは追い風参考。それでも安定して走ります。決勝でどれくらいの走りが出来るのか。ここが大切だという話をしていました。Nは連続で12秒43。力的にはワンランク上がっているのは間違いないですね。

決勝、NとMは隣同士。決勝に残ったメンバーは山防地区が5人。シビアな地区だなと改めて感じました。レースは中間で多少もたつきましたがNが圧勝。しかし、タイムは12秒54。向かい風とはいえ、これでは戦えません。Mは本来の走りが出来ず中間から少し離されて12秒70。同一校でのワンツーフィニッシュでした。

レース終了後、2人には一切の笑顔はありませんでした。勝った喜びというよりはきちんと走れなかったことの方が大きかったのだと思います。私も「おめでとう」という声かけはしませんでした。これが中国大会だったら?向い風で12秒5では戦えない。Mが決勝で力を発揮できないというレースを何度繰り返すのか。ワンツーフィニッシュというのは誇らしいことだと思います。簡単に出来ることではありません。しかし、そのプロセスが評価できない。

向い風で記録が大きく落ち込む理由は明確です。練習でやっていることがきちんとできていないから。きちんとした加速段階の動きが出来ていなくて身体が起きるからです。このようなレースをしていたら次はありません。結局、「やるべき事をやる」という部分ができていない。本人たちもその部分が分かっていた。そういう意味では成長かなと。レースを一つずつ消化する中で自分達に足りないものを感じることができている。

表彰台に乗って降りてからNはうつむいていました。何か思うことがあったのでしょう。

周りからは双子でワンツーフィニッシュという部分が目につくと思います。私はこの子たちに会ってから一度も双子だと感じたことはありません。全く似てない。「個」として向き合っているつもりです。初めて見た時からずっと。今回は「双子でのワンツーフィニッシュ」という珍しさもあると思います。そこに対する価値は全く感じません。同一校におけるワンツーフィニッシュという意味ではそれなりに価値があるのかなと思いますがそれ以上はない。

記録的に微妙なところです。本来であれば「記録」で評価されるべき種目。来年、もう一度注目されるのであれば2人が大会記録を更新したという内容にしなければいけないと思っています。本質的な話です。

繰り返しになりますが双子だと感じる要素は私にはありません。顔も違えば性格も違う。走りのタイプも課題も違う。ライバルが同じ学校にいるだけだと思います。以前はmakinoとkanaの指導で感じていました。あの時は果たせなかったワンツーフィニッシュという部分は達成できました。本当に最低限の部分でしかないと思っています。

このレースにより本人達も感じることはあったはずです。これまでの流れから行くともうワンランク力が上がるかなという予感はあります。そうでなければうちで練習する意味はなくなってしまうから。このレースを見ていたBOSSから翌日の朝、2人きりになったところで「2人ともタフになってきたな」と言ってもらえました。本当にありがたい事です。私にとって10年近く一緒に指導をしてきたBOSSと師匠からの言葉は大きい。客観的に見て感じた評価は本当にありがたい。

やはり、悔しさの方が圧倒的に大きな2日目でした。思う事、感じた事を素直に書いています。勘に触る部分もあるかもしれません。それでも記しておきたい。

また書きます。

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