kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

競技を続ける3年生

2009-06-26 | 陸上競技
これまで中国大会が終わった時点で、いつの間にか3年生は引退していました。挨拶をすることもなく・・・。これは別に私が強制して「引退式」を開くものではないと思っています。本人が続けないのなら続けないと言いに来ればいいだけの話。これまでの数年間は中国大会が終わってから一切3年生が練習に来ることはありませんでした。非常に寂しいというかなんというか。せめて挨拶をしに来るなり、練習を見に来るなりの行動はあってもよかったかなとは思いますが、これも強制する話ではないので・・・。雰囲気的に来れなかったのもあるのでしょうか。

初めて中国大会にマイルで出場したときの3年生は、引退した後も何度か練習に顔を出してくれていました。冬期練習で練習参加者が1人になったときには4人くらいが練習に参加してくれて全力でサポートしてくれました。これは「来てほしい」と言ったわけではなく本人達が自分で判断して練習に来てくれたのです。良いチームでした。

今年は中国大会が終わり、初めて秋まで競技を続けるという選手がいます。インターハイという大きな目標に届かず、少しは喪失感があるはずですがそれも感じさせず練習に参加しています。逆に今まで以上の鬼気迫るものがあります。本当に強い。この選手達にはこれからのことについて話をしています。

これまでは「リレー」という大きな目標を他の者と共有していました。だからこそ苦しくても頑張れる部分があったと思います。自分がやらなければリレーで戦うことができないという「自覚」とある意味での「依存」があった。みんなと同じことをやるんだという部分が精神的な「支え」となって苦しい場面を乗り越えてこれたと思います。逆に「リレー」というものに「依存」していつの間にか「自分が強くなるんだ」という個人の「想い」が小さくなってしまう部分があったのではないかとも思います。誰かに頼ることで戦う部分があった。これは下級生にも言えることですが。

この部分が総体以後、明らかに小さくなりました。特に3年生の意識の変化は大きい。周りの目を気にせずひたすら競技に没頭し始めました。昨日、卒業生に中国大会のマイルの結果を報告したのですが、その返信に「先日練習を見に行ったときに雨の中でも強くなってやろうという姿が見られて少し怖かった」とありました。ちょどその日辺りから劇的に選手の気迫が大きくなったと思っています。結局は「チーム」という大きな団体に所属していることで「仲良し」だという気持ちになっていたのだと思います。それが総体で力が発揮できなかった大きな要因です。お互いにアドバイスをすることで自分達は「つながっている」ということに満足してしまっていた。これが「リレー」にも現れていた。この時期から大きく変わったことで中国では戦えたのだと思っています。

3年生が何人か秋まで競技を続けます。リレーという枠にとらわれることなく自分の中にある可能性を最大限に引き出すためにやって欲しいと思います。誰かのためではなく全て自分自身のためです。インターハイという上を目指した戦いが今後はできません。自分自身との戦いになります。妥協しようと思えばいくらでも出来ます。やるなら今まで以上の気持ちでやらなければ強くはなれません。

逆にリレーのために…と思っていたエネルギーを全て個人のために使える。後輩たちにどうすれば強くなれるかを示すことができます。「リレー」という大きな目標のために各自が強くならなければ戦えないを肌で感じてきたはずです。自分のために必死に練習をする姿が必要です。自分がどこまでできるかをしっかりと確かめて欲しいと思います。他の3年生と自分達は違うんだという自覚を持って取り組むべきです。易きに流れる事は競技には不要です。これからの取り組みは全て自分に返ってきます。

チームは新しいステージに進みます。tokushoで陸上をやっているという自覚とプライドを持ってやってもらいたいですね。自分との戦いです。やるかやらないかだけ。必ず結果を出してくれると思います。しっかり前をみてやっていきたいですね。
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