北原白州碑
雨は降る降る 城ヶ島の磯に
利休鼠の 雨が降る
雨は真珠か 夜明の霧か
それとも私の 忍び泣き
舟は行く行く 通り矢のはなを
濡れて帆あげた 主の舟
ええ 舟は櫓でやる
櫓は唄でやる
唄は船頭さんの 心意気
雨は降る降る ひは薄曇る
舟は行く行く 帆がかすむ
白秋は当時、三浦三崎の現在の城ヶ島大橋の真下あたりに住んでいたらしく、「左に通り矢の岩をのぞみ、正面に城ヶ島の遊びヶ島をながめて」、通り矢や城ヶ島に降る雨を飽かず眺めて暮らし、芸術座音楽会のためにこの歌を詠んだといいます。利休鼠の雨の色とは、緑の木々を煙らせるような色らしいです
時々口づさむ歌で、懐かしい歌である。車渋滞を乗り越え来て良かった。(136)