医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ルーズ即苦主

2024-03-26 05:18:02 | 薬局
ルーズでもよかったのにシビアさが求められる。

今月は在庫調整が大事な月になる。
毎年薬価が改定になるので年度末の在庫は薬価引き下げによって価値も引き下げられる。
この薬価改定に関する在庫問題について、なぜ誰も国への苦情を訴えてこなかったのか。
不可抗力で薬価の引き下げになり、薬局の在庫が減損になる。
苦情を訴えないのは薬局経営に余裕があったからだろうか。
それとも単に在庫管理に関してルーズなだけだろうか。

先日の薬局経営研究会で医薬品卸が返品を引き取ってくれないとの話が出た。
さすがに、世知辛い世の中である。
従来のように「はい、わかりました」とはいかない。
医薬品卸の倉庫には得意先からの返品専用の棚があり、行き場をなくした製品が山積みされている。
まさに、医薬品の墓場のようだ。
そもそも「この製品は他の薬局からの返品ですが、それでもいいですか」と言われたら、受け入れにはちょっと躊躇しそうだ。

9月までには新薬価に基づく価格交渉が始まる。
怠ると「未妥結減算」になる。
その価格交渉の行方が不透明になりそうだ。
価格妥結しないからと言って医薬品卸の帳合を変更すると物が入らないかもしれない。

4月から「物流2024年問題」が医薬品流通にも襲い掛かる。
自動車運転手の時間外労働の上限が960時間となる。
これにより運転手の確保が難しくなる。
特に製薬メーカーからの輸送は長距離になることがある。
人手不足から賃金の上昇が始まる。
ガソリンなどの燃料も円安の関係から高騰する。
ここは医薬品卸への仕切価格への転嫁となりそうだ。

医薬品卸はどうかと言うと、同様に配達用員の不足と賃上げが必然的となる。
先ずは、ダイアグラムによる決められた配送ルートでの定期定時配送に切り替わる。
しかも配送の回数が大幅に見直される。
要は、配送回数が減るってことだ。
配達用員がいないので「至急配達」は原則お断りとなる。
医薬品卸の最も大きな無駄が「至急配達」である。
この際だから対応しなくなる。
「至急」と言いながらも「遅急」になる。
もちろん返品は受け取らない。
どんな管理がされていたのかの責任が持てない。
当たり前と言えば当たり前だ。
医薬品には賞味期限がある生鮮食品と同じ扱いだ。

そこで見直さなきゃならないのが在庫管理である。
今までのようなルーズでは出来ない。
シビアさが求められる。

未だに棚卸が年に1回なんて薬局がまだある。
大丈夫か。
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