採用内定者数から勢いを感じさせる。
先日の日経MJに、主な流通・外食産業の「2020年度採用状況調査」が発表になった。
全ての企業ではないが現状の勢いを感じさせる結果が見て取れる。
1位はイオンGの2,900人である。
前年に続き2,000人を超える内定を確保したそうだ。
その理由は「スーパーや不動産、海外事業など国内外での様々な事業を展開しており、時代の変化に対応し事業拡大につなげる」ためらしい。
積極的な展開に勢いを感じさせる。
今回のランキングには出ていないが、対極のセブン&アイHDはイトーヨーカ堂とそごう・西武で合計3,000人もリストラだそうだ。
何か大きな流れの変化を感じさせる。
さて、第2位に付けたのがアインGである。
採用者数は1,000人で、薬剤師が600人となっている。
この600人はじほうの調査ではダントツになる。
因みに、薬剤師の採用内定の第2位はウエルシアHDの390人、第3位がスギHDの386人、クオールHDが329人、総合メディカル(310人)、ツルハHD(265人)、マツモトキヨシHD(227人)、ココカラファイン(177人)などと続く。
前回、最も多い採用があった日本調剤は非公開となっている。
薬剤師の採用状況から薬局業界の大きな流れの転換期を感じさせる。
全体の採用内定に戻ると、第3位はツルハHDの780人、第4位がスギHDの735人、第5位はノジマ(デジタル家電通販)707人、次に日本調剤(652人)、ニトリ(610人)、コスモス薬品(560人)、くすりのアオキ(547人)、サンドラッグ(540人)、グリーンハウス(450人)、マツモトキヨシ(390人)、クリエイトSD(377人)、ココカラファイン(370人)、青山商事(344人)などと続く。
おや!
上位の15社の内10社が薬局またはドラッグストアになっている。
これは大きなトレンド(潮流)である。
この採用状況を見て何を感じるだろうか。
うぅ~と感心するだけなら潮流に飲み込まれる。
何かが変わり始めている。
何かが動き始めている。
薬局業界には急速な2極化が始まっている。
それに気づいているだろうか。
中小薬局が閉局に追い込まれる大きな要因に薬剤師の確保がある。
新卒薬剤師はどこに流れているのか。
流れを自薬局に持ち込むことも可能であるが、ただ単にあきらめていないだろうか。
そのうちに薬局を売って…などと安易な考えは通用しない。
小さな薬局は売れないと言う現実を知っているか。
そして、何のために採用があるのか。
事業の発展が前提にある。
何のためにドラッグストアが薬剤師の採用内定で上位に来ているのか。
調剤併設が必須だからじゃないのか。
調剤併設になるとどうなるのか。
半径500mのエリアを固めろ。
今からでも遅くはない。